前説
リカが欠場! カードは入場時に発表!
難波小百合リングアナは久しぶりの遠征ということで、声が出せない代わりに拍手の練習。その後、アップアップガールズ(プロレス)が登場するが、「イエーイ」といつものように入ってきた未詩だが、観客は声が出せないため拍手をリクエスト。そして『負けたくない』を披露してからオープニングコール。その後、家庭の事情により辰巳リカが欠場になったことと、対戦カードは入場時に判明することをアナウンス。
オープニングマッチ 15分一本勝負
鈴芽が汐凛のヒザにエルボーを落としていくが、汐凛はヘッドシザースで脱出。スピーディーなロープワークを見せる鈴芽だが、汐凛はカウンターエルボー。だが、なおも汐凛の左ヒザを攻撃していった鈴芽は、串刺しドロップキック。さらにリバースのデスロックで追い込むが、汐凛はロープに脱出。汐凛はバックエルボーで反撃すると、串刺しのバックエルボーからドロップキック。鈴芽もエルボーの打ち合いを挑んでいくと、そこからスリーパーへ。ロープに逃れた汐凛はスクープスラムから逆エビ固め。長い時間捕まった鈴芽だが、どうにかロープに逃れると、汐凛の串刺し攻撃をかわしてフェースクラッシャー。そこから一気にダイビング・クロスボディーを決めて3カウント。
第二試合 20分一本勝負
三つ巴の力比べにいこうとすると、のどかが「何か違くない?」と尋ねる。瑞希が「痩せた!」と言うと、のどかが嬉しそうに自塾期間中に痩せたことを報告するが、真弥は「あまり変わらないような……」。すると怒ったのどかは瑞希と共闘して真弥を攻撃。真弥のカバーをブリッジでどうにか逃れてみせたのどかに対し、「さっきも食べていたし」と痩せたことを認めない真弥。そも真弥をショルダータックルでなぎ倒したのどかは瑞希に「変わったよね? 軽量級?」と確認する。すると瑞希は「本当は……太った」。怒ったのどかは瑞希にボディプレス。瑞希のクロスボディーをキャッチしてコーナーに乗せたのどかはコーナースプラッシュから首4の字固め。しかし力が入らないのどかに対し、真弥はランニングエルボーで反撃。のどかもランニング・クロスボディーで反撃するが、瑞希が飛び込んできて丸め込む。のどかと瑞希のどちらも逆さ押さえ込みを狙おうとしていると、真弥がうまく二人まとめて丸め込むがカウントは2。ならばと瑞希は真弥にのどかをぶつけてから、まとめて串刺しドロップキック。さらに二人まとめてフェースロックで絞めあげると、ダイビング・フットスタンプを投下。真弥は逃げてのどかに直撃。しかし瑞希は真弥をカサドーラで丸め込んでからフットスタンプ。さらにカットしようとしたのどかの背中にもフットスタンプを落とすと、真弥にキューティースペシャルを決めて勝利。
第三試合 20分一本勝負
伊藤が先発を買って出ると、ぱんでぶーはジャンケンの結果、万喜が先発。手四つの力比べから押し倒した万喜がそのままカバーするが、押し返した伊藤は耳元で絶叫。続いてヒカリがぽむにドロップキック。万喜もぽむに低空ドロップキックを見舞うと、ぱんでぶーはトレイン攻撃からのダブル串刺し低空ドロップキック。ヒカリがキャメルクラッチに捉えると、万喜がロープに何往復もしてから顔面に低空ドロップキック。ぱんでぶーのコーナー際での踏み付け攻撃に対し、大声で抗議する伊藤。するとぽむはどうにか万喜をスクープスラムで叩き付けてタッチしようとするが、ヒカリがカットしてコブラツイスト。ネックブリーカーから裏投げを狙ったヒカリだが、ぽむはスネキックで阻止すると正面飛びドロップキック。タッチを受けた伊藤はぱんでぶーを引っ張り込んでヘッドバットで二人まとめて吹っ飛ばしてから、ヒカリに世界一可愛いナックル。さらに万喜のドロップキックをかわして倒れ込み式ヘッドバットを投下すると逆エビ固めへ。ロープに逃れようとする万喜をリング中央まで引き戻し、伊藤スペシャルを狙った伊藤だが、万喜は丸め込んで回避。伊藤は万喜の蹴りをキャッチしてヘッドバットを突き上げるとぽむにタッチ。スネキックからキディランドを決めたぽむだが、万喜もダイビング・クロスボディーで反撃すると、伊藤が入ってくる。合体技を狙ったぱんでぶーだが、伊藤はDDTで切り返して二人まとめて叩き付ける。さらにぽむが正面飛びのミサイルキックからぽむ・ど・じゃすてぃすを狙ったが、ヒカリがドロップキックでカット。すかさず万喜はネックスクリューホールド。これは伊藤がカットしたが、万喜はソバットからバックラッシュを決めて勝利。
第四試合 20分一本勝負
7・23後楽園大会で対戦する上福と白川は前哨戦だが、白川が先発で出てくると、敢えてまなせが先発で出る。手四つの力比べではまなせ優勢。しかし押し潰された白川はうまくロメロスペシャルで吊り上げる。上福がカットすると、白川も上福の髪の毛を掴んで揉み合いに。魅星が間に入って白川を下がらせる。寝転んだまなせの胸に上福が魅星の顔面を押し付けると、さらにサンドイッチ・ビッグブーツ。魅星もカウンターのショルダータックルで上福をなぎ倒して白川にタッチ。ダイビング・テーズプレスからフライング・クロスチョップを叩き込んだ白川は、正拳突きからヤッホー83cmを狙った上福を振り払って腕十字を狙う。どうにか逃れた上福だが、白川は顔面にフロントキックを叩き込んでからエルボー。上福も応戦すると、白川が張り手。上福も「調子に乗るな!」と張り手を返すと、次の瞬間、張り手の相打ちに。そこから白川が裏拳をブチ込むと、上福も返す刀でビッグブーツ。まなせと魅星はショルダータックルでぶつかり合うと、魅星がなぎ倒すが、まなせもボディスラム。そこに白川が入ってきて裏拳でアシストすると、魅星はショートレンジラリアット。上福も入ってきて白川にフェイマサーを狙うが、抱きかかえた白川はコーナーに叩き付ける。だが、上福も串刺しドロップキックを返して場外へ。魅星はまなせをボディスラムで叩き付けると、串刺しラリアット。エルボーの打ち合いからまなせはラリアット2連発で魅星を沈めた。
試合後、抱き合って勝利を喜ぶ可能姉妹。上福は白川と睨み合うが、間にまなせが入って二人を握手させようとする。しかし上福は拒否。まなせは仕方なく白川&魅星と握手をして健闘を称え合った。
【試合後のコメント】
まなせ どうでした、今日の試合は。
上福 ゆうなちゃんの東京女子の定期参戦終了で、たぶんゆきとは最後だったね、組むのはね。
まなせ そうだね。
上福 でもゆうなちゃんがすごく頑張ってくれて、いっぱいいっぱいやってくれたから最初で最後にゆうなちゃんにチューをいっぱいしてあげます。
まなせ (キスされて)ヤダー!
上福 はい、これはゆきの愛情です。ゆうなちゃん、今までありがとう。これからもどこかで頑張ってね。
まなせ はい、そんな感じです。あと後楽園一回ということで、今回未奈ちゃんと魅星ちゃんと試合させてもらって。未奈ちゃんと君、後楽園で試合するじゃん。
上福 未奈ちゃんと試合するってなって、一人で闘うのすごい緊張しちゃうから得意ではないんだけど、未奈ちゃんはコメントブースにバーッときたりとか。この前も試合があって「悔しい! 悔しい! 悔しい!」ってわめき散らして。あんなにわめき散らされたら、仲良しの未奈ちゃんでもゆきは、犬とかもそうで、「大丈夫だよ、大丈夫だよ」「楽しいな、楽しいな」ってなってても急所みたいなところ噛まれそうになった瞬間、「ワン!」ってやるの。ゆき、それ、今。
――しつけということですか?
上福 ううん。** **自分はこんなに弱いだけじゃないよっていうのを犬は「ガウ!」ってやるんだけど、ゆきはそれをやってる状態なので。後楽園では白川未奈がプロレスラー口調で喋りかけてきたりしたらぶん殴ろうと思う。「上福」とか言われた瞬間かなって。気を付けてほしいですね。
まなせ 私は今日、魅星ちゃんと試合させてもらって東京女子の中では数少ないパワーファイターということで、私も身体を使った試合をしていたので、彼女にはそういうのも楽しみだなって感じつつ。今日はすごいいっぱい殴られたり、投げられたりして、私ももっと頑張んないといけないというのを改めて試合をして思ったので頑張りたいというのと、可能姉妹は定期参戦では最後かもしれないと思っているんですけど、私たち早まってベルトとかもっともっと挑戦する気満々だったので、グッズ作っちゃったんですよ。だからオンラインで募集しようと思うので。リングはすべて繋がっていますので。
上福 空も?
まなせ 空も
上福 まなせも?
まなせ 空もまなせもリングもすべて繋がっているので、これからも東京女子の皆さんに会えるように頑張りますので君も頑張って。
上福 白川未奈をぶっ飛ばして、絶対勝って。勝った時には何か買って。
まなせ いいよ。
上福 そうだね。絶対勝ちます。絶対負けません。
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セミファイナル 20分一本勝負
7・23後楽園大会でのプリンセスタッグ前哨戦。王者組の未詩だが、この日はパートナーのリカが欠場しているのに対し、挑戦者組のハイパミは中島に合わせて白い尻尾を付けて登場。マイクを持ったハイパミはいいとも風に拍手を煽ってからチャ・チャンチャン・チャンと締めたあと、タッグチーム名を「享楽共鳴」と発表。そして自分の尻尾を猫じゃらし代わりにしてはるなを誘惑するが、未詩が阻止してしてハイパミの尻尾を投げ捨てる。はるなはトリッキーな動きで中島を本当すると引っ掻き攻撃。中島もドロップキックを返すと、尻尾を掴んで攻撃。ハイパミがはるなの左腕を集中攻撃していくと、中島も腕殺し。さらにネックブリーカーで追い込むが、はるなもジャンピング・ネックブリーカーを返して未詩にタッチ。ショルダータックルで中島をなぎ倒した未詩だが、中島も前方回転ネックブリーカーを返すとオクラホマロール。さらにウラカンホイップで投げてからハイパミにタッチ。未詩はワンハンドバックブリーカーで叩き付けると、カナディアン・バックブリーカー。中島がカットに入り、享楽共鳴は連係攻撃へ。しかし未詩はうまく二人を激突させると、二人まとめてボディスラム。さらにハイパミをジャイアントスイングでブン回す。はるなはヒップトスを投下するが、ハイパミはアームブリーカーからチキンウイング・フェースロック。どうにか耐えたはるなはコーナーから回転エビ固めで丸め込みが、カウントは2。ココナッツクラッシュからコードブレイカーを狙ったはるなだが、ハイパミは踏ん張る。そこに背後から未詩がレーザービーム。合体攻撃を狙った未詩&はるなだが、中島がエプロンから未詩の顔面にコールドスプレーを噴射。その間にハイパミははるなにハイパーゴッサムクラッシュからコーナーへ。未詩がカットに入るが、中島がぶら下がり式無人在来線固めで未詩を捕獲。その間にハイパミがアイアムアヒーローではるなから3カウントを奪い、タッグ王座奪取に向けて弾みを付けた。
メインイベント 20分一本勝負
いきなり7・23後楽園大会でプリプリ戦を行う坂崎とユキの前哨戦で試合開始。ショルダータックルを見舞っていくユキに対し、坂崎は首投げ。続いて山下がらくのリストを取っていくが、らくは早くもおやすみエクスプレス。辛くもキックアウトした山下はらくを蹴り飛ばして坂崎にタッチ。坂崎はぶら下がり式首4の字固め。そこに山下がニーを叩き込む。山下はストマックバスターかららくの腹部にヒザを落とす。らくも山下の蹴りをかわして飛び付きフェースクラッシャーを返してユキにタッチ。山下はソバットからロープに飛ぶが、ユキはショルダータックルでなぎ倒すとリバーススプラッシュ。さらにロープに飛んだユキだが、坂崎が入ってきてエルボー。すかさず山下が蹴り飛ばすと、坂崎がコルバタからスライディングラリアット。魔法少女キックからオモプラッタを狙った坂崎だが、うまく逃れたユキはダイビングショルダー。さらにセントーンからUBVを狙ったが、坂崎は防御するとノーザンライトボムから魔法少女スプラッシュ。ユキがかわして坂崎は着地するが、ユキはサイドスープレックス。両者タッチして山下がらくに串刺しニーからラリアット。らくもMaxときから河津落としを返すとコーナーへ。だが、山下はハイキックで蹴落とすとコブラクラッチに捉える。坂崎はカットに入ろうとするユキをオモプラッタで足止め。自力でロープに逃れたらくだが、山下はユキにもニーリフト。だが、ユキがショルダータックルからブルドッキングヘッドロックで叩き付けると、そこにらくがダイビング・ブレーンチョップ。さらにかがやきを決めるが、カウントは2。山下は水面蹴りから前蹴りでらくの突進を止めると、Scull Kickをブチ込んで3カウント。
エンディング
「私たちもこれから全力で闘っていきますので、みんなで乗り切りましょう!」(山下)
マイクを持った山下が「久しぶりに名古屋に来ました! いろいろあるけど私たちはこうして観に来てくださる皆さんのために闘い続けます! 本当にたくさん応援に来てくれてありがとうございます」と言うと、坂崎は「こんな時代に名古屋まで遠征に来てくれたりとか、東京から私たちを受け入れてくれたりとか、本当に感謝でしかないですね。優しさがすごい!」。最後は山下が「これからもみんなでこの状況を乗り越えて、東京女子プロレスを見て明るくなっていただけるように、私たちもこれから全力で闘っていきますので、これからも応援よろしくお願いします! みんなで乗り切りましょう!」と語って名古屋大会を締めくくった。
【試合後のコメント】
――久々の地方興行のメイン、プリプリの前哨戦でしたが。
山下 私は名古屋も久しぶりで、受け入れてくださる皆さんももそうだし、こういう状況で来てくれるお客さんに本当に感謝ですし。
坂崎 ホント。
山下 本当に楽しかったしね。あとあんまりここ組むことないから。
坂崎 初めてじゃない?
山下 初めてに近いくらいレアで、すごい楽しかったですね。あと結果的に勝ったし、らくとユキとやって、(らくは)伊藤と組んでタッグで試合してたのを見てて、けっこうらくが凄いなって思っていたので。
坂崎 ねぇ~、知らないのを使ってたりしたからね。
山下 そうそう。当たりもすごい強くて気合も入ったりしてて。今日も気合が十分で。でも私もまだまだ負けられないので……はい。
坂崎 もしかして今締めようとした?
山下 した。どうぞ、喋って。
坂崎 前哨戦最後ということで、ユキと何回かやりましたけど、最初の前哨戦よりもどんどん自信をつけてきてて。ちょっとのびのびやってるので、それが怖かった部分ではありますけど。まあ負けませんけどね。
山下 大丈夫だよね。
――ユキ選手はタイトル戦までに成長していくと言ってましたが、王者からしたらまだ予想の範囲?
坂崎 えーと予想の範疇です。でも、今日はほんとにのびのびやってて、はい。ちょっと予想の範疇ぅぅぅ……です。
――前哨戦を通してユキ選手の一番の変化は?
坂崎 やっぱハートじゃないですかね。元々のベースはしっかりしてるので、自信をつけてきたらけっこうめんどくさくなりますね。こっちは全然楽勝じゃなくなっちゃうんで。
――油断はできないと。
坂崎 油断できないですね、はい。この前より油断できないです。
――プリプリ戦、最後の前哨戦でした。
ユキ 正直今日、どこかモヤモヤしたものを抱えたまま試合に挑んでしまって。なんというか漠然とした不安とかプレッシャーとか、いろんなものでグチャグチャになってしまって。頭でつい考えてしまうタチなんですけど、頭で考えても何もわからなくて、迷ったまま挑んでしまったんですけど。でも、山下さんとユカさんと闘っていく中で、らくが力強く頑張ってる姿を間近で見て。何というか……答えなんてものは何もわからないけど、でもなんか吹っ切れた気がします。なんか負けておいて言うのはあれですけど、なんかスッキリできた。もう腹は括ったというか。次は後楽園なので、私の持ってる力すべてぶつけたいと思います。
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