プリプリ王者・中島がミサヲを破りV2!「サイバーファイトフェスでベルトを防衛して、歴代のチャンピオンたちを超えていきたい」
今大会のメインではプリンセス・オブ・プリンセス王者の中島翔子が享楽共鳴のパートナー・ハイパーミサヲの挑戦を退けV2に成功し、「CyberFight Festival 2022」(以下、サイバーファイトフェス=6月12日、さいたまスーパーアリーナ)での防衛戦を熱望した。
試合開始前、ミサヲはこの日もスプレーを差し出して、クリーンファイトで臨む姿勢を示した。ゴングが鳴ると、ミサヲは首固めを連発して丸め込もうとするも、中島はクリア。中島のドロップキックを自爆させたミサヲは隠し持っていたスプレーを噴射。さらにミサヲは場外へのアイアム・ア・ヒーローを決めると、アームブリーカーで中島の腕をジワジワと攻め立てた。序盤はミサヲのペースで進んだが、中島もトップロープからのライダーキック、バタフライロックなどで反撃。チキンウイング・フェースロックを執ように狙ったミサヲだが、中島がなんとかしのぐ。ミサヲはハイパミ・リターンズから必殺のヴァニタスにいこうとするも、阻止した中島はダブルアーム式DDTを見舞った。チャンスと見た中島はダイビング・セントーンを投下して3カウントを奪い、熱戦に終止符を打った。
中島は「ミサヲはなんでもできる。すごいよ。私のことを主人公みたいな言い方してくれたじゃない? 私はミサヲのことを最高の二番手って言ったけど、二番手がベルトを巻けないわけじゃないから。お互い痛い思いして、享楽共鳴はもっとすごいことができるんじゃないかって感じました。これからも私はミサヲとハチャメチャにやりたい。東京女子のオモチャ箱を2人でひっくり返していきたい。だから、これからもよろしく」と投げかけて、ミサヲとガッチリ握手を交わした。
さらに、中島は「このベルトを巻いたときから言ってきたことがあります。サイバーファイトフェスでタイトルマッチをすることが私の一つの夢です。今日防衛できたということは、チャンピオンとして、あの舞台に立つのは私ということです。東京女子でこのベルトを巻いてきた人は本当にすごいチャンピオンばっかりだったんです。私はまだベルトを巻いてきたみんなの背中を見ているような気持ちです。だからこそ、サイバーファイトフェスでこのベルトを防衛して、そのチャンピオンたちを超えていきたいと思ってます」とマイク。
バックステージで中島は「サイバーファイトフェスでタイトルマッチをするのは私に決まったと思います。まだ相手は誰だが分からないですけど。去年、あの大舞台で山下実優と坂崎ユカが戦って、東京女子を背負って、さいたまSAに立ってくれたと思います。私は去年の2人を超える気持ちで立ちたいし、勝って、さらに東京女子の一番上を目指したいと思ってます」とキッパリ言い切った。
一方、敗れたミサヲは「試合を楽しめたのがホントにうれしくて。ベルトを獲れたらよかったんですけど、中島さんはホントに強くて。享楽共鳴として、私が足を引っ張ってたって思ってたんですけど、そういう気持ちがなくなったというか。これからは私が中島さんを引っ張っていく決意ができました。これから享楽共鳴が東京女子をもっと楽しくて、もっと高いところに皆さんを連れて行く」と前を向いた。
マジラビがふりーWiFiを退けプリンセスタッグ王座V4!「今までにないタイプのタイトル戦だったので視野も広がった」
坂崎ユカの米AEWへの遠征が急きょ決まったたため、スケジュールの都合により第1試合で行われた異例のプリンセスタッグ選手権試合はマジカルシュガーラビッツがふりーWiFiの挑戦を退け、4度目の防衛に成功した。
4・24両国KFCホールでの前哨戦ではふりーWiFiがコーナーポストを外して、瑞希の額を金具にぶち当てるラフ殺法で制していたが、この日もなりふり構わず。序盤は両軍ともに好連係を繰り出して、一進一退の攻防となったが、ふりーWiFiは2度に渡ってポストを外して、マジラビを追い込んだ。さらにふりーWiFiはサンドイッチ式のトラースキックを瑞希に見舞うも、立ち上がった瑞希は乃蒼ヒカリにキューティースペシャル。坂崎が角田奈穂をマジカルメリーゴーランドで排除すると、再び瑞希がヒカリにキューティースペシャルをガッチリ決めて3カウントを奪取した。
坂崎は「読んでたけど、あっちも考えてきてた。2人の絆のベルトが守れてよかった。これで安心して飛行機に乗って、米国に行けます。お客さんにも迷惑かけてるかと思いますが、みんなが支えてくれるから、私たちは自由にできるので。感謝しかないです。(挑戦者組の電波は?)ちょっとだけ届きました」と安堵の表情を浮かべた。
瑞希は「ああいったタッグもいいのかなって思った。今までにないタイプのタイトルマッチだったので、私たちの視野も広がった」、坂崎は「通常より、怒りのポイントが立ちやすいし。違う色になるんで、楽しいんじゃないかと思います」と話し、ふりーWiFiを評価していた。
かたや、ベルト獲りがならなかった角田は「前哨戦で何度も戦わせてもらったけど、2人になったときが最強だなって。自分のパターンに持ち込みたかったけど、上回られて。完敗です。悔しいけど、ウチらは始まったばかりなんで。もっと経験値積んで、東京女子のタッグ戦線に食い込んでいってやろうと思います」と語った。
ヒカリは「これまで、(マジラビと)させてもらったタイトルマッチのなかで一番厳しくて、怖かったなって。でも、ここまで引き出したのは自分たち。私たちに勝ったからこそ、もっと防衛して。いつかもっと強くなった『ふりーWiFi』がまた挑戦しに行きたい」と再挑戦を視野に入れていた。
“筋肉アイドル”才木がリングに別れ!「引退撤回しようかなって思ってしまうくらい楽しくて…」
今大会でプロレスラー、筋肉アイドルとして活躍してきた才木玲佳がリングに別れを告げた。
才木は2014年12月、WRESTLE-1公式サポーター「Cheer♡1」に加入。芸能活動を行いながら、2016年3月にプロレスデビューを果たした。同6月から東京女子にレギュラー参戦し、プリンセス・オブ・プリンセス王座、プリンセスタッグ王座(パートナーは小橋マリカ)を戴冠。2017年夏には同団体の最強決定トーナメント「第4回東京プリンセスカップ」を制覇するなど、大きな足跡を残した。
その後、同団体のリングから離れ、「Cheer♡1」を卒業。2019年8月に右下顎(あご)を骨折し、以後、プロレス活動を休止。今年3月にプロレス、ボディービルからの引退を表明していた。
この日、才木は「Cheer♡1」の後輩・遠藤有栖と3分間のエキシビションマッチに臨んだ。2人は同グループでの在籍期間は重なっていないが、才木にあこがれてプロレスラーになることを志した遠藤は、デビュー前に直接指導を仰ぐなど交流を深めていた。
才木はグラウンドでのレスリングの攻防から、ドロップキック、サッカーボールキックを繰り出すなど、ブランクを感じさせないファイトぶり。得意技のキャメルクラッチに入ろうとするも、体勢を入れ替えられ、その技を継承した遠藤に絞め上げられたが、あっという間にタイムアップとなった。
試合後、戦友でもあった山下実優から花束、坂崎ユカから色紙を渡された才木は「2年8ヵ月ぶりにプロレスのリングに戻ってきました。人生のなかで一番短く感じる3分。やっぱ短い! 足りない! プロレスは楽しいし、プロレスは大好きだなって。意外と体も覚えてるもんで、リングから離れてる時間が長かったけど、プロレスラーなんだなって実感した3分間でした。最後に対戦してくれた有栖。私の知ってる有栖じゃなくて、もう立派なプロレスラーの有栖でした。もっと有栖と戦いたいって思ったし、またこれから一緒にやってたら、どんなストーリーが紡げるんだろうって、想像も膨らんだし、ワクワクもした」とマイク。
続けて、「引退するつもりで、このリングに来たわけですけど、引退撤回しようかなって思ってしまうくらい楽しくて。だけど引退を決意したのも、悩みに悩んで決めたことだし、0か100かしかできない私の性格だから。ケジメをつける意味でも、今日私は引退します。実質3年半という短いレスラー人生ではあったんですけど、そのほとんどをこの東京女子でお世話になって、プロレスを好きにならせてくれたのも東京女子でした。離れてる間も仲間だと思ってくれていた選手も多いし、引退するって言ったときに快く承諾してくれた、懐の深さと愛情の深さ、こういう東京女子だからこそ、私はこれからも大好きです」とあいさつし、10カウントゴングを聞いた。
バックステージで才木は「3分、あんなに短いんだって驚いたり。有栖とはもっとやり合いたかったけど、悔いにはしたくないので、最後に手を合わせることができてよかったです。デビューして1年ちょっととは思えない動きで、後輩として誇らしい存在で、これからの活躍に期待したいです」と遠藤を評した。そして、「たとえば月イチとか、たまに参戦とか、そういう形ができないたちなので。やるってなったらガッツリやりたい。となると、ケガの怖さだったりも感じる部分が出てくるだろうし。ほかの仕事との兼ね合いで心揺さぶられましたけど引退しました。東京女子は大好きな存在なので、何かしらの形で関わっていけるなら本望です」とコメントした。
デビュー1周年の荒井が区切りの試合を自らの勝利で飾った!「ここからもっと成長していけるように頑張りたい」
今大会で昨年5月4日、後楽園でプロレスデビューした荒井優希が区切りの試合を自らの勝利で飾った。
この日、荒井は白昼夢とトリオを結成し、愛野ユキ&らく&原宿ぽむ組と対戦。荒井は積極果敢にぽむにビッグブーツを連発し、サソリ固めで攻め立てた。しかし、粘るぽむはスネ蹴り、ミサイルキック、エプロンでのぽむ・ど・じゃすてぃすなどで反撃。それでも、リカと未詩がユキとらくを蹴散らして排除。すかさず荒井はフルネルソンバスターからFinallyを繰り出して、ぽむからピンフォールを奪った。
荒井は「皆さんのおかげで少しでも成長した姿を見せられてたらうれしい。まだ1年っていうことで、ここからもっと成長していけるように頑張りたいです」とコメントした。
また、プロレスデビュー3戦目に臨んだ元空手世界王者の長野じゅりあは鈴芽と一騎打ち。長野は得意の突き、手刀、蹴りで攻め込んだが、鈴芽の丸め込みに苦戦。最後は鈴芽のフェースバスターからリングアベルで黒星を喫した。「次こそ絶対に勝つって思ってて。ロープに振ったりとかプロレスっぽい動きをちょっとは出せたと思うんですけど、まだ全然足りなかった。空手の技術だけに頼らず、プロレスを次はやりたいなって思ってます」(長野)。
なお、山下実優と伊藤麻希の121000000(ワン・トゥー・ミリオン)が志田光&宮本もか組と激突。初対決の山下と志田は激しいエルボー、ジャーマンの応酬を繰り広げたが、山下がSkull Kickで宮本を仕留めた。「メチャメチャ楽しかった。(志田と)ちょっとシングルやってみたいなって思っちゃいました」(山下)、「山下、面白いですね。今日当たってみて、次期待しちゃいます。伊藤は目障り。アイツ、米国まで来そうなんだよな。会う度にボコボコにしてやります」(志田)。
☆全試合の詳細はWRESTLE UNIVERSEをご覧ください!
https://www.wrestle-universe.com/lives/34psUpC9RZnRQ8bmdL8JSP