前説
ついに開幕、東京女子最大の祭典! アプガ(プロレス)が2曲披露、未詩が涙の熱唱!
難波小百合リングアナウンサーがリングに登場し、観戦にあたっての諸注意や物販情報などをアナウンス。そしてアップアップガールズ(プロレス)を呼び込む。3人はリングとステージで『リングの上にも三年〜All Along The Way〜』と『アッパーキック!』を熱唱み。未詩の目には涙。3人が自己紹介からお客さんに拍手を求めると「こんなに大きい会場ならもっと大きい拍手出ると思うんですよね!?」と言って、お客さんの拍手を煽ると大きな拍手に会場が包まれる。3人の「WRESTLE PRINCESSスタート!」の掛け声で大会がスタートした。
オープニングマッチ 20分一本勝負
汐凛ともかの先発で開始のゴング。腕の取り合いからグラウンドの攻防へ。もかが足を取ると、汐凛も足を使って脱出する。メイと鈴芽に代わると、バックの取り合いからロープを走ってアームドラッグの攻防。メイがロープを使って飛び回り会場を沸かせる。そしてメイが「第一試合からテンションブチ上げるぞー!」と言って拍手を煽り、ダイヤル固めを決めるがカウント2。メイからもかにタッチし、2人で連係攻撃を決める。もかがコーナーに押し込んだところで、首を取った鈴芽が自コーナーにもかを連れて行き汐凛にタッチ。2人でお返しのトレイン攻撃を決める。ここから青コーナーサイドが代わる代わるもかを攻め立てる展開に。もかは汐凛にカウンターのボディスラムを決め逆転しメイに代わる。メイは何度もロープを走って汐凛を踏みつけ、ドロップキックを決める。汐凛もコーナーでエルボーの連打を決めるが、メイは四つん這い状態の汐凛にルシファーを決めていく。抜け出した汐凛もカウンターのドロップキックを決め鈴芽にタッチ。鈴芽が首固めを決めるがカウント2。続いて変則的な丸め込みを決めるもカウント2。メイがカニ挟みから押さえ込むもカウント2。鈴芽がドロップキック、ロープを使って反転式のフェイスクラッシャーを決めるが、カウント2。立ち上がったメイと鈴芽がエルボーの打ち合い。メイがカウンターのドロップキック。もかに代わると、もかは串刺しのバックエルボーからカバーもカウント2。鈴芽がスリーパーホールドを決めるが、もかはロープに押し込んで脱出。そして正拳突きからバックエルボー、変形コブラツイストを決める。鈴芽が押さえ込むがカウント2。もかはネックブリーカーを決めるが、汐凛がカットに入る。もかのエルボーをかわした鈴芽がフェイスクラッシャーからダイビング・ボディアタックを決めるが、カウントはメイがカット。汐凛がメイにスペースシップを決め、ダブルのドロップキックでメイを排除。鈴芽がもかにリングアベルを決めると3カウント。
【試合後のコメント】
鈴芽 勝ちました! やったー! 初めてのめっちゃ広い会場で、入場した時からめっちゃキラキラで、感動した……。そんななかで、同期で組んで、勝てたのがめちゃくちゃ嬉しいし、お互いの自信になりました。
セナ 今回は一緒に闘ったとはいえ、取ったのは鈴芽ちゃんなので、自分の目標は自力勝利だったので、そうですね…次の試合までにレベルアップして、この経験を踏まえて、自力勝利を取りたいです!
鈴芽 セナとだったから勝てたから、やっぱり。自力勝利も応援してるし。メイ選手も初めましてで、まだまだめちゃくちゃスゴい選手だと思うので。まだわたしたち全然味わえてないというか…機会があったらまた闘って、ね! また勝ちたいね。
セナ 勝とうね!
ーー他団体の選手との試合は緊張しましたか。
セナ 私は何か個人的にエゴサしたときに、私たちのカードって全部駿河メイ選手に取られてて……取られててって言い方悪いか。みんなの印象がそこが強くて悔しかったので。
鈴芽 みんな駿河メイさんにめちゃめちゃ期待してたと思うから、そこで見返してやらなきゃっていう気持ちもスゴいあったね。
** **もか (すごい小声で)お姉さんとのタッグでとても心強かったんですけど、自分のせいで負けてしまって。本当に申し訳ないです。もっと強くなりたいなって思いました(涙)。
メイ うー、声が小っちゃい! 声が小っちゃいよ! この距離でも何を言ってるか分からないよ! 泣かないでください。とにかく自分は今日、負けてしまったんですけど、ものすごく楽しかったです! 東京女子さん、自分初めて参戦させていただくので。やっぱり駿河メイのことを知らないファンの人とか、自分がいつもどんなプロレスをしているか知らない人を、自ら羽根を広げてパタパタパタ〜っと迎えに来ましたので。皆さん、もし「あ、ちょっとかわいいコ来ちゃった」と思ったら、「チョコプロ」「我闘雲舞」で検索してみてください! 駿河メイがいっぱい出て来ます。よとしくお願いします!
もか ありがとうございましたぁ。
メイ ありがとうございました! もっとデッカイ声で!
もか ありがとうございました!
メイ イエイ!
ーーメイ選手、東京女子初参戦でしたが、今後も上がってみたいという気持ちは?
メイ 自分は普段マットで試合をさせていただいているんですけど、やっぱりリングっていう、また環境が違ったり、東京女子さんみたいなキラキラ、若い女の子たちが輝いてる姿を見て、もっといろんな選手と当たりたいと思ったので、また機会があればもっともっと参戦させていただきたいと思います。よろしくお願いします!
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第二試合 20分一本勝負
ぽむとマリカで試合開始。ロープを走っての攻防からぽむがスネ蹴りを決めれば、マリカもボディスラムで投げていく。マリカから猫に代わると2人でダブルのバックエルボーを決めてから2人揃って猫ポーズを決めながらカバーを見せる。ぽむがでんでん太鼓から低空ドロップキックを猫に決めるもカウント2。ぽむから真弥に代わると、真弥は猫の尻尾を引っ張りロープを使って動けなくして尻尾を引っ張る。タッチを繰り返し、連係攻撃を交えながら猫を捕まえるぽむと真弥。猫がぽむにカウンターのランニング・ネックブリーカーを決め、マリカにタッチ。マリカがドロップキックを連発し、ギロチン・ドロップからぽむをカバーするもカウントは2。ぽむがカウンターのスネ蹴りを決め真弥にタッチ。真弥がドロップキックを決めるもカウント2。マリカもボディスラムを決めてカバーに入るがカウント2。マリカが変形の片羽絞めを決めるも真弥はロープブレイク。真弥はカウンターのドロップキックを決めぽむに代わろうとするが、先にマリカからタッチした猫が飛び込みブロック。猫がランニングしてからのかきむしりからカバーもカウント2。スリーパーホールドで捕獲するが、真弥はコーナーにぶつけ脱出。コーナーから飛び付いた猫が丸め込むがカウント2。真弥がタックルで猫を吹っ飛ばすと、スパインバスターを狙うが、猫が丸め込みカウント2。猫がコードブレイカーを決めるもカウント2でぽむがカット。ここでマリカがぽむにロープを駆け上がってのブルドッキング・ヘッドロックを決め、勝負を託す。猫が再びコードブレイカーを狙って飛び付くと、真弥はキャッチしそのままマットに叩き付ける。猫を引き起こした真弥はスパイバスターで叩き付け、カバーに入ると3カウント。
【試合後のコメント】
ぽむ いえーい! 勝ちました!
真弥 こんな大きいところで勝てたのもホントにいい経験に……。
ぽむ でもぽむは悔しいよ。勝てたけど、ぽむが勝ちたかった。
真弥 いや、2人の勝ちだよ、これは。
ぽむ 2人の勝ちだけど……でも、やったー。うれしいです!
真弥 うれしいとのことです。楽しかったね。
ぽむ うん。一番上まで人が見えたよ。すごいヤバいって思って、テンション上がっちゃった。
真弥 よかったー。ぽむも、ね。
ぽむ ぽむも良かったです。
真弥 語彙力が少なめな2人ですが(苦笑)。
ぽむ また頑張ろうね。
真弥 ね!
ぽむ 頑張ります!
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マリカ 1ヵ月前に復帰したんですけど、ちょっとケガしちゃって。今回ビッグマッチで復帰出来るってことで、猫と一緒にね。
はるな はい。
マリカ にゃうとぎゃうでめっちゃいい感じのタッグって思ったのに、最後真弥にやられちゃって。次だね!
はるな 次! 次、組めた時は倒します!
マリカ もうちょっとパワーアップさせよう。(爪を立てながら)鋭さ増してポーズやったらたぶん勝てる。よし!
はるな じゃあ次はそれで。
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第三試合 時間無制限一本勝負
第5代インターナショナル・プリンセス王座決定トーナメント準決勝
ロックアップから腕の取り合い、グラウンドの持ち込み首の取り合い、互角の攻防を繰り広げる。魅星が足を取ってグラウンドに持ち込むと、ネックロックでギブアップを迫る。魅星がフライングメイヤーからカバーもカウント2。ヒカリがコーナーで顔面を踏みつけ、カメラにピースを決める。レフェリーが注意すると、セコンドの鈴芽にレフェリーの目を向けさせ、さらにコーナーで魅星を踏みつけていく。逆転を狙う魅星がドロップキックを放つがヒカリはロープを掴んで回避。腕も決める変形の逆片エビ固めを決めていく。さらにヒカリはスリーパーホールド。魅星は何とかロープにエスケープ。ヒカリが串刺し攻撃を狙ったところをかわした魅星がドロップキックを決めペースを引き戻す。串刺しのバックエルボーからタックルでヒカリを倒していく。カウンターでヒカリがコブラツイストを狙うが、魅星は脱出。しかしヒカリはグラウンドコブラからローリングクレイドルを決め、カウント2。さらにヒカリはドロップキックを連発する。ランニング・ネックブリーカーからカバーもカウント2。裏投げ狙いを抜け出した魅星はミラマーレの体勢へ。しかしヒカリが押さえ込む。カウント2。ヒカリは魅星をロープに押し込み回転足折り固めを決めるが、カウント2で返した魅星はミラマーレ狙いで腕を捕らえる。ヒカリは手をクラッチして耐えるが、クラッチを切って魅星がミラマーレを決める。すぐにヒカリはロープに逃れる。魅星は串刺しのラリアットから正調のラリアットを叩き込むがカウント2でヒカリはクリア。魅星がバックドロップを狙うが、ヒカリは抜け出しトラースキック。両者ダウン。再度ヒカリはトラースキック。そこから高角度のブリッジのブリザード・スープレックス・ホールドを決めると3カウント。ヒカリが決勝進出を果たした。
【試合後のコメント】
魅星 悔しい……悔しい……悔しいです。何かひとつ出来るようになっても、その前にまた壁が立ちはだかって。でも先輩たちはもっともっと先の方で闘ってて……自分はまだそこに全然いけてなくて。自分は準決勝メンバーが揃ったときに、もうずっとただ目の前のヒカリさんを見て、いままで過ごしてきたんですけど、それでも結果には出ませんでした。あんなにスゴい強がったこと言ってたんですけど、カッコ悪いなっていま自分でも思ってます。悔しいけど、今日はヒカリさんが強くて自分が弱かった、それだけだなって思います。今日こういう状況の中でも会場に来てくださった人とか、UNIVERSEとかで見てくれてる人とか応援してくれる方々に、とても感謝してるけど、結果が出せなくてとても悔しいです。自分はプロレスが大好きでプロレスに憧れて、プロレスラーになりました。入るまでとか入ってからは、リング上で輝いているその中に一員になれたってスゴく嬉しいなって思ってたんですけど、やっぱり闘っていくと全然それだけじゃ満足できなくて。もっと結果も出したいし、もっともっと自分の闘いでいろんな人に想いを伝えていきたいなって思います。だから魅星は魅星にしか見られない輝きを見せていくし、魅星にしか創造できない景色を見せていきたいと思います。辛くても、自分の魂にはSSが…ストロングスタイルが宿っているので、つまずいてもつまずいても立ち上がって、また進んでいきたいなと思っています。だから、今もし優勝してたらこの場にベルトがあって……でも悔しいけど、それは叶いませんでした。でも、これも舞海魅星が創造する新しい景色の始まりなのでこれからもっともっと頑張って強くなるので、舞海魅星から目を離さずに期待してついてきてください。ノー・ステレオタイプ、オープン・アップ・ア・ニューワールド。もっともっと頑張ります。ありがとうございました。
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第四試合 時間無制限一本勝負
第5代インターナショナル・プリンセス王座決定トーナメント準決勝
※フェイマサー
上福が中島のコール時にドロップキックを決め奇襲し開始のゴング。すぐにカバーもカウント2。しかしすぐに逆転した中島が低空ネックブリーカーからカバーもカウント2。続けて丸め込みもカウント2。中島がライダーキックを決め、619を狙うが上福はキックで迎撃。エプロンの中島に上福が手を伸ばすが、中島がロープを使ってスタンガン。中島がコーナーに上ると、上福が阻止。コーナーから転落した中島の足をロープを使い締め上げる。上福は中島を場外に連れ出すと、鉄柱に足をぶつけリング内に戻す。カウント2。上福が何度もマットに中島の足を叩き付ける。上福が串刺しブーツを狙うも、避けた中島が丸め込み、カウント2。中島がドロップキックを決め、主導権を握りに行くとダブルアームDDTの体勢を上福がリバース。上福がブレーンバスターを狙うが中島は抜け出す。上福がブーツ連発から追撃を狙うが、中島が上福をロープにもたれかけさせ619を決める。中島はノーザンライト・スープレックス狙いも上福は抜け出す。ならばと中島はバタフライロック、そして無人在来線固めに移行するも上福はロープに逃げる。中島はコーナーに上福を叩き付けると、コーナーへ。コーナー上の中島に上福はブーツからドロップキックを決める。カウント2。上福はブレーンバスターを狙うが、中島はノーザンライト狙い。中島が投げっ放しのノーザンライト・スープレックスを決めるが、上福はカウント2でクリア。中島がコーナーに上り、ダイビング・セントーンを放つが上福かわし自爆。上福がついにブレーンバスターを決めるがカウント2。上福が両手でのチョップからビンタ。続けてフェイマサー狙いも中島丸め込む。カウント2。中島のウラカンラナもカウント2。満を持して中島がノーザンライトの体勢に入るも、抜け出した上福がその場飛びのフェイマサー、続けて助走をつけての正調フェイマサーを決めると中島も返せず3カウント。上福が番狂わせを起こし決勝に進んだ。
【試合後のコメント】
中島 ハァハァ……まけ……負けましたね。ハァ……う〜ん、ここで負けるはちょっと予想外でした。悔しいです(涙)。……うん、負けましたね。ハハハハ……。
ーー上福選手は想像以上に成長していましたか。
中島 そうですね。何か思っているより……ガッツのあるところが。そこを予想していなかったのが……そこがちょっと計算が甘かったですね。
ーー準決勝敗退となりましたが、新王者に挑戦したい思いは強い?
中島 うーん、そうですね。そういう気持ちもありますね。でもここで上福ちゃんくらいの後輩に負けるってことは、私もまだまだ伸びシロが伸びるってことなので、プラスに捉えて頑張りたいと思います。
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第五試合 15分一本勝負
まなせが握手を求めると、らくは寝始める。まなせが松井レフェリーに抗議すると、松井レフェリーも眠りにつきながら開始のゴングを要請。まなせが松井レフェリーをストンピングで起こし、続けてらくを踏み付けようとすると、らくはその足をキャッチしまなせを倒す。らくがおやすみエクスプレスを狙うが、まなせが阻止。まなせがボディスラムを連発し、スリーパーホールド。らくが立ち上がりスタンドのサイドヘッドロックに移行するが、まなせはそのままヘッドロックでグラウンドに持ち込み絞り上げる。らくが横入り式エビ固めを狙うが、堪えたまなせはヒップドロップ。そのまままなせがマウントポジションで体重をかけ続けると、逃げようとしたらくにまなせが腕十字。らくは腕のクラッチを切られないように防御し、ロープに逃げる。らくがエルボーを連発するが、まなせは受け止め一発で倒す。まなせがらくにエルボーを打たせていくがまた一発のまなせのエルボーでらくは倒れる。らくのエルボー連発からランニング・エルボーでグラつかせると、らくはブレーンチョップから飛び付き式のフェイスバスター。おやすみエクスプレスをローリングセントーンのように体を浴びせカバーもカウント2。まなせが返すとすぐにらくがスリーパーホールドに捕らえる。まなせが抜け出すと、らくがコーナーからダイビング・ブレーンチョップ。ロープに走ったらくにまなせがカウンターのタックルで倒す。それでもらくはエルボー連打から河津掛け、ドロップキックを決めカバーもカウント2。またもらくはエルボーの連打。かがやきをねらうが、まなせは回避しラリアット。正調ラリアットをらくはチョップで迎撃。まなせが左のラリアット。続けて鈴木ダイナミックを決めカバーに入るが、カウント2で引き起こし、ショートレンジラリアットを叩き込む。らくも返せず3カウント。
【試合後のコメント】
まなせ 何ですか?
ーーまず久しぶりに参戦した東京女子はいかがでしたか。
まなせ すごくやっぱりこのリングは明るくて、楽しくて、私は仲がいいことが素晴らしいと思っています。それはやっぱりここの団体の魅力だと思うし、仲がいいからこそみんなで一緒にこういう広いリング、どんどん大きいところでやれるのかなって思って。今までだったら一緒にその夢を追いかけていたんですけど、今はもうガンプロのまなせなんで。そこはちょっとまた違った方向で、この大会に参加出来たらいいなと思って。今日はらくちゃんと試合だったんで。らくちゃんっていうのは、私がアプガの中で組んでいるのも試合をしているのも一番多くて。私、今日見ていて思ったんですよね。未詩ちゃんはタイトルマッチで、ヒカリちゃんもインターナショナル、勝ったの?
ーーはい。決勝進出です。
まなせ そうなっている中で、私はらくちゃんに期待しているので。私はそれこそガンプロとぽちゃ女とラリプロでラリアットを学んで。そこで新しく道を見出せたのかなと思ったんで、鈴木(ダイナミック)で決めようと思ったんですけど、やっぱそうじゃないなと思って、最後ラリアットを思いっきり入れることで、らくちゃんに思いを伝えられたらいいなと思って、試合をさせてもらいました。
ーーあのラリアットにはらく選手へのメッセージというかエールが籠もっていたと。
まなせ はい。私、彼女の試合の仕方がすごく好きなので。リスペクトしているからこそそれだけじゃなくて、それをさらに磨いてほしいし。私が出会えたラリアットみたいな技がらくちゃんには何なのか、それは彼女にしか分からないけど、それで私は彼女もベルトにドンドンいく選手になってほしいって本当に思っているので。今日の試合、彼女は何か言ってました?
ーー「シングル初勝利したかったけど出来なかった。まなせ選手は東京女子にいた頃はお姉さんみたいだっけど、今は上京してしまったお姉さんみたい」だったと言ってました。
まなせ 上京したお姉さん? 東京にかぶれたみたいなことですか?(笑)そうか、まだ余裕だってことだね。じゃあ次、会える時はもっと思いきり潰そうと思うので、その時までに私も鍛えて頑張ろうと思うので。また東京女子に呼んでもらえるようにガンプロで頑張りますので、ガンプロも皆さん来てくださいね。なんで来ないの? 東京女子ばっかりで! ねえ、なんで?(笑)ガンプロもぜひ来てください。よろしくお願いします。
ーーらく選手は「初勝利をあげたときにセコンドについてくれたまなせさんが泣いてくれたから、今日初勝利をあげてまた泣かせたかった」とも言ってました。
まなせ あー、その涙はまだ先になるんですかね? 早くその涙を私は流したいですね。彼女ならきっとそれが出来る選手になると思うので期待しています。私も負けないように頑張ります。
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らく まず(シングル)初勝利をこの会場であげたいと思ったけど、取れませんでした。タッグの初勝利の時にまなせさんが私の勝利を見て、涙を流してくれてたのがホントにうれしくて。だから、まなせさんからシングルの初勝利を奪いたいと思って、今日ここに来たんですけど、やっぱり一撃一撃が強くて。一撃が私の十撃くらいだなって思いました。でも入場した時にまなせさんの曲がいい曲すぎて、また泣きそうになったけど。ホントにこの会場で試合がさせていただくことができる人生に、ここまで来たっていうのがすごい嬉しくて。ファンのみなさんがいるから、今日こうしてリングに立てたので、ありがとうございます。また初勝利は待っていただく形になったんですけど、もっと期待を大きくして待っていてください。
ーー東京女子にレギュラー参戦していた頃のまなせ選手と、今のガンプロ所属のまなせ選手に違いは感じましたか。
らく 東京女子にいた時は会ったらよくしゃべっていて、一緒に住んでるお姉ちゃんって感じだったんですけど、今は上京したお姉ちゃんみたいな感じで。ちょっと他人感がありました。
ーーオープニングでこのTDCホールで歌ってみていかがでしたか。
らく 最初は後ろから振り向く振付だったんですけど、振り向いた瞬間の景色がすごくて。ペンライトもたくさん持ってきてって言ってて、今までに見たことのない景色が見れました。アイドルの部分ももっともっと成長しなきゃなって今日感じたので、まだまだ頑張ります。
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第六試合 時間無制限一本勝負
WPスイッチ式ランダムルールマッチ~ラストウーマンスタンディングマッチ
※ケツァル・コアトル→ノックアウト10カウント。蹴り技反則ルールで決着つかず、ぐるぐるバットで5回転してからじゃないとフォール無効ルールで決着つかず、エニウェアフォールチョコシュー1袋食べきらないとフォール無効ルールで決着つかず、助っ人選手参戦マッチで決着つかず、ラストウーマンスタンディングマッチにて決着。
試合前にWPスイッチ式ランダムルールマッチのルール説明。この試合はコーナーに設置されたボタンを押すたびにランダムでルール(一般公募)が変わるとのこと。両者入場後、ミサヲがマイクを持ち「TDCホールにお越しの大きいちびっ子たちこんにちはー! 拍手くださーい!(会場拍手)東京女子の愛と平和を守るニューヒーロー、ハイパーミサヲのお出ましだー! 先ほど説明がありました通り、今日のルールはWPスイッチ式ランダムルールマッチという、世にも恐ろしいかつてないほど過酷なルールとなっているんですけど、それを飲んでくれたことに、ありがとうございます!(会場拍手)今日今初めて言うんですけど、何を隠そう、私がプロレスラーを初めて見たのが、2014年の路上なんですけども。その1カ月後、人生で初めて見た女子プロレスラー、DDTプロレスの両国大会で、東京女子プロレスのみんなはもちろん、赤井沙希さん、あなたもあの場にいましたよね? 私、2階席の一番後ろくらいから、けし粒くらいに見えるあなたを見て、華やかだなぁ、モデルさんの中で男子の中で闘ってすごいなぁって、価値観をまるっとひっくり返されたんですよ! そんな憧れのあなたと、こうやってリングの中で、目の前でこうやって対峙出来ること、私すっごい胸いっぱいなんです!(会場拍手)憧れの赤井沙希と闘えてとっても嬉しいです、よろしくお願いします、お勉強させていただきます~~、なんて気持ちは……微塵も無いんじゃい! 私はもうプロレスラーの1人なんだから、1vs1で、今日は私があなたの価値観をひっくり返す! そして試合で勝って、このリングに最後いるのはこの私! というわけで所信表明したところで! 闘いのゴング、いや、闘いのスイッチを押せーっ!」と木曽レフェリーに指示。木曽レフェリーがスイッチを押すと最初のルールは『蹴り技反則ルール』で行われることが決定。ゴングと同時に赤井がビッグブーツを決めるが、蹴り技のためフォールは無効。ミサヲが丸め込みを連発するも赤井は返す。赤井が串刺しのビッグブーツ狙いも、躊躇して止まるとミサヲがロープを使ってのエビ固めでカバーも蹴り技とか関係なく普通に反則のため木曽レフェリーがカウントを止める。赤井がスイッチを押し『ぐるぐるバットで5回転してからじゃないとフォール無効ルール』にルールが変更。両者ぐるぐるバットで5回転。両者フラフラになり、ミサヲがクロスボディを放つも自爆。赤井が押さえ込みもカウント2。フォール権利が無くなった赤井が再度ぐるぐるバット5回転。5回が過ぎてもミサヲがさらに赤井をぐるぐる回し、丸め込む。カウント2。ミサヲのフォール権利が失い、ぐるぐるバット。両者目が回り、ミサヲの押さえ込みを赤井がカウント2で切り返し丸め込むもカウント2。これにより両者ぐるぐるバット。両者フラフラになり、2人揃ってスイッチを押す。『エニウェアフォールチョコシュー1袋食べきらないとフォール無効ルール』へ。2人にチョコシューが渡される。赤井がチョコシューを食べようとすると、ミサヲが背後から襲撃。レフェリーの死角を突いて赤井の袋に自分のチョコシューを詰め込み、完食をアピール。しかしここで赤井がスイッチを押し、ルール変更。『助っ人選手参戦マッチ』へ。まずは赤井の助っ人、坂口征夫が登場。続いてミサヲの助っ人、高木三四郎が登場。ミサヲと共にFireポーズを決める。Eruptionの2人が奇襲をしかけるが、ミサヲと高木がダブルのフライング・クロスチョップ。高木がミサヲの風呂敷を被ってラリアットを狙うが、ミサヲに誤爆。今度は坂口の膝蹴りが赤井に誤爆。高木と坂口がバットで殴り合い。坂口がバットを高木に突き刺す。その間にミサヲがスイッチを押し『ラストウーマンスタンディングマッチ』へ。ダウンカウント10でのみ決着がつくルール。高木と坂口はもつれ合うように退場。赤井とミサヲがエルボーの打ち合い。赤井がビッグブーツを狙うが、かわしたミサヲがタックルに行くが、赤井がサッキーカッターからPK。ダウンカウントが進むが、8でミサヲは立ち上がる。ミサヲがカウンターのクロスボディアタック。しかし赤井もカウンターのハイキックからケツァル・コアトルを狙うも、脱出したミサヲはリバースタイガードライバーを決める。ダブルダウンカウントが数えられる。ミサヲが立ち上がりアイアムアヒーローを狙うが赤井が阻止し、デッドリードライブ。赤井がコーナーに上ると、ミサヲが追いかけ雪崩式ハイパーゴッサムクラッシュ。しかし赤井は振り子式ニーを叩き込むとミサヲがダウン。ダウンカウント5で立ち上がったところに赤井は新人賞。ダウンカウントが進む中、何とかミサヲが立ち上がってきたところで赤井がケツァル・コアトル。ミサヲがダウン。そのままダウンカウント10が数えられ、赤井がKO勝利。WPスイッチ式ランダムルールマッチを制した。
11・4新木場大会に沙希様参戦! 11・20新宿大会にてミサヲvsスーパー・ササダンゴ・マシンが決定!
会場のビジョンにて、11月14日(土)新木場大会「フォールツアー'20~WOMM(レスリング・オブ・マイ・マインド)~」に特別参戦選手として沙希様の参戦が決定、そして11月20日(金)新宿FACE大会「Style of my love」にてハイパーミサヲvsスーパー・ササダンゴ・マシンの一戦が決定したことが発表となった。
【試合後のコメント】
赤井 久しぶりに東京女子プロレスに出場させていただいたんですけど、前よりもすごい賑やかな感じがして。控室でも裏(バックステージ)でも賑やかなで。みんな仲はいいんですけど、熱気があってすごく面白かったです。オープニングで歌っていた子たちも2曲歌って、2試合する選手もいるんですよね? これは他の団体にない経験だと思いますし、ここでしか出来ないアレだと思います。自分は東京女子さんに出て楽しいな、面白いなって。いろんな子たちがいて、個性があって、面白いなって思ったんですけど、自分は今この(KO-D)6人のベルトと嬉しいことに他団体さんからお声掛けがあったりしているので、そっちに集中して。また呼んでいただけることがあったら、ボコボコにしてやりたいと思います。
ーー特殊なルールでの対戦でしたが、久しぶりに対戦したハイパミ選手はいかがでしたか。
赤井 前に闘ったことがあるのも、路上の中でちょっとだけ絡んだぐらいだったので。正直ビックリしました。個性のある選手なのでそっちばかり注目されていますが、やっぱり力もありますし、いっぱい練習しているんだなっていうのは試合をして感じました。なので、あのコと被るプロレスラーは日本でも世界でもいないと思います! 東京女子が世界に誇っていいレスラーだと思います。
ーー試合後、赤井選手と遠い親戚にあたる沙希様が……。
赤井 いや、よく言われるんですけど、まったくの赤の他人で。そんなに似てますかね? もしそうだったら光栄です。
ーー久しぶりに東京女子に帰ってこられるそうですが。
赤井 らしいですね。ちょっと観に行ったりとか、いつか対戦出来たらなと思います。なんで(報道陣は)ニヤニヤしているんですか?
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ハイパミ 負けましたが、かつてなく…やまだかつてない過酷なWRESTLE PRINCESS式ランダムルールっていうなかで赤井さんがそのルールに乗ってくれて、最後まさか出たのがラストウーマンスタンディングルールで。あれがでたら赤井さんの気持ちは分からないですけど、私はもうスイッチは押さんぞって決めまして。あのルールの中で決着をつけたいなって気持ちになってしまって、意地でどうしても。自分の強みといえばしつこいところと粘り強さかなとのがあったので、いやここは勝てばいいんやって思って食らいついたんですけど。私、美軍時代に出してたフィニッシャーのリバタイ(ヴァニタス)を出して。「いきまーす!」で(ケツァル・コアトルを)絶対されると思ったので、それを崩すためにやってみて。きれいに決まったと思うんですけど、やっぱり赤井さん強かったんですね。謎に清々しいような、でもまだ道は続いているんだなって思いました。また赤井さんと闘いたいです。次こそは絶対勝ちますよ。
ーーハイパーミサヲらしさはすごく出ていた試合だと思いますが。
ハイパミ そうですね。この東女最大のビッグマッチで、ほんとだったら3000人以上入る中で、私が5年間やってきたことの総まとめ的なのを出しつつ勝ちたいと思っていたので。最初のマイクでも言いましたけど、私が初めてプロレスに出会ったのは2014年で、出会って1カ月くらいで入門を決めたんですけど。入門のメールを送る3日前くらいに見たのがDDT両国で、そこで東京女子を見て。本戦で赤井沙希さん見て、モデルさんであんなキレイなのに男子の中で闘ってるって、価値観がひっくり返って。で、今日こうやって対戦して、自分の5年間をぶつけてやるって気持ちだったので、出せはしたような気はしたけど、やっぱりまだまだ壁は高かったなって。そしてなんと5年経って、いま赤井さんの腰には男子のベルトがあるし、ホントに悔しいなっていうのと、諦めらんないなって気持ちでいますね。
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第七試合 20分一本勝負
まずは伊藤が『Brooklyn the hole』を歌い入場、続いてSareee、アジャ、山下が個別に入場。山下と伊藤の先発で開始のゴング。グラウンドで互角の攻防を繰り広げる。山下がキックを狙うと、伊藤が回避しこけしを狙うが、山下は回避。山下からアジャにタッチ。アジャがチョップを繰り出すと、伊藤は号泣。アジャが戸惑うと、泣いたフリだった伊藤が張っていく。しかしアジャには効かず、アジャがチョップ連発からコーナーでもチョップを叩き込む。ここでSareeeが飛び込みアジャにドロップキック。2人でアジャにトレイン攻撃を決める。伊藤がアジャに世界一可愛いナックルを決めていくが、アジャは振り払い「お前それ止めたんじゃねぇのか!」と言いながら張っていく。アジャから山下に代わると、山下とアジャがサンドイッチ式にキックを伊藤に見舞う連係。アジャと山下が代わる代わる伊藤を捕まえる展開となる。Sareeeが救援に飛び込むが、逆にアジャにダブルのブレーンバスターで伊藤もろとも投げられてしまう。アジャが一斗缶を持ち出し、Sareeeと伊藤にそれぞれ一撃。伊藤は立ち上がりヘッドバットを放っていくが、アジャのヘッドバットでダウン。伊藤はアジャの一斗缶を自らの頭に打ち付け気合を入れ、ヘッドバットでアジャをダウンさせる。Sareeeにタッチすると、Sareeeは丸め込みからフットスタンプ、さらにコーナーからダイビング・フットスタンプを決めてカバーもカウント2。アジャとSareeeが打ち合いになるが、打ち勝ったアジャがバックドロップを決め山下にタッチ。山下がソバットから水面蹴り、ロビンソンスペシャルを決めるがカウント2。立ち上がると山下とSareeeがエルボーの打ち合いに。ランニング・エルボーでSareeeがダウンを奪うと、串刺し攻撃を狙ったSareeeに山下がハイキック。Sareeeが顔面にソバット、カウント2。山下もハイキックを決めるが、カウント2。蹴りをキャッチしたSareeeがドラゴンスクリュー。ロープにもたれかかった山下の顔面への低空ドロップキックからフィッシャーマン・スープレックス・ホールド、カウント2。伊藤に代わる。伊藤がフェイスクラッシャーから背中に小こけしを決めるがカウント2。逆エビ狙うも山下は脱出。山下がラリアットを決めるがカウント2。続けてアティテュード・アジャストメント狙いも伊藤が抜け出し、逆エビ固め。山下はロープに逃げるが、伊藤がリング中央に戻し、伊藤スペシャルへ。Sareeeに指示を出しアジャを止めさせる。伊藤スペシャルで締め上げるが、体勢が崩れ逆片エビ固めになると、山下はロープに逃げる。伊藤がフライング・ビッグヘッドを狙いコーナーに上がるが、山下はハイキックで阻止。コーナーに追いかけるが、伊藤がヘッドバットで落とすと、フライング・ビッグヘッドを放つが山下がかわして自爆。突っ込んで来る山下に、伊藤がランニングでのヘッドバットを放つ。伊藤がコーナーに上がるとアジャが阻止。雪崩式ブレーンバスターで伊藤を叩き付ける。山下が三角蹴りを決め、クラッシュ・ラビットヒートを狙うもロープに走ったところにSareeeがドロップキック。裏投げを狙うSareeeに山下はスカルキック、さらにアジャが追撃の裏拳。山下前蹴りに伊藤がヘッドバットをぶつけていく。それでも山下は前蹴りからバズソーキック、カウント1で伊藤はクリア。しかし伊藤が前のめりに倒れ込む。山下が引き起こすと、伊藤は振り払い中指を突き立てる。伊藤がヘッドバットから一本足頭突きを決めるが、ロープに走ったところで山下はカウンターのハイキック一閃。そして、アティテュード・アジャストメントを決める。そのままカバーに入らずクラッシュ・ラビットヒートを叩き込むと、伊藤も返せず3カウント。勝利の山下を伊藤が称えた。
【試合後のコメント】
ーーアジャ選手、久しぶりの東京女子のリングはいかがだったでしょうか。
アジャ そうですね、1月以来で。相変わらず華やかなで。前回はどっちかというと楽しい感じでしたけど、今回は山下選手っていうパートナーを横にして、前にSareeeとかいたんで結構どっちかという厳しめ、激しめのハードヒットな試合になったんじゃないかなと。いろんな幅が広がることが出来るので楽しいですし、東京女子のお客さんもどっちかというとアジャコングに温かいのでありがたいですね。
山下 約3年ぶり、2017年に初めてアジャさんと組ませていただいて、少しは強くなってましたかね?
アジャ いやいや、本当に組んでいる限りは何の心配もいらないっていうか、途中でSareeeとのやり合いで(山下に)私が「リミッターを外せ」って言ったんですけど、もっともっとこんなもんじゃないだろうなって思うので。別に悪い意味じゃないですけど、やっぱりリミッター外しているところって、東京女子はなかなか少ないと思うんです。限られた何人かしかで。だったらそこはリミッターを外した山下っていうのを見たかったなっていうのがあるので。まだちょっと遠慮とは言わないですけど、自分のリミッターを外しきれないアレが、まだそこまでではなかったのかなっていうのがアレだったけど。でもすごくそれ以外でも蹴りの一発一発の威力もそうだし、何より正確性ってすごいですし。前回も組ませてもらって、今回も組ませてもらって、組んだ時の心強さは十分わかったんで、やっぱり1回対角に立ってみたいよね。対角に立ってリミッターを外した山下っていうのを、ちょっと見てみたいですね。ただそれには今、自分の出来悪すぎるので。もうちょっとしっかりするのでちょっと時間ください。でも組んでより、闘ってみたいと思わせてくれる……山下選手のいい攻撃があるから、それに負けたくないっていうのがあったし。伊藤曰く「アジャはおまけ」とか言ってたけど、誰がおまけだったかはやってみたお前が一番よく分かったんじゃないのって。今日の試合に限ってはね。彼女の世界観はすごいと思うけど、こういう輪に入った時にさてどうするか……ここから良くも悪くも。今、すごく山下は意識しているのであれば、そこに到達するにはあと三歩、四歩、五歩くらい足らないんじゃないって言いたいなと。何より楽しかったし、またこうして東京女子に出してもらって、すごくいい刺激をもらったんで。この刺激にまた年末にあっけてらしさ全開で頑張っていくし、また来年も何かがあればまたこうやってまた一緒に出来たらありがたいなと思います。ありがとうございました。あとはもう好きにしゃべって! お疲れ様でした(控室へ)。
山下 ありがとうございました!
ーー今、アジャ選手から次は対角に立ってほしいという言葉がありましたが。
山下 本当にアジャさんのほうから言っていただくのはすごく嬉しいですし、自分も2017年に組んだ時に次は闘って見たいなっていう気持ちもあったので、すごく本人からそういう言葉が聞けてすごく嬉しかったし。本当に今回初めてSareee選手と闘わせていただいて。まさか闘える相手だと思わなかったので、存分にファイトスタイルというかSareeeさんの闘いをしっかり感じたいなって思ったんですけど。本当に強くて、打たれ強さもありましたし、自分の中ではまだまだだったなと思うので、もしまたいつか闘える日があったら次はシングルでやりたいなお思います。あとはやっぱり伊藤! 東京女子の中で最近シングルをずっとやりたいって気持ちが一番強かった相手なので、今回アジャさんも私もいてどんな気持ちで来るのかなって思ったんですけど、やっぱり昔とは全然違いますよね。ただでもまだまだ自分も負けられないし、次シングルやることになったら私も絶対に負けないと思いますし。ただやっぱり本当に面白いですね。次は組みたいって気持ちもあるんですけど……うーん、シングルも面白いなっていうのはありましたね。
伊藤 オイ、テメェ!
Sareee なんだよ。
伊藤 なんで助けにこなかった! お前最後何やってたんだよ!
Sareee アジャに寄られてたよ。
伊藤 なんでアジャをぶっ潰さなかったんだよ! なんで伊藤を助けにこなかったんだよ! 伊藤負けたじゃねぇかよ! お前のせいで!
Sareee ごめんね? ごめんね? それはごめん。助けにいけなかった。
伊藤 いや…そこはもっと…来てほ…しいよ?
Sareee そこは正直な気持ちだから。ごめんね、助けにいけなくて。
伊藤 伊藤もまぁ……一緒にやれたのなんかスゴい楽しかった。
Sareee 私も楽しかった。んでさ、もうちょっと教えてあげるよ、プロレス、私。
伊藤 ヘッヘヘ?
Sareee 私がプロレス教えてあげるよ、もうちょっと。
伊藤 いや、ごめんごめんごめん。分かるよ? 嬉しい、嬉しいんだけど、なんかね、悔しさもある。やっぱり今の時点で闘わなくてもお前から下に見られてるってことは今の言葉で分かったから。それはやっぱり悔しい。だけど! なんか…お前のプロレスのイロハを学びたい気はするから…また…やろう…?
Sareee やろう。でもね、めっちゃいいモノを持ってると思うし、スゴい。だからもっと強さとか出たらめちゃくちゃいいなって思ったので。頑張って。
伊藤 また来てよ。またやりたい。
Sareee 次、シングルやりたいな、と思いました。プロレスの厳しさ教えてあげたいなって。
伊藤 伊藤もね、厳しさを知りたいよ! うん、伊藤は負けを知りたいね。
Sareee なんだそら? プロレスラーは勝たなきゃ意味ないだろ。
伊藤 ……うん。
Sareee 勝ちしかないでしょ。
伊藤 勝つよ? うん。やっぱまぁ…そやな。そやな…。
Sareee 同い年なんですよ、自分たち。
伊藤 そうなん?
Sareee みたい。24?
伊藤 え、伊藤、25歳。
Sareee 96年でしょ?
伊藤 95年だよ? 年下やん!
Sareee いや、同い年のはず! 私、3月31日なの。
伊藤 96年の?
Sareee そう。でしょ?
伊藤 あぁ! 同じ学年や! あぁー。まぁ同級生におったら…仲良くするタイプ……。
伊藤&Sareee じゃない!
Sareee まったく友達にならないと思う、私。
伊藤 そこまで言う?
Sareee ごめんね?
伊藤 でもなんか、よかった。新しい仲間ができたというか、友達ができてよかった。またやろう。
Sareee うん。
ーーSareee選手、久々の東京女子参戦でしたが、対戦した山下選手を含めてどうでしたか?
Sareee 自分、実はこんな大きい会場でやるのは初めてだったんですよ。すごく刺激もらったし、めちゃくちゃ気持ちかったです。今日参戦させていただけて本当に嬉しかったし。山下選手と初対戦だったんですけど、東京女子のエースっていうイメージで今日闘ったんですけど、めちゃくちゃいい蹴りするし、ここにもめちゃくちゃいい選手いるじゃんって思いましたし、また闘いたいなって思いました。まぁ伊藤麻希とも闘いたいなって思いますね。
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2021年は上半期に後楽園4大会、10月19日大田区総合体育館にて『WRESTLE PRINCESSⅡ』開催決定! 練習生、Cheer♡1遠藤有栖を紹介! 角田奈穂が登場し今後のレギュラー参戦を発表!
休憩前のビジョンにて2021年上半期の後楽園ホール大会日程が次の通り発表された。
1月4日(月)、2月11日(木祝)、4月17日(土)、5月4日(火祝)
そして2021年10月9日(土)に大田区総合体育館にて『WRESTLE PRINCESS Ⅱ』が行われることがアナウンスされた。
休憩明け、難波リングアナより新たな練習生、才木玲佳選手も所属していたアイドルグループ『Cheer♡1』のメンバーである遠藤有栖の紹介が行われた。遠藤は「みなさん初めまして、この度東京女子プロレスの練習生となりました、遠藤有栖です! 1日でも早くデビュー出来るように頑張ります、よろしくお願いします!」と挨拶した。続いて東京女子プロレスに新しく参戦が決定した選手として、元アクトレスガールズの角田奈穂が呼び込まれる。角田は「TOKYO DOME CITY HALLにお越しの皆さん、初めまして、角田奈穂です! この度東京女子プロレスさんにレギュラー参戦させていただくことになりました。これから皆さんにどんどん私のことを知っていただいて、この東京女子プロレスのリングを盛り上げられる存在になっていきたいと思います。これから頑張ってまいりますので、応援よろしくお願いいたします!」と挨拶。11月14日新木場大会からのレギュラー参戦がアナウンスされた。
【バックステージコメント】
角田 よろしくお願い致します。次回大会11月14日からレギュラーで参戦させていただくことになりました角田奈穂です。改めてですが、私のことを知らない方はたくさんたくさんいると思うので、これから私のことを知っていただいて、そしてこの東京女子プロレスのリングを盛り上げていける存在になれるように自分自身成長していきたいと思っておりますので、皆さんこれからどうぞよろしくお願いします。
ーー東京女子プロレスに参戦を決めた一番の理由は?
角田 私にとって一番キラキラしてて輝いている団体だったからです。何かみんなすごいカワイイし、キラキラしてるし、みんなキャラクターがそれぞれハッキリしていて。みんなプロレスが好きでこのリングに立っているんだなっていうのを、私はすごいここで感じていたので、自分もここの一員になりたいって思いました。
ーー東京女子で対戦してみたい選手や目標は?
角田 うーん、対戦してみたい選手ってよりも、今まで私が5年間やってきた仲では謙虚に生きてくるってつもりが、そのうち気付いたら自虐になっていて、「私なんて」「私なんて」っていう自信がないがそっくりそのまま出ちゃっていた自分がいるなって、すごく感じていたので。これからはビッグマウスをしてでも、自分がその発言に追いついていけるように成長して、私がベルト線戦に絡んでいけるような存在になっていきたいと思っているので。よろしくお願いします!
ーー初めて見る東京女子ファンも多いと思うが、まずが次の試合でどんなところを見せたい、どんなところをアピールしたいですか。
角田 正直、一度だけ東京女子さんの練習に参加させていただいたんですけど、やっぱり自分が学んできたものとは全然違いますし、それを敢えて自分が生きてきて学んできたものが確実にあるので、そこに自信を持ってやっていきたいと思います。
第八試合 時間無制限一本勝負
第5代インターナショナル・プリンセス王座決定トーナメント決勝戦
※ダイビング・フェイマサー。上福が第5代王者となる。
ゴング直後の上福のビッグブーツをヒカリは回避。ヒカリが手四つを求めるが上福はガットショットからストンピングを連発する。ロープ際で上福はヒカリを踏みつけると、ボディスラムを狙うがヒカリはかわしてガットショットから上福の手を踏みつぶしていく。ヒカリはロープを使って腕を締め上げるが、これは反則カウントが数えられる。さらにコーナーでも上福の顔を踏みつけるヒカリは、串刺しのドロップキック。ヒカリのランニング・ネックブリーカーをかわした上福はビッグブーツ。そこから長い足を使ってのビッグブーツを連発して優位に立つが、ヒカリもドロップキックを連発で返していく。ヒカリはブルーレーサーを狙うが、上福はロープに足を伸ばす。ヒカリがロープ際でエルボーを連発すると裏投げ狙いも脱出、上福がフェイマサーを狙うが、回避したヒカリはランニング・ネックブリーカー。ヒカリがドロップキックを決めれば、上福もドロップキックを返す。ヒカリがマウントでエルボーを連打すると、返した上福もエルボー。さらにヒカリが返してエルボー連打もカウントは2。上福はビンタからブレーンバスター。続けてドロップキックを狙うが、ヒカリはカウンターのトラースキック。裏投げの体勢に入るが上福が堪えると、ヒカリは丸め込み。カウント2で返した上福にトラースキックを叩き込む。上福がダブルのチョップから矢のようなドロップキック。そしてコーナーに上った上福はダイビング・フェイマサー、そのまま押さえ込むと、ヒカリも返せず3カウント。上福が第5代インターナショナル・プリンセスのベルトを手中に収めた。
【試合後のコメント】
上福 (※英語で勝利の喜びを一方的にまくしたててから)疲れましたけど、無事獲れました。頑張りましたー。
ーー決勝で対戦したヒカリ選手はいかがでしたか?
上福 試合する前に言ったとおり、髪の毛の色から雰囲気からめっちゃ気味悪くて。何考えてるかよく分からない。顔はポップな可愛らしいアイドルだけど、本当は頭の構造がビル・ゲイツっぽい感じなのかな、なんて思ったりしてます。めっちゃ怖かったです。
ーー準決勝で中島選手に勝ったのは大きかった?
上福 そうですね。ナカショーは一生練習してるっていうイメージ? ナカショーの一番似合う服は練習着? 自転車乗り回してどこでも行くようなイメージだし。あの人は本当に損得勘定なしに、私みたいなどこの訳分からないグラドルみたいなコにも、一個一個教えてくれて。みなさんそうなんですけど、中島さんも先生みたいなイメージだったんで、先輩に勝ったー! 強い人に勝ったー! っていうのももちろんだけど、先生の弱みを突いて。ゆきのワンチャンっていうのはこのためにあるのかなって思った、よ?
ーーインターナショナルプリンセスは海外を意識したベルトですが、どういうベルトにしていきたいですか?
上福 ゆきは目標のプロレスラーさんとかいないし、憧れのプロレスラーさんとかも……クールだねって思う人はいるけど、この人みたいになりたーいみたいのはなくて。だからゆきが、いる場所がイケてるって思われるようにしたいし。プロレス初めて3年くらい経ったんだけどね、いろんな団体、女子の団体もたくさんあるんだって知ったりして。でもゆきは自分がいる場所が一番イケてる場所だって思うし、自分がいる場所がイケてなくても、ゆきがいればイケてるのね。だから、このベルトは強いとかスゴいとかもそうかもしれないけど、イケてて明るくてハッピーでプロレスってムキムキマッチョの人はコレじゃないのにすればいい。ゆきはコレはポップでイケてて楽しくてめっちゃキラキラしてる子の象徴みたいな感じにしたいし。アイ・スピーク・イングリッシュでしょ? だから、私はこのベルトを持って、東京女子ってこんなにプリティーなジャパニーズたちがやってるんだよっていうのを海外に広めたいって思ってます。絶対広める!
ーー決勝で対戦した上福選手はいかがでしたか。
ヒカリ いやぁ……正直、私は(決勝に)上がってくるとは……中島さんなのかなって思っていたところがあったんですけど。中島に勝った瞬間を見て、ちょっとビビっちゃったかなと思って。今日のかみーゆさんはひとつもふたつも違ったなって私は思って……でも何ですかね。それこそ自分がデビューしてもう3年目? 2年とかの時はまさかかみーゆさんとベルトを競って、決勝で闘うとは思っていなかったので。東京女子の中堅?のコたちは、もうここまで強くなったんだぞっていうのは見せられたのかなとは思うんですけど、でもやっぱりここ一番いつも勝てない自分は情けないなと思います。
ーー準決勝で当たった魅星選手とは、近い世代でいい試合をした上で勝てたのは決勝戦への弾みにはなったんじゃないかと思いますが。
ヒカリ そうですね。準決勝であのカードが組まれた時から、自分と魅星はどっちが勝つのか正直分からないっていう声が多くて。そこが私の中ですごく悔しくて。私、そんなにプロレスも自分の中では上手だと思っていなくて。その中で何でも器用に出来て、ドンドンドンドン上にあがっていく魅星にジェラシー感じているし、すごく悔しいなって思うところがあったので。まぁ試合前のコメントでも言ったんですけど、一度勝った相手には負けたくないので、そこはほぼ意地で勝ちました(苦笑)。
セミファイナル 30分一本勝負
プリンセスタッグ選手権試合
※UBV。白昼夢が5度目の防衛に失敗、爆れつシスターズが第7代王者組となる。
未詩とのどかで試合開始。大きな手拍子が起こる。タックルの相打ちからエルボーの打ち合い。未詩がアームドラッグを決めると、のどかは抱え上げ自コーナーに連れて行き、ユキとタッチし連係攻撃を決める。カウントはリカがカット、お返しのダブルエルボーから「よっしゃいくぞー!」の連係を決めリズムを作っていく。リカがコーナーでユキの足にロープを使ってダメージを与える。その足にドロップキックを決めるがカウント2。ユキが反撃を狙うが、リカの足へのストンピングで動きが止まる。リカが未詩に代わり、ここから白昼夢が代わる代わるユキの足に攻撃を集中させ、捕まえていく。防戦一方のユキだが、未詩にランニング・セントーンを決めのどかに繋ぐ。代わったのどかがタックルとボディスラム、ランニング・ボディプレスを決めていく。未詩とのどかがタックル合戦になるも、のどかが打ち勝つ。ユキが飛び込んだところで、未詩が逆転に成功し2人まとめてボディスラムで投げ切って見せる。リカに繋ぐと、リカはヒップアタックを連発しのどかを追い込む。リカがバックドロップの体勢に入ると、のどかはヘッドロックで締め上げて脱出。そのままブルドッグでマットに叩き付ける。さらにのどかがタックルで倒すとコーナーに。しかしリカが追いかけ、雪崩式のドラゴンスクリュー。足4の字固めを狙うが、抜け出したのどかがフォールアウェイスラム。のどかからユキにタッチ。のどかがショルダースルーでユキを投げ付ける連係攻撃。カウント2で未詩がカット。ユキがグラウンドでのフルネルソン・ホールドで締め上げるが、リカはロープに逃げる。ユキがヴィーナスDDTを狙うが、リカはロープを駆け上りドラゴン・スリーパーで捕らえる。カットに入ろうとしたのどかには未詩がカナディアン・バックブリーカー。関節技の二重奏。脱出したのどかがカットに入る。リカがコーナー2段目からのヒップアタックを決めツイスト・オブ・フェイトを狙うが、ユキはサイド・スープレックスで投げ切る。リカから未詩にタッチ。未詩は串刺しのボディアタックからタックルでカバー、カウント2。未詩はポニーテールのリボンを締め直し、ジャイアントスイングを敢行。会場から大きな拍手。追撃を狙う未詩はカナディアン・バックブリーカーの体勢を狙うが、ユキは切り返してヴィーナスDDTを決める。両者ダウン。会場は手拍子が巻き起こる。両者立ち上がるとエルボーの打ち合いから、ユキがUBVの体勢に入るが未詩はダブルハンマーからティアドロップの体勢に入る。ここでユキが抜け出すとレーザービーム。そして改めてティアドロップを決めるがカウント2でのどかがカット。リカがのどかに張り手から白昼夢エタニティを狙うも、ユキが阻止。のどかが未詩を抱え上げ、リカにぶつけた後にフォールアウェイスラム。さらにのどかがリカにキルスイッチを決める。未詩に爆シスがダブルのタックルから爆れつブルドックを決め、ユキがUBVを狙う。しかし回避した未詩はレーザービームを決めるも、ユキはタックル。タックルの相打ちが続き、ユキがジャンピング・ショルダーを決めダウンを奪う。一気にユキがUBVを決めると未詩も返せず3カウント。爆れつシスターズが悲願のタッグ王座を獲得した。
【試合後のコメント】
リカ はぁ……真っ白ですね、今は。空っぽなんですが、私たちの身体の一部だったベルトが離れていっちゃいましたね。空っぽです。
未詩 (号泣しながら)何か今は……何と言っていいか分からないですけど、でも……今すぐは無理なんですけど、前向きに考えられる時が来るように頑張り……頑張るしかないなと思います。でも分からないです。もう……何と言うのが正解なのか分からないので。
リカ 落ち着いてまた考え直します。
未詩 はい。
リカ 白昼夢はこのままでは終わりません。
姉妹 勝ちましたー!
のどか よく頑張った。
ユキ 言葉が出てこない……(涙)。(白昼夢は)ホントに強くて強くて、1回負けた記憶っていうのはどうしても残るので、本当に超えられるかって、ずっと不安だったけど…最後、自分たちを信じられて、頑張れてよかったです。
のどか よかったね~(涙)。
ユキ 姉ちゃんがいなかったら勝てなかったもん。全部お姉ちゃんのお陰。
のどか 長い長い道のりでしたけど、やっとひとつの山を越えられました。けど、まだたったひとつの山なので、これから誰でも……(挑戦者のことを)言う側になるんだね。挑戦、誰とでも、何度でも試合がしたいです。それでようやく爆れつ時代の……。
ユキ 大爆れつ時代だよ!
のどか 大爆れつ時代がスタートします。応援ありがとうございました。
ーー1月に白昼夢に敗れた時と、今回は何が違って勝てたと思いますか。
ユキ ……ちょっと、考えられないな。……難しいな。私たちの方が強くなった。
のどか ユキの心も強くなった。
ユキ それはマジである。
のどか 支え合っていこう。
ユキ これからもね。よろしくね。
のどか ありがとう。
メインイベント 30分一本勝負
プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合
※魔法少女にわとり野郎。第7代王者が4度目の防衛に成功。
運命のプリンセス・オブ・プリンセス選手権試合、挑戦者・瑞希は笑顔で入場。王者・坂崎の曲が流れると、瑞希は耳を塞ぐ。いつも以上に腕をぐるぐるしコールを受ける坂崎は、その後ジッと一直線に瑞希を見つめる。坂崎が握手を求めると瑞基もしっかりと握り返し、開始のゴング。手拍子が巻き起こる。ロックアップからグラウンドの攻防、優位なポジションの奪い合いの中、攻守が激しくい入れ替わる。坂崎が上のポジションをキープし、腕十字へ。瑞希はすぐさまロープブレイク。フライングメイヤーから瑞希が押さえ込みもカウント2。瑞希のドロップキックをかわした坂崎がドロップキックを決める。瑞希が坂崎を場外に転落させると、コーナーに上るが、坂崎が追いかけて阻止。ブレーンバスターを狙うが、着地した瑞希がエプロンでバッククラッカー。坂崎が場外に落ちると、瑞希がコーナーからダイビング・ボディアタックを決める。瑞希が坂崎をリング内に戻しダイビング・ボディアタックを決めるもカウント2。瑞希は会場の拍手を煽って弓矢固め。坂崎が抜け出そうとすると回転して改めて決める。コーナーに振ろうとした瑞希を坂崎が振り返し、足への低空ドロップキックを決める、坂崎はエプロンに瑞希を出すと、ロープに瑞希の足を宙づり状態で固定して低空ドロップキックを足へと決める。瑞希は足に大きなダメージ。リング内に戻ると、坂崎が瑞希の足への集中攻撃を開始。足を極めたまま腕まで極める複合関節技。さらに坂崎がカーフキラーを決めると、瑞希は何とかロープに逃れる。坂崎が足へヒジを落としカバー。瑞希がブリッジで抜け出すが足に力が入らない。追撃を狙う坂崎に瑞希がカウンターのドロップキックで一矢報いる。瑞希はロープにもたれた坂崎の背中にドロップキック、さらにセカンドからのダイビング・フットスタンプを決めるがカウント2で坂崎は返す。坂崎のロープワークに追走式で瑞希はついて行き、再度背中にドロップキックを狙うが、かわした坂崎はスライディング・ラリアットを決める。カウント2。瑞希が飛び付いてのエビ固め、逆さ抑え込みを決めるがカウント2。丸め込むと見せかけてフットスタンプ。渦飴狙いの瑞希をキャッチした坂崎はエメラルド・フロウジョン。そしてコーナーに上り、追いかける瑞希を側転で回避。コーナーから改めてダイブするが、瑞希はドロップキックで迎撃。エプロンに出た坂崎に瑞希がクロスボディで突っ込む。そして場外に落ちた坂崎に瑞希はトップコーナーからダイビング・フットスタンプを敢行。瑞希がリング内に坂崎を戻しカバーもカウントは2。瑞希が串刺し狙いも、坂崎が迎撃すると、その足を捕らえた瑞希はセカンドロープに坂崎を固定。そこにコーナーからフットスタンプを落とす。さらに瑞希がコーナーからダイビング・フットスタンプを放つが、避けた坂崎は変形のノーザンライトボム。これを2発、3発と決める。コーナーの瑞希に低空スライディング・ラリアットを決めるがカウント2。坂崎が瑞希をコーナー上に乗せるが、瑞希が耐えると、坂崎が雪崩式のコンプリートショットで叩き付ける。魔法少女スプラッシュを放つが、瑞希は剣山。すぐさまフェースロックを決めるが、抜け出した坂崎がマジカルメリーゴーランドの体勢に。しかし回転を利用した瑞希がフェースロックに切り返す。ギブアップを迫るが、体を入れ替えた坂崎はSTFで締め上げる。瑞希は何とかロープに逃げる。コーナーに上った坂崎を瑞希が追いかけると、雪崩式のフィッシャーマンバスター。そして満を持して渦飴を決め、コーナーに上りダイビング・フットスタンプを決めカバーに入るが、カウント2で坂崎がクリア。瑞希がキューティスペシャルの体勢に入るが、切り返した坂崎がマジカルメリーゴーランドを決める。会場から大きな手拍子。坂崎が手を差し出すと、瑞希も握り返し、手を取り合ってエルボーの打ち合い。瑞希が打ち勝ち、倒れた坂崎にエルボーを連打する。しかし立ち上がった坂崎は左右のエルボー。倒れずに瑞希はダブルのバックハンド。キューティスペシャルの体勢に入るが坂崎は脱出。坂崎がスライディング・ラリアットを決め、カウント2。坂崎の猛攻が続き、ローリングエルボーから変形のコンプリートショット。坂崎がエプロンに出ると瑞希の背中にマジカル魔法少女スプラッシュを投下、そしてカバーに入らず続けざまに魔法少女にわとり野郎を決めると瑞希も返せず3カウント。涙を浮かべながら、2人は何か言葉を掛けあうと、しっかりと抱き合った。坂崎の手にベルトが贈呈された。
エンディング
勝利した坂崎が絶叫「大好きだーーーーっ!」リング上に全員集合、涙と笑顔溢れる「ハンバーグ食べて、ハピハピー!」
再度2人は涙ながらに何かを話し、坂崎がマイクを持った。坂崎は「大好きだーーーーっ!……容赦なかったなぁ。わしゃも容赦せんかった。なんて言えばいいんだ……よし……よし……なんだか本当にこんなに沢山のお客さんが私たちの興行を、東京女子を、ホントに応援して駆けつけてくれて、愛が溢れてました。ありがとうございました!(会場拍手)好きだから、全力で行くし、好きだから、負けたくないし……そんな思いが私たちの試合はあって、正直他の試合、いっぱいいっぱいで、胸がいっぱいで見られてなかったんですけど、でも控室に帰って来た選手の顔が、みんなキラキラしてたから……みんな楽しそうにやってましたか?(会場拍手)よかったぁ……。お客さんも楽しかったですか? 幸せになれましたか?(会場拍手)よかったぁ……。みんなー幸せだったってー! 来て―!」と言って他の選手たちを呼び込む。ステージから東京女子全選手がリングに上がる。坂崎が瑞希、山下、中島などに声を掛けあう。改めて坂崎が「この空間がいつまでも本当に続くといいなと思ってます! 東京女子もこうやってメンバーがどんどんどんどん入れ替わってはいるんですが、でも東京女子に集まってくれたみんなが楽しいなってなってくれたら嬉しいです。なのでお客さんも楽しんでもらえるように、私たちのペースで、私たちを貫いて、切磋琢磨していきますので、今後とも末永く、よろしくお願いいたします!」と言うと、会場は大きな拍手に包まれる。坂崎がどうやって締めようか迷っている中、中島が瑞希に「何が食べたいの?」と聞くと瑞希は涙ながらに「ハンバーグが食べたいっ! 一緒にハンバーグ食べたいっ!」と声を絞り出す。坂崎が「じゃ、あれでいこう……」と瑞希を隣に連れて来ると、「これからも東京女子に付いて来て、美味しくいただいてください! みなさん、ハンバーグい食べて~~」と叫び、全員で「ハピハピー!」と締めくくった。会場中にシャボン玉が舞い上がる中、全選手がステージに並ぶと、手を繋ぎ合う。坂崎が地声で「今日は本当にたくさんたくさん来てくださって、本当にありがとうございましたー!」と叫ぶと、全選手が「ありがとうございましたー!」と続き、東京女子のテーマ曲が鳴り響いた。
【試合後のコメント】
瑞希 怒ってないぃ?
坂崎 怒ってないな。
瑞希 うんうん。
坂崎 髪の毛むしってしもうてごめんな。
瑞希 最悪(苦笑)。それだけ怒った……。
坂崎 いや、もう会場入った瞬間、ヤバかったなぁ!
瑞希 ヤバかった。
坂崎 もう本当に、結構こんな時期だから待ちに待ったTDCだったけど、本当は(観客が)入らないんじゃないかと思っていて。なのに本当に皆さんが駆け付けてくれたお陰で、私たちもキラキラすることも出来ましたし。もう皆さんの反射が眩しくて。私たちももう……今を生きたね?
瑞希 うん(涙)。
坂崎 もう本当に楽しかったです! 皆さんのお陰です。ありがとうございます。瑞希にはちょっと痛い思いさせたし、されたし? ……うん、されたし。何かちょっと(お腹から)出たんだと思う。
瑞希 そんな瑞希も出た。ウエッて。
坂崎 じゃあお互い様か。はい、お互い様です! 何か言い。
瑞希 楽しかった!(涙)でももう……なかなか勝てないし、ベルトにも届かないし、悔しいけど……。
坂崎 ごめんなぁ。
瑞希 ごめんじゃない!(坂崎を叩く)
坂崎 イテェ(苦笑)。
瑞希 悔しいけど、まだまだやることがあるんだなぁって思ったから、絶対ベルトを獲られないで。瑞希が獲り返すから。
坂崎 また来るんか?
瑞希 また行く! だから獲られんといて!
坂崎 分かった。
ーー今回対戦するにあたり二人の中でいろいろあったと思いますが、この試合を経てマジラビでタッグを組んでやってみたい?
坂崎 1回も解散した覚えはないので! はい。またやってくれる?
瑞希 一番近くにおって弱点いっぱい見つけたる。
坂崎 恐いなぁ。恐いなぁ。でもそれでもおってくれたいい。
瑞希 うん!
ーーこのTDCホールという大きな会場で試合してみて、改めて思ったことは?
坂崎 異空間過ぎたな。
瑞希 異空間やったね。
坂崎 その地下のもぐるタイプだから、普段の見え方とまた違って。本当に別の世界に来たような気持ちになりましたし、でも会場を見ると知ってる顔も人もいっぱいいて、すごく安心出来たし。なんでしょうね……とてもTDC幸せだったんです。
瑞希 私、TDC2回目なんですけど……すごく温かい空間で、知ってる顔の方がたくさんいて、大好きなメンバーがいて、大好きな人と闘えて本当に夢の世界でした(涙)。
ーー試合後にはリング上で何か会話を交わしていたが。
坂崎 「ごめんな」って。そしたら「嫌だ」って。
瑞希 だって終わりたくなかったぁ(涙)。肩あげられへんかったんやけど……終わりたくなかったんやもん。
坂崎 うー、分かるぅ。
瑞希 だからワガママを言ってしまいました。