2日、埼玉・春日部ふれあいキューブにて「ホップ! ステップ! カスカベ、ジャンプ!!」がおこなわれた。闘うコメディアンズの前説から桃知みなみの呼び込みで選手入場式へ。本日卒業マッチの清水がマイクを取るも、『なぜの嵐』がヒットして赤宮&ハイパミが登場。ミウラを真人間に取り戻すと誓っていると『蛇界転生』が流れてPSJがリングイン。怒り狂っているというPSJは「本当に今日で最終決戦だ!」というとこの試合でミウラが負ければミウラが解毒剤を飲み干し、赤宮が負ければ蛇人間改造エキスを飲み干す条件を付け「このプロレス界から消してやる! さらば赤宮サキ!」と告げて退場。赤宮が「アテエが今日絶対勝っちゃるき! ポイズン澤田JULIE、まっことゆるさんぜよ!」とポーズを決めてハイパミと引き揚げると清水が改めて挨拶。「私は今日の大会をもちまして東京女子プロレスから卒業させていただきますが、すっきり蛇界を倒してみんな笑顔で会場を去れると思います」
セミファイナルは赤宮サキvsポイズンミウラのシングルマッチ。ミウラが序盤から足攻めで優勢。場外に出されてキックを放つもかわされてて鉄柱へと自爆し、エプロンPKもミウラのマッケンローで迎撃されてしまう。リングに戻っても串刺しビッグブーツはかわされてレッグロックで大ピンチ。赤宮はなんとかエスケープ。赤宮が腕十字で攻勢に出るも二段蹴り式顔面キックはPSJが呪文で動きを止める。さらにサッキ―カッターからのカバーはPSJが木曽レフェリーの腕を呪文で止めた。木曽レフェリーが串刺し攻撃に巻き込まれてダウン。PSJが蛇人間改造エキスを赤宮に飲ませようとすると甲田代表がリングインして阻止し、自ら蛇人間改造エキスを飲み干す。蛇人間となった甲田代表だが、東京女子愛が呪文をPSJへと向かわせる。PSJも呪文で対抗してなんと互角の打ち合い。両者がダウンとなったが、先に起き上がったのはPSJ。赤宮に向かうもハイパミがリング下から足を引っ張って場外に出すと、赤宮がエプロンPKで排除。赤宮が向かうもミウラはパワースラムでやり返してラリアット。赤宮もスリーパーで逆転して後ろ → 前で二段蹴り式顔面キックを決めて勝利した。
試合後、PSJがマイク。「ポイズンミウラ、お前の負けだ。蛇界は約束は守る」と言って解毒剤を渡すと「飲み干すのだ」と指示を送るが、甲田代表は蛇人間でぶっ倒れたまま。するとPSJは「甲田は私が人間に戻してやる」と言って呪文をかける。すると甲田代表は人間に戻って蘇生。ミウラも解毒剤を飲んで人間へと戻った。PSJは「赤宮サキ、私の負けだ。東京女子プロレスから手を引く。しかし、この世に闇がある限り、私はいつでもどの団体でも降臨する。覚えておけ! 赤宮サキ、人間にしておくのは惜しいぐらいだ。ワーッハハハハッ!」と高笑いして退場。ハイパミは今後も東京女子を守るため赤宮とのチーム継続を訴えるがも、赤宮は「蛇界を倒したからアテエは高知に戻って、普通のスケバンの高校生に戻るっちゃ。でも東京女子がピンチになったら、いつでもアタイは駆けつけるき。それまでおパミがこの東京女子のヒーローっちゃ」と呼びかけ、ミウラにも「東京女子を引っ張っていく大事なメンバーっちゃ。アテエがいなくなってからも頑張って」と声を掛けた。最後に「鉄仮面に顔を奪われ十と七歳。生まれの証さえたたん、このアテエがなんの因果か高木の手先よ。けんどなあ、こんなアテエも人を愛することの尊さは忘れちょらんき。初代スケバンレスラー赤宮サキ。愛を忘れ人の心の弱みにつけ込む悪党は、このアテエが許さんぜよ!」と決め台詞を言い放ち、地元の高知へと戻ったのだった。終わり。
メインイベントは清水愛東京女子プロレス卒業マッチ。清水は中島とのタッグで山下実優&辰巳リカと対戦。試合前にはファンからの花束が清水に贈呈された。清水は辰巳にアームブリーカーからオールドスクール。さらに変形の腕固めでギブアップを迫る。中島も腕攻めで続いて5分経過。辰巳は串刺し攻撃をミサイルヒップでかわして山下とタッチ。山下が一気呵成に攻める。中島もアティテュード・アジャストメント狙いをかわして清水とタッチ。山下と清水は激しいエルボーの打ち合い。清水ががブレーンバスターで投げれば、山下も丸め込みからローキックで逆転する。辰巳が出てきてエンジェルアタック連打。清水もカミカゼでやり返して中島がライダーキックで飛び込む。清水が辰巳にスイングDDTでアシスト。中島が山下を619で釘付けにして辰巳にノーザンライトSH。同時に清水が山下に釣りガール式ばくだん固めでアシストして勝利した。
試合後、清水がマイクを取る。清水は涙ながらにマイク。「こんなにたくさんのご来場ありがとうございます! 東京女子さんに参戦させていただくようになってから1年半。いろんなことがありました。前回は敵として闘った中島さんが心強いパートナーとしていてくれて、一緒に勝つことができました。ありがとうございました。私のコスチュームは東京女子さんに参戦させていただいてこれで3着目なんですけど、これの一つ前の美威獅鬼軍というチームを組んでお美しい赤井沙希様、KANNA様と一緒に闘っていました。長く組んでいたので深く思い出に残っています。願わくば沙希様にもう一度会いたかったな…」すると『薔薇は美しく散る』が流れて赤井沙希と美威獅鬼軍仕様のKANNAが登場。フランスから駆けつけた沙希様は「愛さんは今日は素晴らしい門出の日なのよ。アナタたちとの試合は相応しくないわ。そうね。(山下&中島&坂崎が)ちょうどいるからアタクシたちと試合しますか? 愛さんもそう思わない?」と振ると、いつも間にか日傘をさしていた清水は「沙希様の言う通りですわ」と同意。沙希様の要請で本部席のゴングが鳴らされて特別試合へ。
こうして赤井沙希&清水愛&KANNAvs山下実優&中島翔子&坂崎ユカの特別試合がスタート。坂崎を攻め立てた美威獅鬼軍がピラミッドを作ってみせる。清水は坂崎に吊り天井やジャイアント・スイングを決めてみせる。赤井と山下も向き合うとバチバチとやりあった。最後はKANNAが相手方をベルサイユの槍で蹴散らし、赤井のビッグブーツのアシストから清水がダイビング・ボディーアタックを放って勝利した。
試合後、沙希様は「醜いヤツらと闘うとすっきりするわ。愛さん、とっても素晴らしい美しい勝利の薔薇、咲かせたわね。おめでとう! いいこと? ワタクシはまた、ジェット機に乗って帰るのだけど、美威獅鬼軍は、あなた達もそうなのよ。あなた達もちゃんと美意識を常に高くもって生活することね。また美意識の低いヤツらがいたら、ワタクシはいつでも、パリからまた飛ばして帰ってくるから。容赦しなさい。容赦…しなさい? しないわよ! それではまたいつかどこかでお会いしましょう。ごめんあそばせ」と清水を抱きしめリングを後にした。
清水へ東京女子プロレスを代表してのの子から花束贈呈。そしてあずさから色紙が渡される。清水がマイクを取る。「はい、ええもう、なんと言ってよいやら。感無量です。私は、32歳の時に、元々声優をやっていて突然プロレスがやりたくなって飛び込んだプロレスの世界。最初は違う団体さんで試合をさせていただいていて、それからこの東京女子にお世話になることになって、同世代とは言いがたい(苦笑)、妹でも図々しい、姪っ子?ぐらいの皆と切磋琢磨運動したり、時には一緒にご飯食べておしゃべりしたり、お買い物行ったり、なんかこう大人になって年齢を重ねてくると、運動する機会も減りますし、学校卒業してからたくさんの大勢の人数でワイワイキャッキャかしましくおしゃべりするのも本当に久しぶりの経験で、本当に本当に楽しくて、この日々を過去のものとするのは本当に寂しい気持ちはあります。ありますが、私が前を向いていろんなことに挑戦し続け、輝かしい姿を見せることが孝行というか、皆への、なんて言うんですかこれ、手向け? 違う逆? 餞?になると信じて、ちょっと国語力はあれですけども、これからも明るく楽しく生きていきたいと思いますので、皆さんにもこう私が幸せになってこれをおすそ分けしたい。なので、これからも清水愛も東京女子も、どうぞよろしくお願い致します」。最後は東京女子の全選手と記念撮影をおこない、リングを後にした。
【試合後のコメント】
――東京女子ラストマッチを実際闘ってみて色んな思いがあったと思いますが?
清水 まずその、よくお客様から手が合うとか、闘ってるの見るの楽しいと言っていただいていた中島さんと、生まれて初めてのシングルであり東京女子さんに参戦させていただいて一番最初の相手である中島さんと前回一騎打ちをできて、今回組みたい、隣に並べたらいいなって言ってもらえた事がすごい嬉しくて、そういうこともあり今日タッグチームで一緒に闘うことができて、すごく嬉しかったし、沙希様がまさかパリから戻ってきてくださるなんて思っていなかったので、本当にフルコースというか、幸せです。
――美威獅鬼軍で組めたこともそうですし、やりたいことをやりきった?
清水 そうですね。私とは直接関係ない所ですけど、アカネちゃんもやっと蛇界から帰ってきて、皆で、怪我でお休み中の子もいますけども皆でリングの上で拍手をいただけたことがすごく光栄で嬉しいです。
――改めて今後については?
清水 はい、今後のこと、今後、どうしよう、ほんとに全く何にも決まっていなかったんですけれども、つい昨日、ありがたいお話をいただいた所で、まだ混乱しています。
――それは声優としてでしょうかプロレスラーとしてでしょうか?
清水 プロレスに関してです。やっぱり説明が難しくって、あの、東京女子プロレスさんを卒業という風にTwitterなどで書かせていただいたんですけれども、清水愛プロレス卒業かとかって言われたりとかして、引退するんじゃないかって思ってる人が多いみたいな感じで、どう言ったらわかってもらえるんだろうって思いながら今日まで来ちゃったんですけど、なのでプロレスは続ける気があります。で、つい昨日こういう風なのはどうかなという感じで、ちょっとご提案というかいただいた話がありまして、混乱しています。混乱していますどうしよう(笑)近々具体的なお話ができると思うんです。なので、こないだ先輩と話した時に、このままだと続けるのか辞めるのかわからないと。ファンの人はこのまま愛ちゃんを好きでいていいの?他の子に気持ちを移した方がいいの?辛いよどうしたらいいのってなっちゃうんじゃないって言われて、ハッキリと指針を示してあげたほうがいいよって言っていただいて、確かにって。生殺しが一番キツイって思って言わなきゃって思うんですけど、ちょっと情報の解禁のタイミングとかもわからないので、ただ、近々具体的なお話をできると思うので、心配せずに待ってて欲しいです。
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