15日、大阪・大阪市淀川区民センターにて「春になったら大阪に行こうよ、仲間も一緒して!」がおこなわれた。まずはこの日がリングアナとしては最後になる愛野ユキリングアナが登場し、物販などの案内をしたあと5・3後楽園ホール大会のカードをアナウンス。会場まで来られないという大阪のファンの方はAbemaTVでご覧頂けますと言ってから、伊藤リスペクト軍団を呼び込む。伊藤が拳の上げ下げをレクチャーしてから『セツナイロ』を熱唱。たまたま会場で観戦していたアクトレスガールズの沙紀を見つけると、伊藤がリングに上げてリスペクト軍団のTシャツを着させた。伊藤のことを知っているか聞かれた沙紀は「巣鴨で路上ライブやっているのを見ました」。そんな沙紀に「今日からよろしくな! オマエは伊藤リスペクト軍団だ!」と、後楽園大会での里歩戦を前に強力な援軍を勝手に得ると大会がスタート。
オープニングマッチはヒカリvsミウのシングルマッチ。ロックアップからミウがロープまで押し込むが、まずはクリーンブレイク。もう一度押し込んでいったミウは離れ際にキック。ヒカリもカウンターエルボーからネックロック、ステップオーバー・トーホールドで反撃。ミウはコーナーまで押し込むとベアハッグ。さらにヒカリの腰にショルダーをぶつけてから、バックブリーカーでなおも腰を痛めつける。逆エビ固めに捉えるが、ヒカリはロープに脱出。エルボーを打っていくヒカリだが、ミウは一発で倒す。ならばとスクールボーイで丸め込んだヒカリはドロップキック。ミウもダブルチョップを返すが、ヒカリはコブラツイスト。腰投げで逃れたミウはショルダータックルを連発。そこからカナディアン・バックブリーカーで担ぎ上げたが、背後に逃れたヒカリはレッグクラッチホールド。だが、キックアウトしたミウはヒカリのドロップキックをかわすと、ぶっこ抜くようにもう一度肩口まで抱え上げてカナディアン・バックブリーカー。これでヒカリはギブアップ。
第2試合は瑞希&ラクvsのどかおねえさん&ヒナノのタッグマッチ。おねえさんは「みんなー、こんにちはー! おねえさん、ちょっと花粉症なので、声がいつもより麗しいかもしれないけど」と言うと、新しくなった東京女子オフィシャルTシャツの黄色を着ている観客を探してから「二推し、三推しのカラーも買っていただいて」とアピール。そしてヒナノ、ユキリングアナと一緒にピンポンパン体操。おねえさんとラクの先発で試合開始。ヘッドロックでグイグイ絞めていったおねえさんそこから左腕を痛めつけていくが、ラクも蹴りで脱出してショルダータックル。だが、おねえさんにぶつかった瞬間、自分が倒れてしまう。ならばと今度は瑞希がヒナノの左腕を攻めていくが、ヒナノもカウンターエルボー。瑞希は弓矢固めからコーナー下に追い込んで踏みつける。ラクとのダブルのクローズラインを決めると、瑞希がのどかをヒナノの横に寝かせ、ラクと二人でおやすみエクスプレス。さらに瑞希が先輩らしくフライングメイヤーを連発してからキャメルクラッチに捉えると、頬でたこ焼きを作る。ヒナノもアームドラッグで投げておねえさんにタッチ。ペンデュラム・バックブリーカーからジャンピング・ボディプレスを投下したおねえさんは首4の字固め。ブリッジで逃れた瑞希はクロスボディー。キャッチしたおねえさんだが、丸め込んだ瑞希はフットスタンプ。続いてラクが逆さ押さえ込み。だが、カウント2で返したおねえさんを河津落としで叩き付けたラクは、ダイビング・ブレーンチョップを投下。しかしヒナノが瑞希の攻撃をかわしてコーナーに飛び乗ろうとする。滑って失敗したが、すぐに瑞希をボディスラムで叩き付けたヒナノはエルボーを連打。瑞希もエルボーを返すとクロスフェースに捉える。カットに入ったおねえさんは瑞希をブロックバスターで投げ捨てる。ヒナノも必死で丸め込むが、キックアウトした瑞希はカウンターのドロップキック。さらにロープに投げつけてから背中に低空ドロップキックをお見舞いすると、コーナー二段目からのダイビング・フットスタンプを投下して3カウント。
第3試合は坂崎ユカ&中島翔子vsハイパーミサヲ&プリシラ・ケリーのタッグマッチ。マイクを持ったハイパミは「本日のワタシのパートナーはプリシラ・ケリーなんですけど、ワタシたちタッグを組むのが2回目なんですけど、なかなかいいチームワークなんです」と言いながらも、ケリーはこの日が東京女子ラストマッチ。正規のタッグパートナーがいないことに気付いたハイパミは、この試合に勝っていつかあるだろうタッグトーナメントに向けてケリーとのタッグを継続したいと主張。
そこで日本式の挨拶として握手を求めていったハイパミとケリー。坂崎が握手に応じると、笑顔を浮かべたケリーは舌を出しながらリストロック。坂崎が切り返すと、ブリッジしたケリーは下から蹴り上げる。続いてハイパミがヒーロー矯正システムに捉えると、すかさずケリーが坂崎の顔を舐め回す。坂崎はハイパミのマントで顔を拭くと中島にタッチ。ハイパミを両足で踏みつけた中島は坂崎と連係攻撃。さらに坂崎がレッグスピンを決めながらケリーを挑発。中島もハイパミの左ヒザを集中攻撃。ハイパミが何とかボディスラムを返してケリーにタッチしようとしたが、坂崎が相手コーナーまでいってタッチを妨害。逆にみらクりあんずは合体攻撃を決めていくが、ハイパミもクロスボディーで二人まとめて倒すとケリーにタッチ。ミサイルキックでみらクりあんずを吹っ飛ばしたケリーは、中島をSTOで叩き付ける。しかし坂崎が捕まえてぶら下がり式首4の字固め。中島もハイパミをタランチュラで捕獲すると、坂崎はケリーに魔法少女キック。だが、ケリーもPKを返すとランニング・ヒップトスからの投げ捨てドラゴンスープレックス。坂崎は何とか延髄斬りを返すと両者タッチ。ブルドッキングヘッドロックでハイパミをコーナーに叩き付けた中島はダイビング・ライダーキック。続く619をかわしたハイパミは、ロープに足を引っ掛けてのエビ固め。カウント2で返されるとハイパミ・リターンズ。カウント2で坂崎がカットしたが、ケリーが入ってきて尻に噛みついてからバックドロップ。ハイパミも中島の尻尾を掴んでからバックドロップで投げるとチキンウイング・フェースロック。どうにかロープに逃れた中島はサムソンクラッチ。キックアウトされるとフランケンシュタイナー。ケリーがカットすると、ハイパミがエビ固め。これを坂崎がカットすると、中島がハイパミのバックを取る。しかしケリーが入ってきて中島にSTO。さらにハイパミがクロスボディーからアイアムアヒーローを決めたがカウントは2。ハイパミの串刺し攻撃を中島がかわすと、坂崎が飛び込んできて合体技のマルメコミアンズを決めて3カウント。
休憩後、アップアップガールズ(プロレス)が登場。それぞれのイメージカラーの東京女子新オフィシャルTシャツを着た4人は大阪でやりたいことを語っていく。「たくさんの関西人とおしゃべりしたい」(ヒカリ)「大阪の電車を全部乗り尽くしたい」(ラク)「グリコの看板のところでグリコポーズをして写真を撮りたい」(ミウ)「大好きな東京女子の先輩とUSJに行きたいのと、このTシャツをお客さんに買ってもらいたい」(ヒナノ)そして『アッパーキック』を熱唱してから後半戦スタートのコール。
セミファイナルは沙希様&アズサ・クリスティvs優宇&上福ゆきのタッグマッチ。握手を求めてにいく優宇&上福だが、NEO美威獅鬼軍は当然無視。沙希様と優宇の先発で試合がはじめると、いきなりタックルでロープまで押し込んだ優宇。ブレイクした優宇に蹴りかかった沙希様はショルダータックル。倒れない優宇の髪の毛を掴んで引き倒した沙希様だが、ローキックは優宇がかわす。アズサが入って来ると、上福がタッチを求めるが優宇は無視。アズサのタックルを優宇が止めるとショルダータックルでなぎ倒してから上福にタッチ。アズサの尻をペチペチ叩いていった上福はロープに飛ぶ。だが、エプロンから沙希様が蹴り飛ばすと怒ったアズサが反撃。タッチを受けた沙希様は薔薇で殴りかかるが、上福は「ストップ! お花は人をハッピーにさせるものなんだよ」と言うが、容赦なく薔薇で殴打した沙希様はカニ挟みから首4の字ヘッドシザース。NEO美威獅鬼軍は二人がかりで踏みつけると、アズサが上福の顔面をトップロープに押し付ける。さらに「いい顔してるわねぇ」と言ってからヒジを押し当てる。上福もエルボーで反撃すると、串刺しドロップキックを決めて優宇にタッチ。一気に肩口まで担ぎ上げた優宇は控えの沙希様にアズサを叩き付けてからオクラホマスタンピート。さらに起き上がりこぼし式逆水平チョップからの旋回式サイドバスター。アズサもガットショットからチンクラッシャーを返して沙希様にタッチ。ビッグブーツからのサッカーボールキックを叩き込んだ沙希様だが、優宇も重たい逆水平チョップを返す。ならばとミドルキックで対抗した沙希様は、ランニングミドルで優宇を倒すとスリーパー。強引に抱え上げようとした優宇だが、沙希様は背後に逃れる。優宇の逆水平チョップを蹴りで迎撃した沙希様だが、払い腰で投げた優宇は上福とトレイン攻撃。さらに強引に優宇にオンブさせると、そのまま沙希様にボディプレス。怒った沙希様はエルボーで反撃するが、上福もカウンターのビッグブーツ。だが、ランニングミドルで倒した沙希様はアズサにタッチ。バイオニックエルボーからXファクターで叩き付けたアズサは、変形ソル・ナシエンテ。ロープに逃れた上福だが、沙希様が入ってきてアズサのトラースキックにハイキックで合体。優宇も入ってきてアズサを抱え上げるが、沙希様が救出。優宇を場外に追いやった沙希様はエプロンからランニングロー。リング上ではアズサがクリスティ・アガペーを狙うが、上福は逆さ押さえ込みで切り返す。しかしカウント2で返したアズサはトラースキックから、クリスティ・アガペーで3カウント。
試合後、マイクを持った沙希様が「シスター、今回の大阪大会でも見事な勝利の薔薇を咲かせたわね。おめでとう」と祝福すると、アズサは観客に後楽園ホールにはヘリをチャーターして来てくださいと無茶なことを言う。NEO美威獅鬼軍はこのあとエッフェル塔みたいなお通天閣に遊びに行くとのことだが、沙希様にとって大阪は「何だか祖国に戻ったような気持ちになってしまう」。
メインイベントは山下実優&才木玲佳&小橋マリカvs辰巳リカ&黒音まほ&伊藤麻希の6人タッグマッチ。5・3後楽園大会で山下のプリプリ王座に挑戦する辰巳は、前回の春日部大会で決意の髪切りをしたため、ロングヘアーだった髪がボブになって登場。一方、後楽園大会でNEO美威獅鬼軍のタッグ王座に挑戦するマリカと才木はプリプリ王者の山下を加えた“マッスルJKストライカー”を結成。握手を交わす各選手だが、まほだけは食べようとする。山下と辰巳もガッチリ握手をかわすと、マリカとまほの先発で試合開始。トーホールドに捉えたまほを下から蹴り上げたマリカはカウンターのドロップキック。マシンガンチョップからボディスラムを狙ったマリカだが、まほはバックブリーカーで切り返して伊藤にタッチ。伊藤が相手チームを挑発している間に、どらぼんがマリカにトレイン攻撃。そして伊藤が「世界一かわいいのは?」「伊藤ちゃーん」のコール&レスポンス。倒れ込み式ヘッドバットをかわしたマリカは山下にタッチ。才木と一緒にリングインすると、マッスルストライカーズはダブルのミドルキック。山下はペンデュラム・バックブリーカーからネッククランチ。続いてマリカがボディスラム。力強さが増した感のあるマリカはフェースロックに捉えるが、伊藤は何とかロープに脱出。だが、才木がサッカーボールキック4連発からのキャメルクラッチ。これもロープに逃れた伊藤はボディへのヘッドバットからヘッドバットを狙うが、才木はキャッチしてロープに飛ぶ。しかしカウンターのボディスラムで叩き付けた伊藤はまほにタッチ。才木の肩口に噛みついたまほはネックブリーカードロップ。しかし才木はリープフロッグでまほの突進をかわすと、カウンターのドロップキック。そこに辰巳が入ってくると、才木は二人まとめてブレーンバスターで投げてからダブルラリアット。タッチを受けたマリカはまほにジャンピング・ネックブリーカーからレッグドロップ。ぃかし駆け上がり式ブルドッキングヘッドロックを、まほはフェースバスターで切り返す。マリカも串刺しドロップキックを返すと、両者タッチして山下と辰巳がリングイン。エルボー合戦からヤムしたはボディブローからロープへ。辰巳が追走してヒップアタックを決めると、山下もキチンシンクからバックブリーカー。しかし堅い尻で迎撃した辰巳はドラゴンスクリュー。山下もバックスピンキックを返すとバックを取る。だが、足をすくって倒した辰巳は足4の字固め。マリカがカットに入るが、まほがマリカに噛みついていく。辰巳は足4の字を離さないが、山下は反転して形勢逆転。しかし伊藤が倒れ込み式ヘッドバットを落とすと、辰巳が再び反転する。リング中央に引き戻した辰巳だが、才木がサッカーボールキックでカット。その才木に伊藤がDDTを決めると、辰巳は山下にドラゴン式ツイスト・オブ・フェイトを狙ったが、突き飛ばした山下は延髄斬り。しかし串刺しニーをキャッチした辰巳がセカンドロープの上に山下を乗せると、まほが走り込んできてスライディングジャーマン。すかさず辰巳がドラゴン式ツイスト・オブ・フェイトからスリーパーに捉えるが、山下は強引に投げ飛ばす。そして辰巳の手首を掴んだままハイキックを叩き込むと、アティテュード・アジャストメントの体勢に。だが、背後に逃れた辰巳はヒザ裏へのエルボーからヒップアタック。さらにミサイルヒップからスリーパーに捉えると、ドラゴンスリーパーにスイッチ。そのままシットダウンして絞め続けると、山下が徐々にグッタリしていく。完全に体から力が抜けた山下を見てレフェリーが試合をストップ。
試合後、マイクを持った辰巳は「今日はまほと伊藤ちゃんと、応援してくださる皆さんのお陰で勝つことが出来ました! ありがとうございます! 山下、次の5・3タイトルマッチ、そこでも絶対にワタシが勝ってその白いベルトを手に入れるから覚悟しておいて」と山下に宣戦布告。山下は朦朧としながら辰巳を見つめると、才木とマリカの肩に担がれて無言のまま退場。最後は辰巳が「また7月に大阪大会があるので、そのときまた笑顔で皆さんに会えるようにします……会いましょう! いよいよ次は5・3後楽園大会、ワタシはタイトルマッチ。ほかのみんなも……東京女子みんな全員で、いままでの力を全部出して絶対にいい興行に、いい1日にするので皆さんどうか応援に来てください! よろしくお願いします。それでは最後に久しぶりのやつをやりたいと思います。合わせてください。アイネバー・ギブアップ! ウイネバー・ギブアップ! ウィアー・どらごんぼんば~ず! ありがとうございました!」と絶叫して大阪大会を締めた。
【試合後のコメント】
――前哨戦で王者から勝利しました。
辰巳 ワタシはずっとかっこいいドラゴンになりたくてずっとやってきて、段々最近「かっこよくなってね」とか言っていただけることが増えて。そしたら今度はすごいドラゴンになりたくて。今日はものすごい怪物みたいな山下を倒したので、ワタシもその理想とするすごいドラゴンに近づいているんじゃないかなって思っていて。そのためにも次の5・3後楽園でまた山下から勝って、キラキラのベルトを手に入れたらすごいドラゴンになれると思います。なので、5・3は絶対にワタシがベルトを手に入れて、腰に巻いてやりたいと思います!
――前回の負けから髪の毛も切って出直しって感じだったと思いますが、手応えは?
辰巳 もうワタシには覚悟しかないので、今日も絶対に勝って後楽園につなげるつもりでやって勝利したので、もう上しか見えてないです。
――今日勝ったことで王座奪取につながる自信を手に入れた?
辰巳 そうですね。今まで何度やっても、何度歯向かっても、何度立ち上がっても勝てなかった王者の山下に勝ったので、もう自信いっぱいです。
――前哨戦で挑戦者に敗れてしまいましたが。
山下 いや、ちょっと……結果がすべてと言うか、ちょっと……完全にやられたなっていうのがあります。自分の悪いところが見えたなっていうのがワタシの中であるし。でもマリカと才木と久しぶりに出来たのはすごくワクワクしていたし、楽しかったんですけど、直接(挑戦者の辰巳から)取られているので、ちょっと……どうしようっていう部分が。焦りがありますけど、この負けを無駄にしている暇もないですし、落ち込んでいる暇もないので。5月3日も迫ってきているし、しっかり今日の試合も映像を見て、自分の弱いところ、リカの強くなったところ、春日部からのこの短期間で、どう強くなったのかっていうのをしっかり見て5月3日につなげていきたいなと思います。この負けを無駄にするかしないかで、ワタシのベルトが離れるか離れないかも懸かっていると思うので。ワタシの得意なポジティブで、前向きに頑張りたいと思います。しっかり借りを返したいと思っています。
ー―前回、辰巳選手の覚悟って言葉がありましたが、感じる部分はありましたか?
山下 そうですね! 春日部でワタシの挑発で髪を切って、ワタシもそこで驚いたし、今日の大阪での試合もやって、覚悟というか本当に(ベルトを)獲りに来ているんだろうなっていう気持ちはすごく感じたので。気持ちも負けているつもりはないですけど、結果として今日は負けているので、そこはしっかり自分に厳しく勝つというか、気合いを入れ直して5月3日に向けて鍛え直したいと思います。
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