前説
イッテンヨン後楽園でうなぎひまわりデビュー! 田中ケロリングアナ参加!
試合開始前、難波小百合リングアナと練習生うなぎひまわりが前説で諸注意と告知。さらにイッテンヨン後楽園大会の特別リングアナを田中ケロ氏が務めることが発表に。また練習生うなぎのデビュー戦もイッテンヨン後楽園に決まった。うなぎは以下のように意気込み。「東京女子に入るまでプロレスをまったく見たことがなかったんですけど、プロレスが大好きになりました。1月4日まで、毎日ドキドキとワクワクになると思うんですけど、みなさんに試合を楽しんでいただける選手になれるよう、デビューしてからも頑張ります。今日は原宿ポム選手がデビューするんですけど、一緒に練習してきた練習生が5人いるので、みなさんに全員のデビューを見届けていただきたいと思います。よろしくお願いします!」。続いてアップアップガールズ(プロレス)が登場し、「アッパーキック!」ミニライブから大晦日の初単独ライブ、それに向けたSHOWROOMのネット番組配信をアピール、そして「東京女子プロレス、スタート!」。
オープニングマッチ 15分一本勝負
デビュー戦のぽむは走ってリングイン、試合前ながら笑顔を絶やさず。リストの取り合いから坂咲は拍手も握手に応じたぽむにガットショット。ぽむはヘッドシザースホイップを決めるが、坂崎はペースを譲らず。リボンを奪って自分がつける。ぽむはエルボー連打も坂崎が一発で倒しボディスラム。バックエルボーを返したぽむはフェイントを入れてスネに蹴りを一撃。スクールボーイ2発は坂崎が返す。そこからグラウンドでフェースロック。しかしミサイルキックはぽむがかわし、坂崎の体を踏み台にしてレッグドロップ。坂崎はカウンターでコンプリートショット。最後はスライディングラリアットで3カウント。
【試合後のコメント】
――デビュー戦の感想は?
ぽむ 凄くあっという間で。私がずっとやりたかったことはこれだなって思いました。
――どの辺に充実感を?
ぽむ 自分のやりたいこと、出したいことは100%出し切れなかったんですけど、この半年間頑張ってきたことが少しでも出せたかなって。えへへへ。うん。日本語合ってますか?
――試合前もずっと笑顔でした。
ぽむ 暗い顔してても仕方ないかなと思ったので(笑)。めっちゃ緊張したんですけど、笑ってるほうあ自分に合ってると思うので、笑ってました。
――デビュー戦でトップ選手と当たってみていかがでしたか。
ぽむ やっぱりめちゃくちゃ強いです。めっちゃ悔しい、はい。
――あらためてプロレスラーとしての目標や抱負は?
ぽむ 今日、凄い悔しいし、今後やらなきゃいけないことがいっぱいるなと思うんですけど、そういう気持ちを忘れず位頑張っていきたいと思います。
――ちなみにリングネーム、コスチュームのテーマやモチーフは?
ぽむ ん~、原宿? っていう感じで。決してくいしんぼう仮面さんではないです。ふふふ(笑)。私は原宿生まれ、原宿育ちで原宿が大好きなので(コスチュームも)原宿っぽくしたんですけど、なんか西のほうになってしまったっていう(笑)。
第二試合 15分一本勝負
まなせはて四つを要求も届かないはるな。ボディに一発入れて組み、手首を取っていく。グラウンドではまなせ優勢、ショルダーアタックにも微動だにせず、自分が倒すと「かわいい耳ついてんじゃん」と言いつつヘアーポイップ。コーナーでは顔面踏みつけ。さらにロープに磔にして蹴りを一閃。ボディスラムは高角度。ヘッドロックからグラウンドで絞め上げていくまなせ。これははるながロープエスケープ。すると腰を踏みつけていくまなせ。はるなはエルボーを連打、まなせはあえて受けると強烈な一発をお返し。走り込んでのヤシの実割りからランニングネックブリーカーを決めたはるな。まなせはサッカーボールキック。はるなは首固めもカウント2。まなせは串刺しビッグブーツからネックスクリュー・ホールドで3カウントを奪取してみせた。
第三試合 20分一本勝負
瑞希は警戒してかヒナノとは握手せず。ゴングが鳴ると3人同時の攻防。瑞希は2人の手首をまとめて固めていく。ここで泣き出すヒナノ。のどかを「かっこいい」とおだてて瑞希を攻めさせる。のどかはボディスラムからブーツ、しかしのどかをどけてヒナノがフォールへ。「違うんです、間違えちゃって」とヒナノ。「タックルが見たいです」というヒナノに応えてのどかがショルダータックル。2人でトレイン攻撃も見せるが、隙をついてのどかにスクールボーイ。さらに側転アームホイップ、ダイビングカンフーキック。死して今度は「弱ってるから一緒に」と瑞希を引き込んで連携。フォールにいったヒナノに「ざけんな!」と瑞希がフットスタンプ。また泣き出したヒナノを踏みつける瑞希。のどかは瑞希、ヒナノにタックル。ヒナノは場外にエスケープ。リング内の瑞希にのどかがスプラッシュも自爆に。ランニング・クロスボディーも切り返してフェースロック。ここでヒナノがリングイン、丸め込むがカウント2。瑞希が磔にして後ろからドロップキック。コーナーに登った瑞希だがクロスボディーはのどかを盾にするヒナノ。ヒナノが瑞希、のどかを同時に攻める場面もあったが、最後はフェースロックを決めてヒナノをギブアップさせた。
第四試合 20分一本勝負
試合前、いつものようにハイパミがマイク。相手チームの白川と共通点が多いとし、「まず青山学院大学卒業。今現在の共通点としてコスチュームに隠れM。マスクにもMって入ってる。これめっちゃおしゃれじゃないですか」と奪うと客席に投げ捨て「青学には嫌な思い出しかねえんだよ!」とヒーロー矯正システム。「ヒエラルキートップ」へのルサンチマンを炸裂させたハイパミに続き、上福は白川の入場シーンをモノマネ。その隙に白川が反撃、ロメロスペシャルを決める。才木は豪快にボディスラム。ラクにタッチするとおやすみエクスプレス発車。上福はドロップキックを返しミウにタッチ。「かっとばしていくぞ!」とバッティング式ダブルチョップで3安打。上福はコーナーで「おやすみグリグリ!」と踏みつけ。ハイパミはロープにラクの腕を打ち付けていくとリング中央でも腕攻め。ラクはカウンターでクロスチョップを決めると才木がタックル。ハイパミとミウには同時にラリアット。ハイパミはランニングクロスボディ。ミウが入って才木にエルボー連打。才木の突進はベアハッグでキャッチ。才木はカウンターでドロップキック。タワーブリッジはミウが崩してカナディアンバックブリーカー。才木はバックドロップ。白川は上福にタックル。上福はカウンターでビッグブーツ、ボディスラム。カウントは2。しかし白川はコーナーからダイビング・テーズプレス。ランニングネックブリーカードロップも決めるとインプラントDDT。赤コーナー3人は上福にトレイン攻撃。ラクはMaxとき。才木と白川がダブルでブレーンバスター。才木がサッカーボールキック。カウント2で返した上福はブレーンバスター。才木にハイパミがアイアムアヒーロー。上福は串刺しドロップキックを決めて追い込む。しかしフェイマサーはブロックされ、才木がラリアットからタワーブリッジ。思い切り揺さぶられて上福はギブアップ。
アイアンマンヘビーメタル級選手権試合
※バインダー殴打。リカが防衛に失敗、難波が第1335代王者となる。
休憩明けは欠場中の辰巳リカが登場し、自身の入場曲である「恋と革命」を披露。しかし歌い終わり、「後半戦スタート!」のコールとともに難波リングアナが資料を留めているバインダーで襲撃。リカはダウンし、3カウント入って難波がアイアンマン王者に。「アイアンマンヘビーメタル急新王者は難波小百合となります」と難波リングアナは自らコールし、その後もベルトを肩にかけてセミファイナルの選手コールへ。
セミファイナル 15分一本勝負
がっちり握手をかわして試合スタート。まずはグラウンドで互角の攻防を展開していく。優宇はマウントポジションから肩固めへ。脱出した中島はバックを取るが優宇もトップキープしてアームロックを狙う。中島はフロントネックロック、さらに優宇の抑え込みをブリッジで返してヘッドロック。優宇もヘッドロックへ。ヘッドロックからフロントネックロックで絞めていく中島。優宇は持ち上げてロープへ。ここで5分経過。中島はローリングネックブリーカー、ネックロックと首を重点的に攻撃していく。優宇はボディスラム。いったんロープの反動をつけて投げつけると起き上がりこぼし逆水平。手を掴んだままエルボーも見舞う。コーナーへの串刺しエルボーも優宇はキャッチして投げ捨て、ジョン・ウーからライトニング・マックイーン。カウント2で返した中島に優宇がワキ固め。長時間決まったが中島はなんとかロープへ。ドロップキックを決めた中島だが優宇がサイドウォークスラムからセントーン。中島は逆水平をかわして優宇を場外に落とすとセカンド&サードロープの間からトペ・スイシーダ。リングに戻るとコーナー最上段からライダーキックも。リバース・フルネルソンから回転エビ固め、コーナーへのブルドッグを決めた中島。しかしダイビング・クロスボディーは優宇がキャッチしツアー・オブ・ジ・アイランド。立ち上がると優宇が逆水平。雄叫びをあげて中島がエルボー。優宇も叫んで逆水平。打ち合いはお互い引かず。ライダーキックも受け止めた優宇はフランケンシュタイナーを受け止めてコーナーにパワーボム。中島はヨーロピアンクラッチ。ラストライドをフランケンで切り返すと619をヒット。ノーザンライト・スープレックスは優宇がディフェンス。再度、ラストライドを狙った優宇だが中島が回転エビ固め。これを優宇がカウント2で返したところでタイムアップ。時間切れ引き分けに。所属としての最後の対決を終えると両者は握手。そして2人で引き上げていった。
【試合後のコメント】
優宇 ドローでしたね。中島さんとは退団する前にシグルやらせてほしいと甲田代表に言ってたので。それを叶えてくれた会社に感謝してます。私、中島さんのプロレスが凄い好きなんですよ。憧れみたいな「好き」で。最後にそれをもう一回、体いっぱいに味わうことができてよかったです。今日の試合を一言で言うなら「完全燃焼」でした。
――中島選手はどういった存在?
優宇 勝ち負け関係なく何度も闘いたくなる選手です。知ってる人も多いと思うんですけど誕生日一緒なんですよ。生まれた年まで、生年月日がまったく一緒で血液型も一緒で。そんな人が同じ団体でプロレスやるのって奇跡としか言いようがないじゃないですか。中島さんの考え方とかも好きだし、一緒にいて常に刺激をもらえるし。憧れてるけど、ちょっと悔しいし。東京女子を離れても、また闘ってくれたら嬉しいな、闘うことがあったら嬉しいなと思ってます。
中島 優宇とのシングルは今日で3回目で、私が2回負けてて、結局、今日も勝てなくて負け越すような形になってしまったんですけど。残る側の人間としては今日しっかり勝ちたかった。そこは悔しいんですけど、たぶん2人ともしばらくは現役なので、またどこかで会えた時に、今度は私が勝ってやりたいなって気持ちです。
――過去2戦も大事なシチュエーション。今回も別の意味で特別な試合になりました。
中島 たぶんお互いの大事な時にシングルで闘えて。今日も彼女が旅立つ前の大事な試合の一つで私とのシングルをやってくれて。これで東京女子ではいったん最後だから、とにかく悔いなくぶつかりたいと思ってて。ドローでしたけど出せるものは出せたかなと思います。
――序盤のグラウンドなど、優宇選手としかできない攻防もあったと思います。
中島 いや~、なかなか。自分も成長してると思ってたんですけど。上を取られた時のパワーが向こうも数年前とは格段に上がってて、全然返せなくて。もうダメだ~って。もっともっと頑張らないと、ずっと越され続けてるなって実感しましたね。
メインイベント 20分一本勝負
試合前、山下と伊藤は握手せず。この両者が先発で試合スタート。ロックアップは伊藤がロープに押し込むとエルボー。山下も蹴っていくが伊藤が自軍コーナーに持っていき踏みつけ。ユキにかわると山下もヒカリにタッチ。コーナーでの踏みつけからドロップキックを見せる。山下はサッカーボールキック。今度はヒカリがスリーパー。山下はキチンシンクからサッカーボールキック。ユキも反撃するが続かず。それでもショルダータックルからセントーンを決めて伊藤にタッチ。伊藤は山下にドロップキック3連発。しかし頭突きは山下がブロックし蹴りの連打。倒れたところにボディへパントキック。伊藤は蹴り足を掴むがバックキック、ハイキックを直撃される。さらに山下はヒザ連打からハイ。これを伊藤がキャッチして頭突き。山下のダッシュにカウンターでも決める。ヒカリは伊藤にドロップキック。串刺し式でも一発。ヒカリはコブラツイストも決めるとローリングクレイドル。伊藤はボディスラムから逆エビ。山下がすかさずカット。ダブルでサイドからドロップキックを決めた山下&ヒカリ。しかしヒカリのミサイルキックはかわされて伊藤がそのまま足を掴んで逆エビ。リング中央に引きずって抱え込み式に移行。しかしこれも山下がカット。ヒカリはユキを捕まえるが、山下の蹴りが誤爆。伊藤は山下にジャンピングDDT。ユキがヒカリにサイドスープレックスを決めると、伊藤が雄叫びからダイビング・ヘッドバット。これでヒカリから3カウント。前哨戦で一矢報いた。
エンディング
「どん底を見て這い上がってきた人間は強いんだとリング上で証明してやろうと思う! 伊藤はこのどん底から這い上がってやるよ!」(伊藤)
試合後、伊藤がマイク。「いや、山下実優に直接勝ったわけじゃないんだけどさ。先週、あんな屈辱的な負け方をして、自信がなくなってたんだよ実は。口では絶対勝ってやるって言ってたよ。言うのが仕事だから、それがレスラーだから! でもあんな屈辱的な負け方をして、自信がなくならないヤツなんて逆にいねえと思うよ。だって伊藤でさえ自信なくなったんだからよ! でもまあ、それはそれで、原点に戻してくれた山下実優に感謝を伝えたい。そして、どん底を見て這い上がってきた人間は強いんだとリング上で証明してやろうと思う!(ユキに)おまえもだぞ。へらへらしてるけど、この前タイトルマッチで負けてたろ。お前もどん底だよ。伊藤と同じ、お前もどん底だよ。伊藤と愛野ユキはどん底仲間だよ。(観客に)お前らも笑ってんじゃねえよ! このどん底仲間を見て笑ってるくらいどん底なんだろ。伊藤はこのどん底から這い上がってやるよ! おい、お前這い上がりたいか!(微妙な表情ながら頷くユキ) お前ら這い上がりたいか!(観客拍手)それでこそ東京女子プロレスのファンだよ。伊藤はまだまだ、イッテンヨンに向けて強くなるし、もっともっと面白いものを見せてやるから! お前ら全員ついてこい!」。そして雄叫びから締めのコール&レスポンス。「世界で二番目に可愛いのは? 愛野ユキ! そして世界一可愛いのは?」「伊藤ちゃん!」。
【試合後のコメント】
伊藤 とりあえず安心しました。でも山下実優に直接勝ったわけじゃないので。これからもっと成長して。まだまだ伸ばせるところはあるので。1月4日まで頑張って強くなります。
――自分の中で変化を感じた部分は?
伊藤 良くも悪くも過去を振り返らないタイプだったので。今回初めて、過去を振り返って試合しましたね。「終わったことは仕方ない」でいつも済ませてたので。そういう伊藤だからこそ今のプロレス界にはないプロレスをやってこれたと思ってるんだけど。でもそれだけじゃ通用しない話にもなってきたので。こういうこともできるんだぞってところを見せていかないといけないです。
――山下選手との直接対決の場面での手応えは?
伊藤 まず頭突きで山下実優があそこまでダメージ食らうと思ってなかったので。やっぱあいつの蹴りに対抗できるのは伊藤の頭しかないなって。頭突きをもっと磨いて、あとはネタバレすると相手が有利になるんで言わないですけど。
――明日も大きい勝負があります(竹下幸之介戦)。
伊藤 今日以上にプレッシャーがあるだろうから。でもそのぶん、得るものも大きいはずだから。勝ちにいくけど、それ以外でも、竹下幸之介がなんであんなに強いのかっていうのもちゃんと吸収したいなと思いますね。
山下 今日は負けて、伊藤が前回の負けを悔しいと思ってたってことが感じられたので。普通のというか、負けて悔しいという感情があるんだなって。(伊藤は)負けたあとも歌って帰ったりするじゃないですか。コイツ、負けても歌えるからとかちょっと思ってるんじゃないかって。勝ちに対しての指揮が低いんじゃないかと思ってたので。でも本当に悔しかったんだなっていうのが今回は感じられたし、後楽園、面白くなるんじゃないかって思いました。でも結果として負けてるんで。DDTとか、これ食らったら危ないなっていう技もあって最後(ヒカリを)アシストできなくて。そこは私もしっかり研究していかないといけないです。
――技の精度や威力も上がっている?
山下 そうですね。DDTはやっぱり強いというか、入るのがうまいと思いましたね。頭突きも、最初はガムシャラに考えずにやってたのかなと。それで破ることもできたんですけど、今は入るのが上手くなったので。気持ちだけじゃない姿を見れて楽しかったですけど、負けたので自分に喝を入れないと。
アイアンマンヘビーメタル級選手権試合
※難波が防衛に失敗、甲田が第1336代王者となる。
全試合終了後、本部席で物販などについての告知事項をアナウンスしていた難波リングアナ。そこに甲田哲也代表がバインダーで殴打し、スリーパー。チャンピオンが「無理無理!」とタップしてさらにアイアンマン王座移動。ベルトを強奪した甲田代表は、ブーイングの中、難波リングアナに蹴りを入れると控室へ逃走した。