前説
珍しい平日の夜大会、お仕事終わりでお疲れ気味?なお客さんをアプガ(プロレス)が歌で盛り上げる!
難波リングアナウンサーが観戦にあたっての諸注意をアナウンスし、アップアップガールズ(プロレス)が登場。『負けたくない』を披露し、お客さんを盛り上げ「東京女子プロレス、スタート!」の掛け声で大会がスタートした。
オープニングマッチ 20分一本勝負
青コーナーサイドが奇襲を仕掛けようとするも、のどかとユキがキャッチ。のどかがタックルで2人まとめて倒して開始のゴング。猫を振り子のように爆シスが振って、相手の2人に投げつける。のどかが猫にメロメロになっていると、これを見たユキが怒り出すと爆シスが揉め始める。その隙にらくが手刀でのどかを倒し、3人でおやすみエクスプレスを決めていく。ここからもかがのどかをボディスラムで投げ、のどかを3人がかりで捕まえる展開となる。のどかが猫にショルダータックルを決め、ユキに代わるとユキが青コーナーに控える2人を蹴散らし、猫にボディスラムからフルネルソンホールドで捕獲。リバース・スプラッシュを放つも猫がかわし、猫がネックブリーカードロップを決める。ここでらくともかが2人で連係攻撃。もかが変形コブラツイストでユキを捕らえるが、ユキはロープに逃れる。もかが正拳突きから串刺し攻撃を狙うが、ユキは迎撃しダイビング・ショルダー。サイド・スープレックスを決めるが、カウント2でらくと猫がカット。のどかにらくと猫が向かって行くも、のどかが2人まとめて排除する。ユキがヴィーナスDDTを狙うも、もかは回避。ブレーンバスターをもかが狙うが、ユキは抜け出しタックルで倒すともかに愛と炎のフルネルソン。耐えたもかだったが、ユキが締め上げるとギブアップ。ハンデ戦ながら爆シスが勝利した。
第二試合 20分一本勝負
ぽむと未詩で開始のゴング。バックの取り合いからぽむがスネ蹴り、そしてロープを使ってのアームホイップを決め優位に立つ。続いて上福と角田。角田が手を取りに行こうとすると、上福が指の痛みを訴え油断させたところでデコピン。いきなり赤コーナーの4人が角田にトレイン攻撃を決めていくが、真弥のみ失敗。再度狙うも真弥のみ失敗。そして真弥が角田の顔面ウォッシュを食らってしまうと、一気に青コーナー側がお返しのトレイン攻撃。ここから青コーナーの面々が代わる代わる真弥を捕まえる展開となる。真弥が未詩にボディスラムを決めて逆転も、瑞希が飛び込みタッチをさせず。それでも真弥がランニング・エルボーを瑞希に決め、上福に繋ぐ。上福がビッグブーツ連発からドロップキックを決めるがカウント2。上福のブレーンバスター狙いは瑞希が耐える。ロープを使っての反転式ボディアタックを決めるが、上福が回転して押さえ込む。カウント2。上福がロープに走ったところで瑞希がカウンターのカサドーラからのフットスタンプを決め魅星にタッチ。上福もヒカリに代わる。ヒカリがドロップキックを連発し、ローリングクレイドルを決めるがカウント2。コブラツイスト狙いを魅星が投げで脱出し、魅星は強烈なボディスラム。ここで2人はエルボーの打ち合い。魅星がミラマーレを決めるが、すぐにぽむが飛び込みカット。ここから両チームの選手が入り乱れる展開となる。未詩が上福と真弥をまとめてボディスラムを決めると、瑞希が場外にダイビング・ボディアタックを放ち勝負を託す。魅星がタックルからバックドロップを狙うが、ヒカリは着地しドロップキック。そして4の字式回転足折り固めを決めると形が崩れながらも魅星が返せず3カウント。
セミファイナル 20分一本勝負
汐凛と鈴芽が入場すると、沙希様がマーサともに入場。沙希様がマイクを持つと「皆様、御機嫌よう。マーサちゃん今日は来てくれてありがとう。でもマーサちゃんは付き添いで来てくださったのよ。マーサちゃんは試合ではないの(会場どよめき)皆さんが気になってるのって、Xのことよね? いいわ、みなさんに紹介してあげる。X、出ていらして!」とパートナーのXを呼び込む。メイド姿の選手が登場しリングイン。沙希様は「素晴らしいと思わない、皆さん? こちらにいらっしゃるのが、Xこと、メイ・サン=ミッシェルよ! そうね、皆さんメイ・サン=ミッシェルのことメイ・サン、って呼んであげてちょうだい? ワタクシがある日森の中を、笛を吹いて歩いていたわけ。するとどこからかメイ・サンが付いてきちゃったのよ。そしたら懐いちゃって、マーサちゃんに一流のメイドさんになるように教育していただいているわけ。じゃ、メイ・サン、皆さんに自己紹介してちょうだい?」と言ってマイクを渡す。メイ・サンは「皆さん、御機嫌よう。初めまして、メイ・サン=ミッシェルと申します!(会場拍手)沙希様、この方々が本日のお相手でしょうか? セ・パ・ボン、最悪ですわ!」と言うと、沙希様は高笑い。沙希様が「なーに、メイ・サン素晴らしいわ! ちょっとゾクゾクしたと思わない? いいわ、メイ・サン、あなたのそのゾクゾクするような可憐さで今日はその美しさを皆さんにお見せしてちょうだい! いいこと、闘いのベルを鳴らしなさい!」と言うとすぐに汐凛と鈴芽が奇襲をしかけゴング。しかしロープに走ったところでマーサがモップで足を引っかける。続いてマーサからモップを受け取ったメイ・サンが足を引っかけようとすると、これは誤って沙希様の足を引っかけてしまうドジっ子ぶり。しかし沙希様とメイ・サンはダンスのように踊ってから沙希様がメイ・サンを汐凛ぶつけていく。ここからNEO美威獅鬼軍が代わる代わる汐凛を捕まえる展開となる。何とか汐凛がランニング・バックエルボーを決め、鈴芽にタッチを繋ぐ。鈴芽がドロップキックから串刺しのエルボー、フェイスクラッシャーで沙希様を追い込む。しかし沙希様もカウンターのビッグブーツからダッシュミドルですぐにペースを取り戻す。それでも鈴芽はドロップキックを決め食らいつく。メイ・サンは沙希様にブラインドタッチすると、お盆を持って飛び込む。リープフロッグと見せかけて鈴芽をお盆を使い転倒させる。優位に攻めるメイ・サンのダブルニードロップは鈴芽が回避し、フェイスクラッシャー。代わった汐凛がドロップキックからスペースシップを決めるがカウント2。すぐさま逆片エビ固めを決めるが、メイ・サンはロープに逃げる。突っ込む汐凛にメイ・サンがカニ挟みでロープにもたれかけさせると、権利の無い沙希様がブーツで援護。メイ・サンがドロップキック。汐凛の窮地に鈴芽が飛び込み汐凛と連係攻撃。汐凛のドロップキックはカウント2で沙希様がカット。鈴芽がロープに走ったところでマーサが足を掴んでしまう。レフェリーがそちらを注意している隙に沙希様とメイ・サンが薔薇とお盆の同時攻撃を汐凛に見舞う。そして沙希様がアシストしてのメイ・サンのその場式のスライスブレッド。これはカウント2で鈴芽がカット。メイ・サンがフィニッシュを狙うも、汐凛は丸め込みの連発。メイ・サンがクリアすると、汐凛がドロップキックを放つが、メイ・サンは回避。メイ・サンがダブルニードロップを決めると、腕を極めたままでの変形逆エビ固め、サン=ミッシェルを極めると汐凛もギブアップ。
NEO美威獅鬼軍の新たなメイド、メイ・サンが快勝! 次回美威獅鬼軍参戦は12月6日成増大会!
勝ち名乗りを受けた後、沙希様がマイクを持つと「メイ・サン、あなた本当に素晴らしいわ! 最初とんだドジっ子メイドちゃんが来たかと思ったけど、決めるところはバッチリ決めるなんて、本当マーサちゃんの教育がいいのね! 素晴らしいわ! これからもこのリングでお試愛しましょうね!(マーサに向かい)メイ・サンのことはワタクシに任せてちょうだい、一流のメイドさんにしてあげるわ! そうだわ、ワタクシたちの次のお試愛いつだったかしら? そこの2人(甲田代表、難波リングアナ)どちらでもいいわ、仰ってちょうだい?」と言うと、難波リングアナが12月6日成増大会とのアナウンス。沙希様は「私たち、11月中は栗拾いでスケジュール埋まってますものね。いいわ、ワタクシたち次は12月6日、お試愛してさしあげるわ。その時またお会いしましょう、ごめんあそばせ!」と言って3人でポーズを決めた。
【試合後のコメント】
沙希様 今日はメイ・サン=ミッシェル、おデビューの日を皆様に見ていただいたんだけど、見た? さっきの堂々とした美しさと可憐さ! わかる、あなたたち? 凡人とは違うの。ワタクシがまた来たのはね、刺激がないんじゃなくってと思ったのよ。ワタクシの美しさで皆様のお腹を満たしてあげようと思ったわけ。メイ・サンも沢山食べるからね、私たちは自分たちの美しさでお腹を満たしましょう。今日初めて新宿FACEでお試愛をしたわけだけど、メイ・サン今日はどうだった?
メイ・サン はい、そうですね、対戦相手の方たち、セ・パ・ボン、最悪~でしたわ!
沙希様 おっほっほっほ(高笑い)! メイ・サン素晴らしいわ。ワタクシと組んでどうだったのかしら?
メイ・サン もう心がウキウキウキっと、踊りまくりましたわ!
沙希様 最高だわ! じゃお家でステイホームして踊りまくりましょう! ごめんあそばせ! フンッ!
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メインイベント 20分一本勝負
スペシャルサバイバル5WAYマッチ
ルール説明が行われ、フォール、ギブアップ、オーバー・ザ・トップロープで失格となり、最後の1名が勝者となるとのこと。伊藤、中島、リカ、山下、坂崎の順に入場。ゴングが鳴ると、伊藤がコーナーの上に座り「お前らの中で勝ったやつとやってやる!」と言うが、4人に襲われてしまう。場外を逃げる伊藤を坂崎と中島が捕まえると、リング内に戻し4人から伊藤がボディスラムを食らってしまう。4人がかりのフォールはカウント2で伊藤が返す。坂崎と山下、中島とリカがエルボーの打ち合い。続いてタックル合戦になると、4人がリングを縦横無尽に走り回るが、全員タックルで激突。ここをチャンスと伊藤が4人まとめて押さえ込むが、カウント2。伊藤が4人からボコボコにされてしまうと、これにブチ切れた伊藤がヘッドバットを連発。中島にフェイスバスターを決めてカバーも坂崎がカット。伊藤は次々と4人を捕まえると、4人まとめてのDDTを決める。そしてコーナーからフライング・ビッグヘッドを放つが自爆。4人が押さえ込むと3カウント。伊藤が失格。山下が坂崎にミドルキックからロビンソンスペシャルを決めると、リカが山下にドラゴンスクリュー。山下はアティテュード・アジャストメントを狙うが、リカは回避。山下が三角蹴りを決めると、そこに坂崎がミサイルキック。坂崎と中島が2人で連係を山下に決め、マルメコミアンズで押さえ込むと3カウント。山下失格。すぐに坂崎と中島がやり合い、アームドラッグ合戦。中島がライダーキック。坂崎が変形ノーザンライトボム3連発を決めるが、中島はクリア。坂崎が魔法少女スプラッシュを狙うと、リカが場外から掴んで阻止。リカが中島に向かって行くも、坂崎が飛び込みスライディングラリアットをリカに決める。カウント2。坂崎がマジカルメリーゴーランドの体勢に入るが。リカが抜け出すと、中島が坂崎にウラカンラナ、カウント2。中島がロープ際のウラカンラナで坂崎を場外に落とそうとするが、坂崎が耐えるとリカが背後から襲撃。そのままリカがドロップキックで坂崎をオーバー・ザ・トップロープで失格に追い込む。ここからリカと中島の一騎打ちに。リカがワンハンドバックブリーカーからスリーパーホールド。耐えた中島がコーナーに押し込む。中島が雪崩式ウラカンラナを決める。リカが中島の頭をコーナーにぶつけ、ツイスト・オブ・フェイトを決めるがカウント2。リカがスリーパーホールド。中島が抜け出し投げっ放しのノーザンライトスープレックス。さらにダイビング・セントーンを放つが、リカは回避し中島が自爆。リカがコーナーに上りミサイルヒップを決めると中島も返せず3カウント。リカが5WAYを制した。
5WAYに勝利したリカが思いの丈を吐露し、覚悟のプリプリ王座挑戦表明! 坂崎が2021年1月4日後楽園での挑戦受託!
勝利したリカがマイクを持つと「ユカちゃん、伝えたいことがあるので、出て来てもらえますか?」と坂崎を呼び出す。ベルトを手に坂崎が「よくも落としてくれたな……」と言いながらリングへ。リカは「伝えたいことがあるので聞いて。ユカちゃんとは同期で、一緒に東京女子プロレスの練習生になって、いつの間にかユカちゃんはベルトを持って、東京女子プロレスといったら坂崎、山下、中島、だとかって日本でも海外でも言われていて、伊藤ちゃんなんかも海外でも凄い人気で。ビッグマッチでも話題になるのはみんなばっかり! もうそんなのふざけんなよ、うるせぇよ、って……。私がそんな怪物たちを倒して、今日生き残ったのは辰巳リカです!(会場拍手)私がそのベルトを手に入れて、ぜ~んぶひっくり返してやる! だから私とベルトを懸けて闘ってください!」とプリプリ王座への挑戦を表明。坂崎は「いいよ!」と一言。坂崎は続けて「リカがね、一緒に入って、きっかけも一緒で、一緒に直談判して、色んな紆余曲折合って、今まだ2人がここに、東京女子にいる意味っていうのも……その長い月日、苦労が今あって私たちがここでこんなに強く、みんなに元気を与えられる存在になってるわけだから。その中でリカがそうやって負い目を感じてるっていうのは気付いてなかったし、そうやってぶっ潰す、うるせぇって思ってくれてる方が私もやりやすいし、もちろん、リカに負けるわけにはいかないから。このベルトを懸けて、東京女子でタイトルマッチやりましょう!」と挑戦を受託。坂崎は「で~、もうね、大会はユカリカといえば新木場って言いたいところではあるんだが、恒例のイッテンヨン、来年も後楽園あるから、そこでこのタイトルマッチやりましょう!」と言うと、リカも「お願いします!」と言って2人はしっかりと握手。坂崎が退場すると、リカがマイクを改めて持ち「みなさん、応援よろしくお願いします!」と言って一礼した。
【試合後のコメント】
坂崎 5WAYって東京女子だとなかなか無い試合で凄い楽しみにしてたんですが、変な落ち方しちゃってちょっと不本意ですね。もう一回やりたいですね。でもリカがこの5人の中で残るというのも凄いことですし。凄いって言われてること自体がリカにとっては悔しいかもしれないですけど……リカも悔しい気持ちあると思うんですけど、こちらもその間ウカウカしていたわけでもなく、各々考えることがあって、3人が3人とも上を目指していった結果、そうなったんで。悔しかったら追いついて来いよ、って話なんで。タイトルマッチ、楽しみですね。
――タイトルマッチの場所を後楽園に指定したことについては?
坂崎 東京女子で後楽園っていうのが、東京女子が旗揚げして、そのメンバー、辰巳リカっていうのがなかなか私にとってはキーポイントっていうこともあって。本当だったら新木場が始まりだったんで、新木場でもいいんですけど、イッテンヨンっていうのが東京女子では最初から重要視されている、大事な大会というのもあるので、そこでリカとやるのがいいかなと思いまして。イッテンヨンにしました。
――今はこの2人でシングルマッチという感慨よりも、追いつかせないという気持ちが大きいですか?
坂崎 そうですね、今までリカもタッグを獲ったりしてどんどんがむしゃら感が出てると思うんですけど、こっちもその分越えてきた試練も大きいですし、この状況の中でタイトルマッチ防衛して来たっていう自分への自負もあるので。同期であるリカ、絶対に負けません。
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リカ あんな珍獣とか、怪獣とか、怪物だらけのサバイバル、私が勝ち残るなんて誰も思わなかったでしょう。でも、生き残りました! 私は最後に生き残りました。タイトルマッチも決まったので、もうベルトを手に入れて、私が実力も、人気も、話題も、ベルトも! ぜ~んぶかっさらって! ぜ~んぶひっくり返したいと思います! これは私の宣戦布告なんで、ちゃんと記事にしといてください! お願いします!
――タイトル挑戦は4回目だと思うんですけど、過去と今回の違いがあるとしたらなんでしょう?
リカ 次は4回目か……3回目の挑戦は2年前でしたかね。その時は山下と闘って、時間が経って、タッグのチャンピオンにもなって、経験も時間も思いも全部違いますね。もう後がないのかなって思いますね。4度目でダメだったら。捨て身な気持ちです。
――他の怪物たちと比べて、こういうところで上回ってチャンピオンになりたいっていうところはどんなところがありますか?
リカ 今日闘った4人たちは珍獣、怪獣、怪物で、近くでずーっと見て来て、リスペクトもしてるし、すごさも痛いほど味わって来て。でも私には彼女たちに無い、熱いものっていうのは負けてないっていう意地で続けて来たんです。でもそれだけじゃダメだなって思うので。ちゃんと証明する実力、トップのベルトがなきゃダメだなって思うので。ベルトを手に入れます。
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第二部
急転直下ミサヲが引退宣言! ササダンゴの提案で引退試合の相手を決める『YAMELORETTE』が開幕!
二部と題される後半戦が開始すると、難波リングアナが「ハイパーミサヲよりみなさまにご報告がございます」のアナウンス。神妙な面持ちのミサヲがリングイン。マイクを持ちゆっくりと思い出を語るとなんと「本日ハイパーミサヲ引退します!」と宣言。そして「ずっと尊敬していたレスラーと試合をして引退したい!」と言ってササダンゴを呼び込む。ササダンゴがコールを受けると、マイクを持ち「ほぼ初対面にも関わらず引退試合の相手は荷が重すぎます……」と戸惑いの表情。それでもササダンゴは引退試合に相応しいパワポを用意して来た、と言って『後輩レスラーの引退試合に関する考察』というパワポをスタート。その中で『YAMELORETTE』という試合形式を提案。6名のレスラーたちがミサヲの引退試合の相手という座を巡って激しいバトルを繰り広げ、最後は1on1での引退試合が行われるとのこと。そして進行役として翔太を呼び込む。翔太がミサヲにインタビューをすると「これから始まる経験をみんなとシェアして、みんなのことを知りたいし、みんなにもっともっと私のことを知って欲しいです。レッツ引退! レッツエンジョイ!」と一言。ここでYAMELORETTEの参加者が順番に登場。エントリー1人目、山下が登場。山下が思いの丈をミサヲにぶつけ、手土産の明太子をミサヲに食べさせると、ミサヲは「美味しい!」と感激。続いて2人目、中島が登場。中島はミサヲのために一番大切にしているというメカゴジラを手渡す。3人目、未詩が登場。未詩は額に入ったミサヲのイラストをプレゼント。会場にイラストを見せると騒然となる。4人目、リカが登場。リカはいきなりミサヲにビンタをすると「ヤメロレッテってなんだよ! 今日辞めるって言って、今日引退するって言うの!? そんなのおかしいよ! こんな引退私がさせません! 私が目を覚まさせる! だから私を選んで、私と闘って!」と激怒。5人目、爆れつシスターズが登場。2人で1人としてエントリー。爆シスはマイクを持つと『爆れつパワー』という歌をミサヲの周りを回りながらアカペラで披露する。最後の6人目、改めてササダンゴが登場。ササダンゴは「実はミサヲさんに黙っていた過去っていうか……私実は1度引退した経験があります……」と独白を始める。ササダンゴが涙ながらに過去の懺悔を始める。するとそれを聞いたミサヲは「引退へのストーリーを何も知らないし、ただただ不誠実なことだったのかもしれないけど、一つ言えるのはそういう経験値を持っているよねっていうこと。引退した経験値も持ってるし、人を傷つけてしまったかもしれないと感じてる経験値も持っている。それは素晴らしいことだと思う」と励ますと、ササダンゴは涙ながらに「ありがとうございます……」と一礼。翔太が6人の印象をミサヲに聞くと、ミサヲが誰か1人を脱落させる決断しようとすると、翔太が「お時間の都合上最後に1人を選んでもらいます」と言って、続いて“歌会”による審査が開始。6人が事前に提出した短歌をミサヲが順位付けを行う。短歌のテーマは『ミサヲの引退』。最下位から順に短歌が披露されていく。最下位は山下。ミサヲが形式を無視した山下の短歌を酷評。第5位は未詩。これもミサヲがマジなダメ出し。第4位は爆シス。英語交じりの短歌にミサヲが芸術点を上げようとするが、2人に意味を聞いていくと、全然メッセージが伝わっていなかったことが発覚。第3位は中島。ミサヲいわく、下3名とは格が違うと高評価。しかし下の句で急に冷めたとガッカリ。熱くなった中島がヒーロー愛を語り始めるも翔太がぶった切り2位と1位の発表へ。まずササダンゴの短歌が読み上げられ、ミサヲは「実際引退されているという経験値が生きている」と高評価。続いてリカの短歌が披露されると、ミサヲは「リカさんとの関係はちょっと説明するのが……」と目に涙を浮かべ言葉少な。そしていよいよリタイヤメントテープ(紙テープ)が1位にミサヲから手渡されることに。ミサヲが悩みに悩んだ末、リタイヤメントテープはリカの手に。引退試合の相手はリカに決定。リング内にはミサヲとリカが残される。
時間無制限一本勝負
ハイパーミサヲ引退試合
※ミサイルヒップ。その後引退撤回。
難波リングアナによるコールが行われ、ミサヲ引退試合が行われることに。ゴング直前にミサヲがマイクを要求。「会場にお集まりの大きいちびっ子たちこんにちはー! 東京女子の愛と平和を守るニューヒーロー、ハイパーミサヲのお出ましだー!」といつもの挨拶を決める。そして「突然の引退宣言、申し訳ございません。ですがもう決めたことなので、今日のこの選んだ辰巳リカさんと真っ向勝負して、出し切って、悔いのない引退試合にしたいと思います。最後の私の試合をみなさん、目に焼き付けてくださいね! ということで、ラスト、闘いの……」と言ったところでリカが奇襲をしかけ開始のゴング。リングサイドにはセコンドとして東京女子の全選手たちが見つめる。リカがヒップアタックから「よっしゃいくぞー!」とエルボードロップを決めるもミサヲが切り返しカウント2。リカはコーナーでミサヲの足を固定するとそこにドロップキック。カウント2。リカはインディアンデスロックを決めてギブアップを迫る。さらにリカが足に集中攻撃し、グラウンドでのドラゴンスクリューを決め、足4の字固めを決める。ミサヲはロープに逃げる。リカがロープに振ろうとすると、ミサヲはカウンターのアームブリーカー。さらにミサヲがランニング・ボディアタックを決める。さらにミサヲがランニング・アッパーを決め、ハイパーゴッサムクラッシュの体勢に入るも、リカはスリーパーホールドで切り返す。さらにドラゴンスリーパーに移行する。グラウンドで胴締めの体勢でガッチリと決めるが、何とかミサヲは耐えきる。ここで2人は足を止めてエルボーの打ち合い。エルボー相打ちの末、リカが胸を差し出す。ミサヲがエルボーを何度も打ち込んでいくが、リカは受け止め続ける。ミサヲがビンタからエルボースマッシュを放つとリカもダウン。ロープに走ったミサヲにリカはカウンターのヒップアタック。リカがコーナーに上ると、ミサヲが追いかけ雪崩式のハイパーゴッサムクラッシュを決める。そしてアイアムアヒーローを放つがカウント2でリカは返す。ミサヲがチキンウィングの体勢に入るも、リカがフェイスバスターで切り返す。リカがミサイルヒップを決めて押さえ込むとミサヲも返せず3カウント。
エンディング
ミサヲが揺れ動く胸中を告白! 引退撤回……そしてなんと広報・歌代のプロポーズをリング上で受託!
試合が終わっても2人は何か言葉を掛けあう。拳を突き合わせると、リカはリング下へ。ミサヲがマイクを持つと「ホントはこのまま説明しないでいこうかと思ったんですけど、ちょっとだけ、私にお話しする時間をください……」と言ってゆっくりと話始める。ミサヲ「皆さん私が今日冒頭で言った引退宣言をどう捉えてるかわからないですけど、いつものパミの冗談かなって思った人もいるかもしれないし、あんまり思い付きって感じにみんな思ったかもしれないですけど、実はずっと考えていたことで。会社の方にも1年前から2020年には引退します、卒業しますってことを伝えてました。私は2015年にデビューして、その時25歳で、東京女子プロレスのその当時は応募資格もない25歳、遅めのスタートでした。ただ、遅めのスタートで他に何か引っ提げてる経歴もなく、格闘経験も無いし、アイドル性も無いし、変化に苦手な性格だし、本当だったらプロレスラーに向いてない中、肉体的にも初めてのイッテンヨンの時は一週間前に前十字靭帯切って、それを隠して一年動いてたら、半月板も割れて、肉体的にはキツイことばっかりだったし。ホントだったら肉体的にはもっと前に引退してもおかしくない、心が折れてね、かもしれないくらいだったんですけど、ボロボロで。だけど肉体的なツラさで辞めようと思ったことは一回もないです。だけど、プロレスを好きになるにつれ、東京女子プロレスを好きになるにつれ、試合をするにつれ、どんどん私の存在が東京女子プロレスには相応しくないんじゃないかなって、試合のたび、試合の後ずっと悩んでいました。毎回毎回。アイドル性も無いし、身体能力も低い、そんな私が東京女子プロレスっていう、もっと飛躍して欲しい団体に居ていいんだろうかってずっと思っていました。……だけど、プロレス好きだし、東京女子プロレス好きだし、今まで5年やって来れて、私のプレイスタイルは理解されがたいものかもしれないし、嫌な人は嫌でしょう、東京女子プロレスにいることが。……でも自分のわがままでやってきて、もうそろそろ頃合いなんじゃないかって思っていたのも事実で、それが去年でした。そして会社に言って、2020年は最後の年として……2019年自分のプレイスタイルに悩んで、自分はここにいていいのかって悩んだ結果があの2019年でした。で、覚悟は決まってなかったけど、2020年全力で走り切って1試合1試合を悔いのないようにしたら、物販とかで直接皆さんに……自分がひねくれていたのもあり、自分が触れ合わなかったその分2020年触れ合いたいと思って、2020年を迎えたんですけど、みなさんがご存じの通り世界をコロナの脅威が襲って、みんなで行くはずだった4月のアメリカ興行も行けなくなったし、5月の後楽園も出来なくなった、地方の興行も今年はもっともっと色んな所に行って、遠くのみんなに会いたかったけど、それも出来なくなって、どんどん私が思い描いていた、みなさんとお別れする計画が、どんどんどんどん破綻していきました。だけどどんどん時間は過ぎていくし、5月にはプロレスの興行すら出来なくなったし、そんな中で、風の噂でもう会えないお客さんがいたりだとか、プロレスを続けたい気持ちと、それでもやっぱり辞めた方がいいんじゃないかっていう気持ちが、1秒1秒で変わっていくような不安定な毎日だったんですけど、TDCを走り抜けたらきっと東京女子史上最大のビッグマッチだし、心もきっと何とかそれまでには整理がついて、みなさんにお別れを言えるタイミングになると思ってたんですけど、それで坂井さんとの試合も組まれて……。坂井さんとはひらがなまっするを見たりとかして、自分が悩んでいたプレイスタイルの希望のように勝手に思っていて。ひらがなまっするの成功を見て、心が揺れ動くこともあったし、その気持ちの中で組まれたこのスーパー・ササダンゴ・マシン戦、一週間前に、ササダンゴさんも言ってましたけど、引退したいんですって話をして、それでYAMELORETTEって企画を考えてくださって、今日一日で私がやりたかった、ずっとやりたかった形式で、東京女子プロレスのみんなと、尊敬する坂井さんと一気にリングの中で闘えるっていう機会がもらえれば、今日一日できっとみんなとのお別れの気持ちが整って、みんなとサヨナラできると思ったんですけど、引退の対戦相手のリカさんと出し切ったんですけど、本当につらくて苦しいこと、痛いことばっかりだったけど、それでもやっぱりまだ、今日も負けちゃったけど、まだプロレスが好きです。東京女子プロレスが、このリングが好きです。巻き込んで付き合ってくださった皆さん、選手のみんなも、お客さんも、ササダンゴさんも……すみません、ササダンゴさんもう一度リングに上がってくださいますか」ササダンゴがリングに。ミサヲ「すみません、YAMELORETTEって形式まで考えてくださって、新潟からわざわざ来てくださって、縁もゆかりも薄い、東京女子プロレスに上がってくださって……すみません、私、プロレスをYAMELORETTEすることは出来ません!」会場は大きな拍手に包まれる。ミサヲ「プロレス引退宣言、撤回します! すいません! そしてもう一つ、引退の気持ちが固まって今日終わるってなったら、もう一つしたいと思っていたことがあって、それはこのリングで好きな人に結婚を申し込むことです!」と言うと、リングサイドの選手、お客さんが騒然。ミサヲ「その好きな人は……ぇ私の近くにいます!(選手&観客「えーっ!!」)リングに上がって来て下さい、歌代さん!」と言って、DDT広報の歌代を呼び込む。ササダンゴも「歌代さんってDDT広報の歌代さん!? あの週刊プロレスにいた歌代さん!? あの週プロモバイルを発展させた歌代さん!?」と驚愕。歌代がリングに上がると主に選手・関係者から驚きの声が上がる。ミサヲは「突然リングに上げてしまってすみません、ちょっと私の話を聞いてください。かなり前にそちらからのプロポーズは受けていたんですけれども、ずっとプロレスをやり切って、走り切って、もう悔いが無いよって状態になるまで待ってくれって話をして待ってもらったと思います。それで今日はプロレスを引退して歌代さんのプロポーズを正式に受けようと思ってたんですけど、やっぱりプロレスも辞められないです。皆さんを巻き込んで、選手の皆さんも坂井さんも巻き込んで、引退するって言ったんですけど、この私が言うことで、大好きなプロレスを失うことになるかもしれないし、同時に好きな人のことも失うかもしれないっていう、もうホントにわけわかんないです、正直。でもプロレスを選んだことで結婚できなかったって思われたくないし、結婚を選ぶことで東京女子プロレスを選べなかったって思いたくも無いんです。私は何かを諦めて夢を叶えるのは夢じゃないと思ってしまったので。筋が通ってないかもしれないですし、ハチャメチャかもしれないんですけど、このハイパーミサヲ、プロレスラーをやったまんまで、結婚してくれませんか!」と言ったところで、慌ててササダンゴが歌代を突き飛ばし割って入る。ササダンゴは「ちょちょちょ、おい! YAMELORETTEの趣旨に反するだろ! ハイパーミサヲ! おいっ! 確かに、プロレスラーが一度引退を口にして撤回することは、万死に値する! そんなやつは二度とリングに上がる資格はない! 同時にリング上で公開プロポーズをするなんて、馬鹿のすることだぞ! しかもよりによってDDTの大事な広報の歌代さんに手を出しただと? ふざけるのもいい加減にしなさい! こんな女のどこがいいんですか、歌代さん!」と言うと、歌代がPCでササダンゴの頭を一撃。ササダンゴはダウン。会場は拍手喝采。歌代は「うるさい! うるさいうるさい! うるさーい! ミサヲ! 君のプロポーズの返事は、もうすでに東京女子プロレスの公式ページのニュースに流れている!(会場「えーっ!」)もうすでにツイートもしています」と言って、会場のビジョンに東京女子プロレスのHPが映されると、そこにはミサヲ結婚のニュースが掲載済み。ササダンゴがニュースを読み上げると会場は大きな拍手に包まれる。ササダンゴも「ちょっと広報だからって! 仕方がないからおめでとうって引用リツイートしといてやるよ」と祝福。歌代は「それともう一つ、ちゃんと僕の方から正式にプロポーズをしたいと思います。ミサヲさん、僕と結婚してください!」と言ってポケットから指輪を取り出し、ミサヲの指へとはめるとミサヲは「よろしくお願いします」と涙。東京女子の面々がミサヲを胴上げ。ミサヲが改めてマイクを持つと「ビックリしました……選手のみんなも大きいちびっ子たちもビックリさせてごめんなさい、私もビックリしてます(会場拍手)勝手に引退宣言して今日急に引退するって言ったり、勝手に結婚するって言ったり、数時間でハチャメチャな……精神状態がおかしいんですけど、本当に……何言っていいかわからないですけど、プロレスっていう夢を叶えるために、結婚ていう夢を捨てたくもないし、結婚というものを叶えるためにプロレスも捨てたくないし、欲張りなハイパーミサヲで行こうと思ってるし、みんなも夢を何かで忖度してほしくないと、勝手に思いました! 私はこれからもハチャメチャなハイパーミサヲでやっていきたいと思いますので、応援……応援はしなくてもいいかな……? とりあえず私はこれからも蔓延り続けますので!(会場拍手)人妻レスラー、家庭の平和と東京女子プロレスの愛と平和を守ります! これからもよろしくお願いします! ヒーローになる時、それは今!」と叫ぶと、ミサヲのテーマ曲がかかり、東京女子の仲間たちと写真に納まった。
【試合後のコメント】
ミサヲ 引退宣言撤回します! そして私事で恐縮ですが、この度結婚いたします!(薬指の指輪を見せる)
――お付き合いはいつ頃から?
ミサヲ お付き合いはそうですね、今2020年なので、2年くらいですかね。
――それはどちらから?
ミサヲ 私からです。はい。
――どんなところに惹かれましたか?
ミサヲ やっぱり、物事を盛ったり、下げたりしないで、そのまま見る人だからかなと思います。あと会話が成立するところですかね。……これは誰が興味あるんですか?
――なんと呼び合ってるんですか?
ミサヲ 歌代さんは、単純にいつも付き合う前からミサヲだったので。私はまだ歌代さんですね。あとは孝正さんとかですかね……。
――どんな家庭にしていきたいですか?
ミサヲ そうですね……家庭!? よくわからないですけど、今まで通りの個人個人がそのまま個人個人でいられるような家庭をそのまま何も変わらず続けていきたいと思っております。
――式の予定などは?
ミサヲ 何も考えておりません。
――本日をもって婚約が成立?
ミサヲ そうですね。勢いのまま、結婚しちゃおうかなと思います。
――そうしたらしたくらいに?
ミサヲ そうですね、勢いですね。……誰が興味あるんですかこれ?
――今日の試合全体を振り返って、ハイパーミサヲプロデュースっていう人生を掛けたものでしたがいかがでしたか?
ミサヲ この決断が正しかったのかよくわからないんですけど、これは私の旅ですので。旅の継続も旅の終わりも私が決めたいと思いますので。なぜならこれは私の旅ですので。
――これから結婚することでハイパーミサヲの変わるところ、逆に変わらないようにしたいのか、意気込みはありますか?
ミサヲ 思う存分、結婚ハラスメントでもしたいと思います!
――辰巳リカさんへは一言ありますか?
ミサヲ 歌代さんが法律上の配偶者だとしたら、辰巳リカさんが東京女子プロレスにおける、プロレスの配偶者だと勝手に思っておりますので。辰巳リカさんが、本当に今日冗談じゃなく引退しようとしていたところを、不思議なパワーを持っているというか。何回辰巳リカに心を動かされるんだって、何回も何回もなんですけど、今日もまた救われてしまったなと思います。大事なものを失わずに済んだなと思います。
リカ ミサヲが今日引退するとか言い出して、引退してほしくない一心で、私が止めなくちゃって思ったので、最後の相手に選ばれたのは、任せておけって。必死でリングの上で全部、辞めないでって伝えて、それが伝わったのかなって、通じるものがありました。ミサヲとはリング上で。ただ、リング上ではまだ辞めないでって思い切り伝えて、でも結婚っていうのは聞いてなったので(笑)まさか! しかも知ってるお相手で。こんな身近な歌代さんなんて誰も思わなかったので、あいつやるなって(笑)思うし、最後もハッピーエンドで。万が一ハイパーミサヲの結婚を祝わないようなヤカラがいたら、私が呪うので覚悟しといてください! みんなおめでとうって気持ちです。よかったよかった、色々あったけど。
――#好きです辰巳リカの当事者としてはめでたいという気持ち?
リカ めでたいですね。近くで生プロポーズも聞けたので。こんなことはないし、ミサヲみたいに人生を試合で昇華出来るっていうのは東京女子でもミサヲくらいだなって思うし。これからもリスペクトで、一緒にこれからも闘い合って、高め合って行きたいです。
――ミサヲさんによると、プライベートの伴侶は歌代さんで、リング上の伴侶は辰巳リカということだったんですけど?
リカ そうなんですか(笑)今日も選んでくれたし、どうしても私への愛は重いんだなっていうのは痛いほど伝わってきました。ありがたいです。
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