オープニング
らくが今日気になる電車は三陸鉄道!今日のアプガプロレスは『負けたくない!』
難波小百合リングアナが観戦上の注意事項をアナウンスしてから、拍手の練習。WRESTLE UNIVERSEの英語実況はクリス・ブルックスとバリヤンアッキが務める。そしてアップアップガールズ(プロレス)が登場。今日らくが気になる電車は三陸鉄道。『負けたくない!』を歌ってからオープニングコールから、滝川あずささんのナレーションによるオープニングVTR。
オープニングマッチ 20分一本勝負
真弥と鳥喰の先発で試合開始。ハンマーロックに捉えた鳥喰だが、真弥は脱出してユキにタッチ。角田をサイドヘッドロックに捉えたユキだが、髪の毛を引っ張った角田。ユキはショルダータックルでなぎ倒すと真弥にタッチ。くし刺しバックエルボーからストンピングを落とすと、ユキがボディスラムからショルダータックル。さらに真弥がスリーパーで角田の動きを止める。ロープに逃れた角田は、ユキに変形のフロントネックロック。コーナーに押し込んで逃れたユキはリバーススプラッシュを投下。続くランニング・セントーンをかわした角田はベースボール・スライドを叩き込んで鳥喰にタッチ。カウンターのアームドラッグで投げていった鳥喰は、飛行機投げからロープに飛び乗って捻りを加えたセントーンを投下。しかしくし刺し攻撃をエルボーで止めたユキは、ダイビングショルダーを返して真弥にタッチ。ランニングエルボーからカウンターのボディスラムで叩き付けた真弥は、背後から低空ドロップキック。だが、カウンターの飛び蹴りを返した鳥喰は角田にタッチ。ベースボール・スライドからコブラクラッチに捉えた角田だが、真弥はフライングメイヤーで脱出。片品渓谷はかわされたが、カウンターで河底撈魚を決めると逆エビ固めへ。これは鳥喰がカット。ユキが入って来るが、鳥喰はローリングソバット。しかしユキがカウンターのサイドスープレックスで鳥喰を排除。その間に真弥が角田にドロップキック。しかしロープに投げつけた角田はビッグブーツを叩き込むと、紫電改を決めて3カウントを奪った。
第二試合 20分一本勝負
鈴芽はより蜂のイメージが増した新コスチュームで登場。もかと有栖の先発で試合開始。首の取り合いからヘッドロックに捉えた有栖だが、ヘッドシザースで脱出したもか。続いてショルダータックルでなぎ倒していった魅星だが、足をすくって倒した鈴芽はアームホイップからヘッドシザースホイップ。ここから有栖と鈴芽はトレイン攻撃からのダブルドロップキック。しかし魅星は有栖を抱え上げて自軍のコーナーに連れていってもかにタッチ。カウンターエルボーからボディスラムで叩き付けると、魅星もカウンターエルボー3連発。エルボーで反撃しようとする有栖だが、魅星はボディスラムで叩き付ける。続いてもかはくし刺しバックエルボー。しかし有栖もドロップキックを返して鈴芽にタッチ。ドロップキックからくし刺しバックエルボーを叩き込んだ鈴芽はコーナーへ。もかも下からエルボーを叩き込むと、ダイブした鈴芽をかわして着地したところをボディスラムで叩き付ける。タッチを受けた魅星はショルダータックル。鈴芽も首固め、トゥインクルで丸め込むと、強引に抱え上げようとした観たいを押し潰す。しかしロープに飛び乗ってのフェースクラッシャーをかわした魅星は、ショートレンジラリアットをブチ込む。ここで両者タッチすると、有栖ともかはお互いに相手のドロップキックをかわしてエルボーの打ち合いに。有栖がカウンターのドロップキックからドロップキック2連発。さらに鶴ヶ城からキャメルクラッチに捉えるが、もかはどうにかロープに逃れる。エプロンに出た有栖は鶴ヶ城を狙ったが、かわしたもかは正拳突きからロープ越しのショルダーネックブリーカー。さらに有栖をリングに戻し、ゼロ戦キックから羅生門に捉える。有栖の両腕をロックする変形型にスイッチしたが、これは鈴芽がカット。有栖もドロップキックを返すと鈴芽にタッチ。ダイビング・ボディアタックからロープに飛び乗ってのフェースクラッシャーを決めた鈴芽はリングアベル。これを防御したもかはエルボー。さらに魅星が飛び込んできて旋回式ボディスラム。だが、有栖がミサイルキックで魅星を排除すると、鈴芽ともかはエルボーの打ち合いに。もかはその場跳びのゼロ戦キックからショルダーネックブリーカーを狙ったが、ロープに突き飛ばした鈴芽はカウンターのリングアベル。続けて正調リングアベルを決めて3カウントを奪った。
第三試合 20分一本勝負
上福はデコった一斗缶を手に入場。マイクを要求したハイパミは「アジャ様がいる、キャー! 何を隠そう私たち東京女子プロレスアジャ様ファンクラブでーす!」と言い出す。誰もが知る国民的ヒーローのアジャ様に憧れるあまり、一斗缶やアジャメイクのフェースガードを作ってきたと言う。デコった一斗缶やヒーローの証である特製マントをアジャにプレゼントすると、記念撮影をお願い。アジャが素直に応じると、ハイパミは隠し持っていたスプレーをアジャに向かって噴射。そこからヒーロー強制システムを発動しようとするが、重たくて上がらない。怒ったアジャはハイパミに張り手をお見舞い。そこにらくと猫が入ってきておやすみエクスプレス。さらに猫がおにょんぽをするが、ハイパミもクロスボディーを返すと上福にタッチ。コーナー下で猫を踏み付ける上福に向かって「ここはパーティーじゃねえんだよ!」と叫ぶアジャだが、その間にのどかが猫にカーブストンプからランニング・ボディプレス。さらに首4の字に捉えるが、猫はロープに脱出。ハイパミは猫をコーナーに叩き付けるが、猫も引っ掻き攻撃を返すとジャンピング・ネッコブリーカー。らくがブレーンチョップからMaxとき、ダイビング・ブレーンチョップと一気呵成に攻め込む。Smile Trainで追い込んだらくだが、ドロップキックをかわしたハイパミはランニング・クロスボディー。さらにアッパーカットエルボーを叩き込んでのどかにタッチ。アジャにショルダータックルでぶつかっていくのどかだが、アジャはビクともしない。逆にショルダーブロックでのどかを吹っ飛ばすが、のどかも怯むことなくエルボーで向かっていく。だが、一発のエルボーでなぎ倒したアジャはコーナーに登っていく。立ち上がったのどかは、アジャの尻を太鼓のように叩いていくが、アジャもカウンターの蹴り。ならばとのどかはハイパミと二人がかりで、アジャを引きずり落とそうとする。踏ん張るアジャに上福がサミングを見舞って引きずり落とすことに成功。しかし上福の逆水平チョップを食らってもアジャは動じない。「どうしたらいいの!」と逆ギレした上福は、なおもダブルチョップを連打すると、ハイパミとダブルのブレーンバスターを狙う。しかし逆に二人を投げていったアジャは猫にタッチ。カウンターエルボーから引っ掻いていった猫はネコナッツクラッシュからジャンピング・ネッコブリーカー。のどかがカットに入るとらくも飛び込んでくるが、のどかはフォールアウェイスラムで投げ捨てる。ならばとアジャがのどかと上福に一斗缶攻撃。ハイパミはそのアジャにスプレーを噴射するが、猫はハイパミを排除してから上福に攻撃してからコーナーに登っていく。しかし下から蹴り上げた上福はドロップキックで猫を叩き落とすと、フェイマサーを決めて3カウントを奪った。
【試合後コメント】
ミサヲ 私たち東京女子・アジャ様ファンクラブの愛が伝わったんじゃないでしょうか?
のどか すごい大きかった!
ミサヲ かみーゆが最後決めてくれて。デコり一斗缶がラッキーアイテムだったね。
上福 これがあってラッキーって思ったの。向こうがヒントを教えてくれたじゃん。
のどか アジャさん、世界のレジェンドと闘えて。
ミサヲ 自称ヒーローとして国民的ヒーローと闘えて感無量でございます!
上福 ゆきね、アジャさん触った時、お父さんと一緒にいった動物園の象さんを思い出した。カチカチの皮だった。
のどか 私、赤ちゃんの頃からずーっと一緒だった大きいゴリラのぬいぐるみを思い出した。
上福 お尻がね。
ミサヲ なかなか抜けないカブみたいだったね。
アジャ 目痛いよ、もう。
らく なんか変なの持ってきてましたね。
アジャ ビックリしたわ。あの人いつもあんななの?
らく いつもなんか変なことしてきます。
アジャ あれでヒーローなの?
2人 ヒーローらしいです……。
アジャ ヒーローじゃないよ。ダメだよね、あんなの。
らく 卑怯なヒーローなんです。
アジャ 卑怯だし、だいたい試合前からあんなくっちゃべるならウチら出る前にしてほしかったよ。あれで崩されたな。やる気を削がれたし。何、あのパリピは! 試合中に「どうすればいいかわかんない」って頭おかしいだろ! 知らんがな!
らく いつもあんな感じです。
アジャ いつもあんな感じなの? 君ら大変だね! 久しぶりのおやエクもできたけど、あれで終わっていればよかったな。またの機会があればよろしくお願いします。目痛い……(先に退出)。
猫 アジャさんと初めて組めたのに最後負けてしまって、残念だったけどそばにいてくれてすごく心強くて、楽しかったです。一緒に組めて嬉しかったです。
らく アジャさんと組んで3回目なんですけど、おやエクも楽しんでいただいてすごく嬉しいです。アジャさんといるときはおやエクで3カウントを取りたいと思います。明日も試合があるので頑張ります。
第四試合 20分一本勝負
メイ・サンとぽむの先発で試合開始。握手を求めたぽむはメイ・サンが応じたところを丸め込む。怒ったメイ・サンはロープに飛び乗ってのアームドラッグ。そしてユキオ・サンにタッチすると、ベストを開いて「ユキオ・サンだぞ」ポーズをしながら内ポケットに入っているメスを見せて威嚇。怯えるぽむだが、何とかラフォーレ原宿でユキオ・サンをブン投げてアントンにタッチ。メイ・サンのお辞儀にアントンが釣られている間にメスを取り出したユキオ・サン。すると、レフェリーが見ていないことをいいことんに、沙希様が薔薇でアントンを殴打。さらにメイ・サンがおぼんでアントンを転倒させようとしたが、間一髪で踏み止まったアントン。しかしメイ・サンとおぼんの引っ張り合いになると、メイ・サンが手を離した勢いで自らの頭部でおぼんで殴打。さらに沙希様とユキオ・サンのダブルミドルからメイ・サンがダブルニーを投下。するとアントンが「ちょっと待って! プロレスで味わう痛みとは別の痛み! これは盲腸かもしれない」と言い出し、ユキオ・サン先生に診察を懇願。聴診器をあてて診察するユキオ・サンに対し、聴診器に向かって大声で叫んだアントン。タッチを受けたリカがメイ・サンにヒップアタック。おぼんでガードしたメイ・サンだが、おぼんごと吹っ飛ばしてみせたリカはくし刺しヒップアタック。ドラゴンバックブリーカーをほっぺをつねることで回避したメイ・サンはクロスボディーを浴びせてじゃら沙希様にタッチ。起き上がりこぼし式ミドルキックを叩き込んだ沙希様だが、リカもエルボーで向かっていく。エルボーの打ち合いからリカがヒザへの低空ドロップキック。さらにドラゴンスクリューから足4の字固めを狙うが、沙希様は三角絞めで切り返す。すぐに脱出したリカはヒップアタック。続いてぽむがスネ蹴りから飛び付いてのアームホイップ。さらにミサイルキックでカウント2まで追い込むが、ぽむ・ど・じゃすてぃすはメイ・サンが入ってきてカット。さらにユキオ・サンのボディブローから沙希様が蹴っていくと、メイ・サンがフットスタンプを投下。アームカバーを外した沙希様がトドメを刺そうとした瞬間、カットに入ろうとしたアントンが転倒。ヒザを負傷したためギブアップしたいが、その前に徹夜で考えてきた『ごんぎつね』を披露することに。ゴーヤチャンプルーじゃなくてチン○○ーだったところでサミングを狙ったが、メイ・サンがおぼんで叩いてぽむとリカに誤爆。さらにユキオ・サンが注射すると、なぜか「気持ちいいー!」と覚醒したアントンがごんぎつねを沙希様とメイ・サンにお見舞い。さらにリカとぽむにも注射をして覚醒させると、三人同時に南部式ナックル。だが、美軍もエレガントな南部式ナックルをお返し。しかしバイオニックエルボーを決めたのはアントン組。そこから沙希様にアントンがごんぎつね、リカがツイスト・オブ・フェイト、ぽむがぽむ・ど・じゃすてぃすを決めるがカウントは2。ぽむはPアタックを狙ったが、沙希様は三角絞めで捕獲。そこからベルサイユ式フットチョークにスイッチすると、ぽむはギブアップ。
マイクを持った沙希様は「なあにさっきの? 私、あんなとんでもないもの初めて見たわ。ごんぎつねって。二人もそう思うでしょ?」と愚痴るが、メイ・サンもユキオ・サンもまんざらでもない様子。ここでメイ・サンが「次回はマーサちゃんともお試愛したと思いますわ」と提案。沙希様も前向きに受け止めると、明日も試合をすることを告げた。
【試合後コメント】
沙希様 私と先生とメイ・サンの3人で組むのは初めてなの。なんだか不思議な気分。初めて組んだ気がしないの。不思議なことだわ…ちょっと2人! 息がピッタリなんじゃなくって? 私たちにはもう一人、マーサちゃんがいらっしゃるわけ。お二人、聞いてる? マーサちゃんというかわいらしい子を皆様にもっとお見せしたいメンバーなので、マーサちゃんを含めた4人でリング上で舞踏会を開こうと思っているわけ。そうよね。メイ・サン?
メイ・サン ウィ! 沙希様!(ダンスしようとする)
沙希様 ちょっと2人! メイ・サンだけじゃなく先生にもお話があるので、私の控室に来てちょうだい。いくわよ。
アントン 悔しいな。
リカ ありがとうございました。
アントン 結構いい流れを作れたと思ったのだが、私の修行が足りないせいか、ぽむを救うことはできなかったし、おそらく今日で東京女子プロレスを干されるかもしれない。
リカ ウソ!
ぽむ えーっ!
アントン ぽむ、ありがとう。
リカ 嫌だ! そんなことない!
アントン でもね、下ネタを言ってしまったかもしれないけど、東京女子プロレスの長である甲田さん自体はそんな上品な人間ではないと思うので、大丈夫だと思います。甲田さんもちょっとニヤニヤしていたと思うので。
リカ 喜んでます。
ぽむ 喜んでる、喜んでる。
アントン みんな今日はありがとう。
リカ また来てください。その時まで強くなってます。
アントン いつものやつで締めさせていただきます。
3人 イチ・ニ・サン、ヨーン!
第五試合 20分一本勝負
アメリカ・AEWに参戦していた坂崎の凱旋試合。まずはその坂崎が一人で入場。続いてIP王者のヒカリが入場すると、山下&マリカが入場。坂崎はヒカリとは握手をするが、相手チームとはしない。山下と阪崎の先発で試合開始。首の取り合いだけでもお互いに一歩も譲らない。山下の蹴りをかわしてコルバタで場外に投げた坂崎はコーナーからトペコンを投下。山下をリングに戻し、フロントネックロックに捉えるが、山下はベアハッグで自軍のコーナーに連れていきマリカにタッチ。坂崎はマリカをコーナーに投げつけると、ヒカリを脇に抱えてくし刺し攻撃。さらにダブルのブレーンバスター。マリカはヒカリをカウンターのボディスラムで叩き付けると山下にタッチ。サッカーボールキックを叩き込んでいった山下は、ガットバスターからくし刺しラリアット。続いてマリカがマシンガンチョップからシットダウンコブラ。ロープに逃れたヒカリはカウンターエルボー。だが、マリカは回転エビ固めから低空ドロップキックを叩き込んでタッチ。山下はニーリフトを入れていくが、ジャンピング・ネックブリーカーを返したヒカリは坂崎にタッチ。ミサイルキックからくし刺しニーを叩き込んだ坂崎は、ダイビング・バックエルボー。マジカルメリーゴーランドを狙った坂崎だが、マリカがカット。ハイキックでマリカを排除した坂崎は山下とエルボーの打ち合いに。ローリングエルボーにカウンターのニーリフトを合わせた山下はリターンクラッシュ。しかし坂崎もTea timeを返してヒカリにタッチ。ドロップキックの連打から裏投げを狙ったが、山下はコブラクラッチで切り返す。坂崎がカットすると、ヒカリがトラースキック。しかしマリカはレフェリーにだけ見えるようにこっそりタッチ。タッチに気付いていないヒカリは山下に回転足折り固め。しかしカウントが数えられず技を外してしまうと、山下がジャーマンで投げる。そこにマリカがジャックナイフ式エビ固めで合体するが、坂崎が魔法少女スプラッシュでカット。ヒカリが坂崎にタッチすると、マリカはランニング・レッグドロップからフロントネックロック。しかし坂崎はその状態のまま立ち上がると、Tea timeで叩き付けて脱出。ランニング・ラリアットで追い込んだ坂崎はマジカルメリーゴーランドで叩き付けて3カウントを奪った。
【試合後コメント】
坂崎 帰ってきたらみんな、めっちゃキラキラしているなって、めっちゃたくましくなってるなって、離れているとよりわかるね。
ヒカリ 私はユカさんがキラキラしているところをずっと見てて、トーナメントでもっと結果を残せていたらもっと褒めてもらおうと思っていたんですけど、初戦で敗退してしまって。でも帰ってきて一発目でタッグを組ませていただけるということでチャンピオンとしても、一発目としてもここは勝たなきゃなって。
坂崎 頼もしかった!
ヒカリ ユカさんに引っ張ってもらってばかりで……。
――山下選手と対戦して。
坂崎 あっちの選手とは違うなって。山下とか特に思いますね。蹴りがあんな多様な選手はほかにいないですし。私はすごい恵まれた環境で育ったんだなって改めて感じました。
――アメリカで得てきたものは?
坂崎 適応能力と言いますか、あっちはテレビと同時で大会がスタートするのでCMのも入ってくるんですよ。レフェリーが「今、CM中」って別に聞きたくないのに教えてくれるので、リズムを自分で切らさないように闘う部分だったり、今までにない経験をさせてもらったので、これはこれでプロレスの幅が広がったと思います。
山下 ユカちゃんが1ヵ月半ぶりということで、マリカもそうだけど、結構ユカちゃんと付き合い長いので、1ヵ月半離れているだけで1年ぐらい長期でいなかった感覚で。今日戻ってきて一発目で試合できたので、海外でもいろんな選手と闘って、自然とつく力もあると思うし、今日の試合でもユカちゃんの強さを感じたし。ヒカリはチャンピオンとして負けられない気持ちがあったと思うし。
マリカ 前回の後楽園でタイトルマッチで勝てなかったので何かしら爪痕を残したかったけど……。チャンピオンってベルトを持っているだけでバイブスが上がるんだなって思いました。
山下 バイブスって何ですか?
マリカ 勢いみたいな。自分のマインド、テンション上げてこ~みたいな。
山下 確かに責任もあるからバイブス感じるかもしれない。昔よく組んでいたんだけど、久しぶりに組めてよかったです。
マリカ 3、4年ぶりくらいだと思います。
山下 負けはしたからしっかり返さなきゃいけなし、楽しかったです。
セミファイナル 時間無制限一本勝負
トーナメント準決勝
12分27秒
ロコモーション式ノーザンライト・スープレックス・ホールド
第8回東京プリンセスカップもいよいよ準決勝。初のベスト4進出となった未詩の相手は、第2回優勝者の中島。ガッチリ握手を交わしてから試合が始まると、足をかけて倒した中島がヘッドロックに捉える。バックに回った未詩だが、中島が振り解いて立ち上がる。スピーディーなロープワークから未詩がショルダータックルでなぎ倒すと、中島の腰にエルボーを連打。さらにバックブリーカーで追い込んでいくが、エプロンに出た中島はロープ越しにスタンガンを決めるとリング内に戻って首4の字。ロープに逃れた未詩だが、中島はストンピングからくし刺しドロップキック。さらにシーソーホイップでボトムロープにぶつけていくと、首筋にニーを落としていく。バタフライロックをパワーで振り解いた未詩だが、中島はなおも執拗にバタフライロックで追い込むと、無人在来線固めにスイッチ。どうにかロープに逃れた未詩は、ノーザンを狙った中島を雄叫びをあげながらのボディスラムで叩き付けると、ショルダータックル。さらにコーナースプラッシュからのショルダータックルで吹っ飛ばしてからジャイアントスイングを狙う。下から蹴り上げて防御した中島はヨーロピアンサイドヘッドロック。エルボーで脱出した未詩だが、中島もエルボーで応戦。中島のライダーキックを食らっても倒れない未詩は、オクラホマスタンピートで叩き付けるとカナディアンバックブリーカー。背後に逃れた中島はカウンターのノーザンライト・スープレックスで投げ捨てると、コーナーに登っていく。しかしダイビング・セントーンをかわして自爆させた未詩は、腰にバッティングハンマー。さらに中島のウラカンの回転を止めるが、中島も腹筋の力で上体を起こすとフロントネックロック。しかし未詩はベアハッグで抱えると、そこから開花式ジャイアントスイング。ティアドロップを狙った未詩は、ティヘラで投げた中島は619を狙うが、バッティングハンマーで迎撃した未詩はそのまま中島を引きずり上げると、カナディアンバックブリーカー。さらにドロップしてからもう一度カナディアンで抱え上げると、前方に落としてからバッティングハンマー。再びカナディアンを狙ったが、中島はリバースで切り返す。しかし未詩はレーザービームからティアドロップを狙う。これをウラカンホイップで切り返した中島は、ノーザンライト・スープレックス。そのままロコモーション式もう一度ノーザンで投げて3カウントを奪った。これでまずは中島が決勝進出を決めた。
【試合後のコメント】
未詩 今回、準決勝で負けてしまいました。自分の中で今年ベスト4まで行きたいって目標は決めていたので、その目標は達成出来たんですけど。ベスト4までくると、やっぱ決勝行きたかったな、勝ちたかったなって思いがすごいこみ上げてきて。すごい熱も入ったし。でも去年のトーナメントで負けた時に、すごく自分の中で課題を感じていて。その課題っていうのは、この夏のトーナメントベスト4まで来れらて、乗り越えられたかなっていう風に思っているので。また来年の夏はベスト4以上、優勝を目指していけるように成長していけたらなって思ってます。
メインイベント 時間無制限一本勝負
準々決勝の鈴芽戦で顔面を骨折した伊藤だが、準決勝の相手は対戦を熱望していた瑞希。三連覇がかかっている瑞希だが、かつては伊藤リスペクト軍団としてタッグを組んでいた伊藤がその前に立ちはだかる。伊藤は新コスチュームで歌いながら入場。坂崎と笑顔でハイタッチして入場した瑞希だが、リングインすると神妙な面持ちに一変。一方、不敵な笑みを浮かべる伊藤はロックアップからロープに追い込むと、離れ際にエルボー。体勢を入れ替えた瑞希もエルボーを返す。エルボーの打ち合いから伊藤は瑞希を場外に放り出すと、エプロンに叩き付けてショルダーを当てていく。さらに場外マットとを剥がしてボディスラムを狙うが、瑞希が踏ん張るとフェンスに投げつける。瑞希をリングに戻した伊藤は、ロープに張り付けてから腰にランニングエルボー。カバーした伊藤だが、ブリッジで逃れた瑞希はフットスタンプを投下。変形サーフボードストレッチで追い込んだ瑞希だが、伊藤もコーナーに投げつけると、時間差フェースクラッシャー。コーナー二段目からのダイビング・ヘッドバットをかわした瑞希。顔面を骨折している伊藤は、顔を押さえながら場外にエスケープ。しかし瑞希は伊藤をリングに戻すと、顔面からコーナーに叩き付けてから踏み付ける。さらにロープにもたれ掛かる伊藤の背後から低空ドロップキックを叩き込む。エプロンに出た伊藤をクロスボディーで叩き落とした瑞希はフットスタンプ。これをかわした伊藤は、先ほどマットを剥がしたところに瑞希をボディスラムで叩き付けてからリングに戻す。スイングDDTで叩き付けた伊藤は逆エビ固めを狙うが、丸め込んでいった瑞希は、カサドーラからその場跳びフットスタンプ。さらにボトムロープに持たれかかる伊藤の顔面にドロップキックを打ち落とす。場外に落ちた伊藤に対し、コーナーに登った瑞希だが、エプロンに上がっていった伊藤はヘッドバット。さらに断崖式DDTでエプロンに叩き付ける。リングに戻ったいとうは逆エビ固め。どうにかロープに逃れた瑞希だが、伊藤はコーナーへ。立ち上がった瑞希はコーナー上に追いかけると雪崩式キューティースペシャル。カバーするが、カウントは2。伊藤をコーナー二段目に寝かせた瑞希は、最上段からフットスタンプを投下。さらにコーナーに登ってダイビング・フットスタンプ。これをかわした伊藤はノータッチヘッドバットで突き上げると、駆け上がり式スイングDDT。そこからコーナーに登った伊藤は、リング中央でダウンしている瑞希の腰にフライング・ビッグヘッドを投下。腰を抑えて悶絶する瑞希だが、どうにかカウント2で返す。咆哮した伊藤は伊藤パニッシュ。木曽レフェリーの腕を掴んで必死に耐える瑞希は、ギリギリでロープに辿り着く。しかし腰のダメージが大きく立ち上がれず、伊藤の足にしがみつくの精一杯。その瑞希の腕を掴んでエルボーを叩き込んだ伊藤。瑞希も伊藤の腕を掴んでエルボーを返す。立ち上がった伊藤はエルボーの連打を振り落とすが、瑞希も「なめるな!」と渾身のエルボーを返す。まだお互いに腕を離さないままエルボーの相打ちに。伊藤が先に倒れたが、起き上がった伊藤は瑞希のエルボーを肘へのヘッドバットで迎撃。瑞希はキューティースペシャルで投げるが、ブリッジで崩れてしまい慌ててカバー。だが、カウントは2。腰のダメージが大きい瑞希は、それでもキューティースペシャルを狙うが、足にしがみついて堪える伊藤。下からヘッドバットで突き上げた伊藤は、天を仰いで絶叫すると伊藤デラックスへ。リング中央でガッチリと決まり、ついに瑞希がギブアップ。この結果、明日行われる決勝戦は中島vs伊藤に決定した。
エンディング
激闘の末に瑞希を撃破した伊藤「顔面骨折してさ、それで明日優勝したらこんなにカッコイイことはないよな?」
山下とグータッチした伊藤は悔しそうな瑞希に握手を求める。顔をクシャクシャにしながら瑞希が握手に応じると、お互いに深々と頭を下げた。坂崎にオンブされて退場しようとすると、マイクを持った伊藤が「オイ瑞希!」と呼び止める。入場ゲートの前で立ち止まった瑞希は泣きながら「次は負けへんから!」と絶叫。そんな瑞希に伊藤は「オマエのお陰で強くなれたから! オマエのお陰でここまで来られたから! ありがとうな!」と叫ぶ。そして引き上げていく瑞希を見送りながら号泣した……と思われた伊藤だったが、これはウソ泣きで、表情を一変させて「勝っちゃったよぉ! アハハハハ……口だけで結果もロクに出せなかった伊藤麻希がここまで来られると思っていたヤツ、どのぐらいいるんだろうな? 顔面骨折してさ、それで明日優勝したらこんなにカッコイイことはないよな? なあ? なあ? やるよ! やるよ! 絶対やるよ! 絶対やるよ! でもちょっとハッピーエンド過ぎるのかな? 伊藤、こんなんだけど、あまりハッピーエンドとか信じてなくてさ。でも伊藤がその証拠になればいいか! よし、明日伊藤が優勝してハッピーエンドがこの世界に存在するってことをちゃんと証明してやるよ! そしてな、コロナがめちゃくちゃ流行っているから、帰ったら手洗い・うがい、絶対忘れないようにね! そして心の中で『伊藤ちゃーん』って言ってよ。行くよ! 世界一可愛いのは? 伊藤ちゃーん! ありがとうございました!」と絶叫して後楽園2DAYSの初日を締めた。
【試合後のコメント】
中島 勝ちました! 勝てました! 5度目の決勝進出になります。うーん……はい……何ですかね。すっごい今、思いのほか追いやれてしまったことに対する何か……勝ったことと、後輩が割と自分の真後ろまで来ているのがすごい恐かったです(苦笑)。でも勝てたのでめちゃくちゃホッとしているのと、こんなキツイ試合で勝ったんだから今年は絶対に優勝したいなって思います。5度目の決勝進出なんですけど、今の中島翔子が中島翔子史上、最強の中島翔子なんです! だから絶対に優勝します!
ーー決勝の相手が伊藤選手に決まりましたが。
中島 うーん……何ですかね。センスアレルギーなんです、私(笑)。カリスマ性のある人、苦手です。人として(笑)。っていう苦手さ……人としてもレスラーとしてもセンスがあり過ぎる伊藤麻希に苦手意識あるんですけど、それ以上に今の自分は天才なので大丈夫です。勝ちます。
ーー今日は滅多に出さない技で勝ちましたが。
中島 アレを出すしかないと思ったので。めちゃくちゃ腰が痛いです(苦笑)。
ーー決勝はどんな試合になると?
中島 うーーん、ケガがどれぐらいなんでしょうね? っていうのと、今の自分を信じて自分のペースに持って行くのが一番大事かなと思います。
瑞希 …………うん……悔しいです。三連覇したかったし、応援してくれるみんなの期待に応えたかったし、すごく悔しいけど瑞希と伊藤さんにしか分からない空間もあって。(伊藤に)初めて負けて。もう終わりやって思ったけど、まだまだまだまだ瑞希と伊藤さんはこれからも…瑞希にとって伊藤さんは特別な存在で。今回は負けたけど、伊藤さんに優勝してほしいって思うけど、次やったら絶対に負けないです。
ーー以前「伊藤さんと対戦する度に成長出来る」と言っていましたが、今回成長した部分は?
瑞希 負けたときの悔しさのほうが、勝ったときよりもずーんと来るっていうか。伊藤さんは毎回こうやって悔しい思いをして成長してたんだなって思ったし、瑞希も今回負けたことによって絶対成長出来るなって思いました。
伊藤 瑞希超えを果たしました。何か……勝手にライバル視してたのが瑞希で正解だったかなって。これは全部勝ったから言えるんだけど、ホントにここまで来れたのはあの人の…瑞希の存在が大きい。いろんな人の支えとか、いろんな経験とかが伊藤を強くしたんだけど、その中でも瑞希っていうのはデビュー当初からずっとライバル視してたから。勝ったのは今でも信じられないかも。いざ勝っちゃうと、ちょっと寂しいような気もしちゃった。でも、めちゃめちゃギブアップした瞬間泣いてたから、たぶんもっと強くなってくるんだろうなって思う。だから伊藤も足を止めずに頑張んないと。あと、やっぱ顔さ、痛いからさ。明日、ホントに頑張る。中島翔子もバカじゃないから…覚悟はしてるけど。でもまぁ、伊藤いいんだ。もう人生なんてどうでもいいと思っちゃった。なんだろうな……人生なんかとっくのとうに棒に振ってるからさ。なんかもうお客さんが楽しかったらそれでいいかなって思ってる。だから、もし勝てばね、それはもうとってもハッピーエンドだと思うよ。ここまですごいいろんな苦労あったけど、それはハッピーエンドだと思う。伊藤自身、全然ハッピーエンドとか信じてないんだけど、でも自分でハッピーエンドはこの世にあるってことを証明出来たら、それはそれで自信になると思うし。お客さんもみんな「コイツは強い! いい人生送ってるから俺も」とか思ってくれると思うし。何かそんな感じで、明日もとりあえず頑張ります。
ーー改めて決勝で当たる中島翔子という存在は?
伊藤 めっちゃ苦手だよ。だってシングルマッチは道場マッチ? 5分1本勝負みたいなやつ? そういうあんまりパッとしないやつで1回当たったくらい……あ、違う。むかーし、1回くらい闘ったな。でも、ああいう速くてテクニカルでルチャっぽいやつ、伊藤すごい苦手なんだよ。だから決めてることはひとつなんだけどね。とりあえず、当たって砕けろだよね。それでダメなら伊藤ももう納得いくしな。相手強いのは分かってるから、当たって砕けろ、です。