前説
12・29後楽園、10年連続のイッテンヨン後楽園が決定/角田欠場挨拶/アプガミニLIVE
難波小百合リングアナの前説では12・29後楽園、そして10年連続開催の2025年1・4後楽園が発表された。また角田奈穂がリングに呼びこまれ「試合を楽しみにしてくれたみなさん、申し訳ございません」と欠場の挨拶。最後にアプガプロレスが『ベイビーフェイス』を熱唱し、「東京女子プロレス、スタート!」とオープニングコール。
第1試合 20分1本勝負
先発は上原とHIMAWARI。ロックアップからHIMAWARIが腕を取る。上原も取り返してヘッドロック。リープフロッグからHIMAWARIが丸め込んで、ショルダータックル。上原はドロップキック。凍雅とハルに交代。凍雅がヘッドロックからハルのエルボーに倒れずショルダータックル。ハルがドロップキックで志乃へタッチして、トレイン攻撃。カウント2。ボディースラムはこらえた凍雅が投げ捨てて琉那へ。レッグロックはロープに逃げられる。替わった上原がエルボー、ドロップキック。志乃がロープ振ってエルボー。替わったHIMAWARIが串刺しエルボー、ショルダータックル。5分経過。上原がスペースローリングエルボー、高速ブレーンバスターから琉那へタッチ。HIMAWARIがショルダー連発。ハルに替わると串刺しドロップキック。フォールはカウント2。ストレート・アームバーは琉那が強引に抑え込む。低空クロスボディーをかわした琉那はショルダースルー。ボディースラムを耐えたハルがクロスボディー。両者のエルボー合戦から琉那がフライングエルボーを放って、凍雅と志乃へ。ローリングサンダーを自爆させた志乃がドロップキック。カウント2。スリーパーに捕らえたが、コーナーに叩きつけられる。10分経過。凍雅のビッグブーツを志乃がカウンターのスリーパー。HIMAWARIとハルが相手コーナーの2人を排除。凍雅がなんとかロープエスケープして、志乃の突進をエルボーで迎撃。ローリングサンダーからロックボトム狙いは丸め込まれるも、カットが間に合う。両組が入り乱れる中、志乃がドロップキックからランニング式スイング・ネックブリーカードロップ。再びスリーパーも、凍雅は立ち上がってエルボーで振りほどく。続くロックボトムをさく裂させて勝利した。
【試合後のコメント】
上原 勝つことができました。
凍雅 1年くらい前に同じ対戦カードで、しかもここの後楽園ホールで初勝利の時だったんですけど、その時も嬉しかったのは今でも覚えているし。でもそのあとのシングルで志乃さんとやった時に、丸め込みで負けてしまって。今回もそういう丸め込みを使われて。一瞬、前回負けた時のフラッシュバックがあってヤバいなと思ったけど、仲間がいるから助けてくれたのもあって。今回勝ったのは嬉しいよりリベンジした気持ちです。まだ追いつかれるわけにはいかないので、また差を広げてやったぞという気持ちです。嬉しいよりかは。
琉那 ハルと当たったんですけど、前より技も増えているし、強くなってて。負けるわけにはいかないというのもあるし、同じ日にデビューしたからこそ、負けたくない気持ちが強くて。これからも負けないように頑張りたいと思います。
上原 この23年組は節目節目で6人で闘うことがあって。今回もみんなの成長度合いというか、自分も含めて今の現状を知れたので。またこの先、この6人で闘うことがあると思うので。その時までにここから誰が一番成長できるかが楽しみです。これからも切磋琢磨して頑張ります。
HIMAWARI 1年前と同じカードを同期とやって、1年経っても同じ結果になってしまったことはすごく悔しいです。自分たちも成長したと思ったけど、それと同じぐらい向こうの3人も成長しているから、詰まらなかった差だなと思って。今後もっと追い越せるように鍛えていきたいなと思います。
ハル 久しぶりに琉那と闘えて、私は琉那に勝ちたいと思ったので。琉那が休んでいる間も、ずっと琉那に勝ちたいと思って練習してきて、今回闘えたのに倒れちゃって、まだまだ力不足だし、まだまだ琉那に及ばないし超せないので、もっともっと練習して、次シングルでもなんでもして絶対に琉那に勝ちたいと思います。
志乃 今回、何も変わらなかった…。またゼロになったなという感じです…。私はプロレス強くなりたいって諦めてないから。またゼロからと思って頑張ります。
第2試合 15分1本勝負
握手して試合開始。ロックアップから腕を取り合い、ヘッドロックからキラがショルダータックル。突進をかわした千花が串刺しエルボー。カウント2。ロープに振ってボディースラム。逆エビ固めを決めるも千花の手はロープへ。ショルダータックルを相打ちとなって、これを制したキラがドロップキックからカバー。カウント2。持ち上げられた千花がショルダータックルでやり返して、ジャンピング・エルボードロップ。稲荷鳥居で絞めあげるるも、パワーで振りほどかれる。ボディースラムをこらえたキラがレッグドロップ。5分経過。エルボー合戦からキラがロープカウンターのサモアンドロップを決めて自力初勝利を挙げた。
【試合後のコメント】
キラ (日本語で)勝ちました! 自分の手で勝ちました。嬉しいです。来てくれた人、本当にありがとうございます。応援はすごいパワーになる。嬉しい。(英語で)会場に来てくれた人、ユニバースで見てくれた人、あとで見る人、応援ありがとうございます。みんなの応援にたくさん力をもらってます。(日本語で)本当にみんなありがとうございます。次、千花ちゃんと一緒に勝ちたい。
第3試合 15分1本勝負
汐珠の握手の要求をメイが頭をポンポンして試合開始。バックの取り合いから腕の取り合い。ヘッドロックからグランドの攻防へ。ヘッドシザースで抜けて汐珠を真似たステップ。リープフロッグから汐珠が本家の汐珠ステップ。メイジャンプで威嚇して、ボディーシザーズからダイヤル固め。さらにニコニコフォールへ。返されると再度ダイヤル固めからニコニコフォール。お互いがメイポーズ。メイがストンピングからハンマーロックしてのアームツイスト。さらにサーフボードで決めていく。ロープエスケープを足で阻止も、なんとか汐珠がロープへ逃れた汐珠がアームブリーカーからボディースラムをすり抜けてドロップキック、さらにスリーパー。切り返したメイが腕を極めると汐珠がロープエスケープ。5分経過。ハンマースローを汐珠が足を踏んで拒否。メイもやり返したが再び汐珠が足を踏みつけていく。アームブリーカーを汐珠はスリーパーで切り返してコーナー2段目に素早く飛び乗ってのミサイルキック発射。カウント2で返したメイがエルボー連打からの逆さ押さえ込みを丸め込み、強烈なダイビング・フットスタンプ。さらにガトー・インビジブルと繋いでギブアップを奪った。試合後は頭をポンポンし、汐珠のステップを真似して退場。
【試合後のコメント】
メイ 汐珠ちゃん! 汐珠ちゃんの初めてのお姉ちゃん、駿河メイでーす! 我闘雲舞、東京女子、今までかかわりはあったけども、駿河メイと汐珠ちゃんというかかわりはなかったわけで、ここで初めて姉妹の絆が結ばれたと言っても過言ではないかなと思います! いやあ人懐っこかったな! かわいかったな! でもちょっと生意気なところもメイの妹っぽくって好きかも!(英語で)次は汐珠とメイでタッグもいいかもね。“超絶KAWAIIシスターズ”あるかもね! あ~楽しかった!
汐珠(泣)この試合が決まってから、ずっとメイさんのことを考えていたら、気づいたら赤のものを着たり、リンゴの靴下を履いたりしてて。この試合で自分がどうすればいいのかとか考えてて、考えたことはできたから、そこは今までの私の中のターニングポイントになる自分の中ではいい試合ができたなと思ったんですけど、やっぱり思い通りにいかなかったこととかあって、またいつかできる機会があったら、もっと勉強して試合したいなと思ったし。なんか妹みたいってかわいがってくださって、それが終わるのもさみしいなって思っちゃったり、なんかいろんな感情で泣いちゃったけど、自分の中でいい試合ができたと思うので、よかったです! ありがとうございました! でもお姉ちゃんがいなくなるのはさみしいなって思いました。
第4試合 20分1本勝負
三角関係が夏にちなんだアイテムの使用が認められる「あー夏休み」ルールを提案したが、ガンバレ☆とりっぴーが拒否したことで通常ルールになったことが難波リングアナからアナウンスされたが、それでも三角関係はぽむが金魚すくいのぽい、らくが輪投げの輪っか、ユキが法被姿にうちわという夏らしい姿で入場する。三角関係の奇襲で試合開始。ぽむがでんでん太鼓を決める中、ユキが盆踊りで続く。3人でフォールもカウント2。ユキがうちわ攻撃。らくが相手3人に向かって、輪投げ。まなせも「どうなってるんだ!」と困惑。ぽむが金魚すくいのポイを相手に渡すと、反撃したまなせがバックフリップ、鳥喰が二段蹴り。替わったまなせが串刺しラリアット。カウント2。春日に替わるとトーキック、ぽむが掌底連打からドロップキック。らくがドロップキックで続いておやすみエクスプレスもカウント2。5分経過。突進かわした春日がニードロップ。まなせとユキに替わると、まなせがラリアット。ショルダータックルをお互いが打ち合う。これを制したまなせに再びユキがショルダータックルでなぎ倒すと、すぐさままなせがラリアットでダウンを奪う。替わった鳥喰が二段蹴り、バック宙キック、セカンドロープ・ローリングセントーンとたたみ掛けるもカウント2。デッドリードライブで反撃したユキがサイドスープレックス。愛と炎のフルネルソンはカットに合う。らくがまなせ&春日にまとめてフェースクラッシャーで排除。ぽむが鳥喰にぽむ・ど・じゃすてぃす、ユキがヴィーナスDDTと繋いで勝利。
【試合後のコメント】
まなせ(鳥喰に)ねえ、大丈夫?
鳥喰 ごめんなさい!
まなせ 我々“ガンバレ☆とりっぴー”が力を合わせて闘ったけど…。
鳥喰 ガンバレ☆とりっぴー及ばずでした…。
春日 そもそもルールを守ってないだろう!
まなせ そうだよ! なんだよ!
春日 持ってくんなって!
まなせ 東京女子って丁寧だから提案されたんだよ。ちゃんと嫌だって断ったんだ。でもアイツら持ってきたぞ!
春日 なんか持ってきたぞ!
まなせ でも私は試合がいっぱいで夏っぽいことできてないから、まあ悪くはなかったかな。それを楽しんだ上で勝てなかったのが悔しいから、もう一度私たち3人で、三角関係を壊してやるよ!
春日 グチャグチャにしてやる!
ぽむ 祭り!(×3)
ユキ あー夏休み!だよ。
ぽむ 何それ。
ユキ そういうルールじゃん!
ぽむ あ、そうか。
ユキ 何それって言われた。
らく&ぽむ 月が出た出た、月が出た~ヨイヨイ♪
ユキ ちょっと盆踊りが初めて踊ったので。
ぽむ そうなの?
ユキ 見よう見まねでしたけど(踊るらくを見て)かわいい。なんだけど、最初私たちが祭りをしたことで相手のペースを崩したと思います。
ぽむ そうです。
らく 思います。
ぽむ 夏はやっぱりアチアチに盛り上がったもん勝ちなので。やっぱお祭りで盛り上げたウチら三角関係が勝利だよ。
ユキ 久しぶりにまなせさんと闘えて、まなせさんと闘った頃、何年も前より私も強くなったので。ちょっと短かったのでもっと闘いたいなと思ったし、春日さんと初めてなので全然触れ合えなかったので、またいつかの機会に闘いたいと思います。
ぽむ ユキさんは闘志もアチアチだね。
ユキ (ガンプロ勢から)うつったのかわからないけど、鳥喰はいつもよりも闘志を感じたので、もっと頑張って欲しいなと思います。
第5試合 15分1本勝負
試合開始から腕を取り合う。関口が「お前が謝れ」と叫んでからドロップキック。上福がセコンドの角田に「こいつがどうなってもいいのか」と捕まえるも、角田が反撃して関口との連係狙う。エルボーを寸前で回避したが、上福が2人へサミング。リングに戻ると関口がコーナーで踏みつけてからヘアーホイップ。串刺しエルボーからフェースクラッシャー。これはカウント2。ビッグブーツで反撃した上福がドロップキックでコーナーまでぶっ飛ばす。卍固めは関口がエスケープ。トップロープを跨ぐビッグブーツはカウント2。上福が「真弥!」と叫んでエルボーも関口は「真弥って言うな!」とエルボーからドロップキック。5分経過。関口がワキ固め、ネックブリーカードロップはカウント2。コーナーに上る関口を捕まえて、上福が雪崩式ブレーンバスター。強烈な逆水平チョップに関口がなんと紫電改で逆襲。さらにミサイルキックと追撃。突進をカウンターで裏フェイマサー。ロープへもたれかかる関口にビッグブーツをぶち込んでフェイマサーを決めて勝利した。
試合後、上福がマイクを取る。上福「おい、角田! 泣いてんじゃねえ。誰のせいでこうなったと思ってるんだ。でも私、なんか最後まで奈穂ちゃんの引退ロードは角田奈穂らしくてもうなんか私は後悔ないわ。悔いない。奈穂ちゃん、お前とはライバルでもなんでもない。ただのお友達ね。ね? 関口さんもそうだよね?」関口「ハイ」上福「ちょっと上がってよ」場内「奈穂」コール。上福「私、奈穂ちゃんらしい引退ロードすげえいいと思ってるけど、次の最後の試合は普通ぽくなくしっかりクレイジーにやり遂げてください」角田「泣かさないでよ、2人とも。試合でちょっと泣いてしまいましたが、本当にこんなふうになってしまって…。でもこうなったからこそ、優しさをすごい感じて。みんなの温かさを感じて。私の引退ロードは幸せなので後悔はひとつもありません! あと一回最後まで応援よろしくお願いします」場内には角田の入場曲『Ying and Yang』が流れる中、3人が退場した。
【試合後のコメント】
上福 角田奈穂が人生色々あることがこうやって教えてくれつつ、その奇跡で私と関口さんのシングルが、しかも自分と初めての同期との試合で。
関口 あ、でも1個だけ。真弥さんではない。
上福 途中間違えちゃって。なんで真弥いるの?って。ホントに東京女子に来てくれてありがたい存在だと思うので。
関口 ありがとうございます。
上福 しかも2人とも奈穂ちゃんとゆかりがあるので。これからもきっと顔を合わすときに奈穂ちゃんのことを思い出したりとか思い出さなかったりとかすると思いますが、よろしくお願いします。なんか言ってくださいよ。
関口 まさかの奈穂さん欠場になってしまったんですけど、こうやって東京女子さんの後楽園ホールに上がれてうれしく思いますし。同期の上福さんと闘うこともできて、今日は負けちゃいましたけど、次は…まだまだ負けないようにしたいと思いますし。奈穂さん、あの1試合、駆け抜けてください。
上福 今日からお友達ということで、よろしくお願いします。
角田 嬉しい。2人からの愛をすごい感じて、2人して私の技とか、いる場所を見てくれたりとか。あとやっぱりね、かみーゆってなんだかんだ桐生真弥の名前を出したりとか、(関口が)似てるって言われてるのもあるけど。やっぱり人間に愛のある人だなって、この試合を見て思った。だから口は悪いけどやっぱいいやつだなって。
上福 そんなことないよ。全然奈穂ちゃんのために紫のネイルなんてしてないし(と爪をアピール)。
角田 愛ですね。これを機に、いつか(関口は)真弥ちゃんに会ってほしいんです。湘南台は真弥ちゃん欠場で、今回は私の代打でこうして出てくれて。で、桐生真弥と顔合わせるんだって思ったら欠場かい!って。だからいつか2人が会える時をみんなに楽しみにしててほしいです。
上福 そういうことだ!
第6試合 20分1本勝負
お互い奇襲してゴングが鳴る。さくらが場外に相手2人をふっ飛ばして、瑞希がコーナーからプランチャ。瑞希&さくらが連係も同士討ちを誘って、伊藤が頭突き。相手2人を寝かせて山下の肩車から伊藤がこけしちゃん投下。これはカウント2。カバーをブリッジで抜けた瑞希が同じくブリッジで抜けようとしたさくらを助けて背面プレス。さくらがヘアーホイップ、歌ってからロメロスペシャル。パラダイスロックの上から瑞希が乗ってティータイムも伊藤が泣き出す。さくらと瑞希は伊藤にエア・ティーを差し出すも、吹き出した伊藤が瑞希をステップにさくらへトルネードDDTを決める。山下へ替わるとキック連打。5分経過。さくらに替わると滞空式ダブルアーム式バックブリーカー。両者は逆水平とエルボーを打ち合うとリターンクラッシュを避けたさくらがマシンガン逆水平から、瑞希にアピールしてから山下に串刺しクロスボディーからロープを手にグルグル回り出すというさくら解釈による渦飴。これを山下が捕獲して投げ捨てる。ラリアットが相打ちも山下がロープへ走ってラリアット。替わった伊藤が顔面ウォッシュからビンテージDDT。これはカウント2。世界一かわいいナックルを阻止したさくらが「世界一かわいいのはさくらえみちゃん」式DDT。10分経過。さくらが伊藤を担ぎ上げたが、切り返した伊藤がスリーパー。さくらがコーナーに押し込むと、瑞希と山下も続いてスリーパーで数珠繫ぎに。瑞希とさくらがダブルの串刺しクロスボディーを決め、コーナー上の攻防となると世界一かわいいナックルから落とされた伊藤がDDT。さくらはケブラドーラ・コンヒーロに伊藤はこけしちゃんで応酬。瑞希と山下に替わると腕を取ってネックブリーカードロップからロープをすり抜けるドロップキック。クロスボディーから串刺し攻撃を回避した山下がリターンクラッシュ。コブラクラッチで捕獲すると、カットに来たさくらに伊藤も逆片エビ固めで続く。ロープエスケープした瑞希はハイキックを耐えて、カサドーラからのフットスタンプで反撃。瑞希がさくらアシストのファンタスティック・フットスタンプ、さくらがファンタスティック・フリップの連弾。これは伊藤のカットが間に合う。15分経過。ケブラドーラ・コンヒーロが誤爆となると、伊藤がさくらにスタナーで排除。リング上はワンミリがサンドイッチ攻撃。伊藤が飛びつき式DDT、山下が投げっぱなしジャーマン。最後は山下がSkull Kickを決めて3カウントを奪取。
試合後、さくらが瑞希にダブルアーム・バックブリーカーを決めて「お前が負けたんだろうが!」とご乱心。
【試合後のコメント】
山下 勝ったよ。
伊藤 メッチャ強かったね。
山下 そりゃそうよ!って思っていたし、カード発表された時、正直ヤバいって思ったけど…勝ったよ。めっちゃギリギリで。たぶん、今日に関しては運がよかった感じがある。
伊藤 いやいや、それもあるけど、純粋に伊藤たちの実力も上がったし、タッグとしての実力ももちろん上がったということだと思うから。
山下 今日気づいたことが一つあって。今日でいったらさくらさんと瑞希って惑わしてくるタイプじゃん。それで今まで翻弄されて負けてたけど、自分たちで声かけあって、(ペースを取り)戻していけてたなって。それがあったから、運がよかったのが40%ぐらいで、60%ぐらいは私たちの実力だなって。今日は勝ててよかったし、さくらさんとはアメリカで闘ったりして、今日、日本で闘うのは初めてで。いつでもどこでもすごいなって思わされるレスラーです。だからこそ今日、瑞希もそうですけど、勝ちたかったし、伊藤とのタッグで今日絶対勝ちたかったからメチャクチャ嬉しかったし、この先、私たちが密かに狙っているもの…。
伊藤 まあでもそれは…。
山下 まあ言わないけどね(笑)。
伊藤 今日見て判断しよう。
山下 そうだね。
さくら 私の渦飴見た? 最高じゃない? オリジナルを生み出すって大変なことだなっていうのはわかる。でもそれをヒントにもらえば無限に技を生み出せるのよ。今日は瑞希ちゃんに悔しい思いをさせてやったと思うわ。お客さんもすごい喜んでくれて最高よ。そして最後に言いたいのはタッグマッチの意味があったのかしら。今日渦飴を決めて、私と瑞希ちゃんで“渦飴シスターズ”っていうチーム名を付けたかったの! フザけんじゃないわよ。負けたら付けられないでしょうが! 頭を蹴られたら蹴り返せばいいじゃない! フザけんじゃないわよ。瑞希なんか二度と組まないわ、オーホホホホ!
瑞希 さくらさんと組むことって本当になくて。ずっと先を歩いてって、追いつこうとしても逃げられていく感じで、いつも悔しいんですけど。だから成長した姿を見せたいと思ったのに…負けてしまったのがすごく悔しくて。改めて負ける悔しさを思い出して。すごく悔しいけど、この悔しさを忘れないように次も次も次も次も頑張りたいと思います。
第7試合 20分1本勝負
中島がアジャの入場を襲ってゴング。トペはアジャが一斗缶で迎撃。場外戦となるとアジャが一斗缶攻撃。客席のイスへ投げ捨てからイス攻撃。リングに戻ると中島が羽根折り固め。ブレークとなるとサードロープからヘッドシザースホイップ。ドロップキック連発もアジャがびくともしない。回転エビ固めをヒップドロップで潰したアジャが高速のバックドロップ連発。これはカウント2。中島がエルボーを打ち込むも倒れない。ロープへ走るもカウンターのラリアットを浴びる。コーナーに上ったアジャを619で落としてライダーキックへ。さらに場外に落ちたアジャにトペ・コンヒーロ発射。5分経過。エプロンに上がって腹ばいのアジャの背中に中島はコーナーからダイビング・セントーン投下。場外カウント19で戻ったアジャにダブルアームDDT。コーナーに上るも、アジャがボディーに裏拳。垂直落下式ブレーンバスターはカウント2。「中島」コールの中、アジャが「決めるぞ!」。裏拳はガードされたがウラカンラナを不発させて再度の裏拳、さらに強烈な張り手を浴びせて中島がダウン。トップロープからの背面エルボードロップを投下したアジャが勝利した。試合後、アジャは中島に何やら語りかけて退場。
【試合後のコメント】
アジャ 怪獣大戦争だったんですけども、なんかね、正直、長い試合になったらアイツのスタミナお化けなんで無理だなって思ってたので、短期決戦を狙おうと思ったら、まんまと先にやられて。やっぱり怪獣だね、アイツも。考えることは一緒。なので、ちょっとびっくらこきましたけど。最後までペースをなかなか握れないままで、勝つには勝つけどってかんじだったんですけど。途中ね、腰やばかったー。あんまり私腰よくないんでね。ただでも、そんなもんむこうはこっちの弱点を狙うのが正義なので、まぁ怪獣としてアイツは傷ついてるところを狙ってくるなということで。ところどころ腰とか痛めたけど、あのまま波状攻撃されたらやばかったけど、けっこう様子見てくれたでしょ? おかげであれで回復できたので。多分私だったらあそこ、無理矢理やって。あのまま波状攻撃されてたらやばかったなってかんじなので。そういった意味では、経験値の差が出たかなと。プロレスラーとしてじゃないよ。怪獣としての経験値の差が出たなと。でもリングで言いましたけど、この1回で終わりではないので、中島翔子の実力は素晴らしいと思うので。今日こうやって1回やってみて、次はどう闘うか考えてくると思うから。それを今度、機会があってやる時にそのペースに乗せられないように。なんせ自分がペースをつかめないのは最近なかったことなので。アイツにペースを、すべてを握られてしまったらやばいなと思ったので。でもその分楽しみです。いまこうやって余計なこと言っちゃったから、次は休ませないでしょ。だから、そういった意味ではリング上だけじゃなくてリング以外でも頭を使える。ここから闘いは始まってるので。怪獣ってね、大きさだけじゃないですよ。地道じゃないと怪獣はやってられないので。なので怪獣の頭脳合戦をする時には、もっと見せましょうというとこですね。
中島 目指すといったその方の背中は、やっぱ自分が想像してる何倍も大きかったですね。ここまで立てないのは…そうですね。ここ10年ちょっとで経験した中で一番歯が立たないと思わされたというか。その後声を掛けていただいて、何回でもやってやるというようなことを言っていただいたんですけど…そうですね。その大きすぎて、逆に私はその言葉が悔しいというか。赤子のようにされてしまったので、やっぱり悔しかったですね。その言葉すら素直に喜べないくらい悔しかったです。
――アジャを目指す気持ちは変わらない?
中島 そうですね。よりもっと頑張らなきゃなってことが分かりました。でもやっぱりプロレスラーだからあんな風になりたいって思います。
――この一戦はトーナメントに生きる?
中島 そうですね。すげえやつっていうのはトーナメントも優勝するし、私は渡辺未詩のベルトに年内ワンチャンって言ってるので。今日誰が勝つか分かんないですけど。
セミファイナル 30分1本勝負
プリンセスタッグ選手権試合
※第16代王者組が2度目の防衛に成功。
でじもんはでじもん仕様の新コスで登場。先発は有栖ともか。ロックアップからグランドの攻防、ロープワークで魅せる。鈴芽と荒井に替わると鈴芽が丸め込みを連発。リング・ア・ベル狙いを阻止した荒井の丸め込みを鈴芽がドロップキック。荒井ともかが串刺しエルボーの連係にでじもんがドロップキックの二重奏で対抗。5分経過。もかがボディースラムから荒井へタッチ。ボディースラムからカバーもカウント2。エルボーからロープに走るもドロップキックを浴びる。替わった鈴芽がドロップキック、コーナーからのダイブを着地すると荒井を場外へ叩き出してプランチャ。カウンターのビッグブーツを浴びせた荒井がもかへタッチ。アームブリーカーから手刀、正拳突きを放つと鈴芽もエルボー。ここで有栖が入ってきてドロップキック、鈴芽がミカヅキ流星群。でじもんの連係狙いはもかが打撃で分断し、荒井に交代。鈴芽にドロップキック、ショルダータックル。串刺しビッグブーツからサソリ固めを狙うも、鈴芽が抵抗して丸め込む。10分経過。鈴芽が低空リング・ア・ベル。2発目をフルネルソンバスターで切り返してFinally狙い。これを有栖がドロップキックでカット。有栖に替わるとフライング・ボディープレス。荒井が二段蹴りで反撃してもかへ。正拳突きからボディースラムはカウント2。羅生門をでじもんがダブルのドロップキックで阻止すると、有栖がキャメルクラッチ。カットに来た荒井に鈴芽がグラウンド卍固めで捕獲も、荒井が長い脚で有栖の顔面を蹴ってカット。鈴芽のフェースクラッシャーに荒井は新人賞で応戦。荒井のFinallyともかのショルダーネックブリーカーの合体技がさく裂させたが、鈴芽がカット。もかの鴻朧館狙いを阻止した有栖がコーナーへ上がると荒井が捕まえてアバランシュホールドともかのフェースクラッシャーの合体技。10分経過。有栖の水車落としは決まらず、両者はエルボー合戦。有栖のドロップキックにもかがゼロ戦キック。しかし、有栖が水車落としを放って、キャメルクラッチへ。不完全とみるや回転してリング中央で決め直してギブアップを奪った。試合後は4人で健闘を称え合った。
【試合後のコメント】
鈴芽 勝ちましたー!
有栖 今回は実力ってよりかは、気持ちで私たちは負けなかった。気持ちで勝ったと思ってます。だからこのベルトを守れた。いつだってまたやる。
鈴芽 個々の力も強さも知ってるけど、2人そろったら私たちが強いってことを証明できたのが、すごい嬉しかったです。
――試合後、4人肩を組んでいたが何を話していた?
有栖 またやろうねとか、楽しかったねとか。
鈴芽 暑いね、とか(笑)。
有栖 疲れたよって(笑)。
――タッグ用の新コスになりました。
有栖 いいでしょ?
鈴芽 けっこうタッグとしての気合いと言うか、どっちが取るかホントに分からない試合ではあったと思うんですけど。それでも私たちがタッグとしてチャンピオンとしてベルトを巻き続けたいから、こういう…よりタッグとしてって形を取りました。
有栖 これ(顔に貼ってあるシール)もね、売ってます。
鈴芽 本日発売です(笑)。
有栖 お揃に** **してね。
荒井 負けちゃいました…。
もか 正直、すごい悔しいです。でじもんとは何度も闘ってきて、勝ったり負けたりで。でもベルトを懸けた試合っていう点では初めてだったので…。私まだベルトを巻いたことがないので、荒井さんと一緒に巻きたいと思ってたんですけど…。
荒井 私も取材の時にもかさんが「初めてベルトを巻く時、荒井さんとだったら嬉しい」って言ってくれたので、すごいホントに嬉しくて。だから2人で今日絶対チャンピオンになりたいって思ってたのでホントに悔しくて。シングルの時とは違う、助けられなかった悔しさもあるので。もっと自分をパワーアップさせて。今日終わった瞬間、負けちゃった瞬間に最初に思ったのがまた2人で挑戦したいってことだったので。今日はでじもんが強くて届かなかったので、またパワーアップしてベルトを取りたい。でじもんとはもちろんだし、色んなタッグと闘っていきたいと思いました。
――2人のタッグは継続?
荒井 はい。まだまだ闘いたいです。今日すごい久しぶりで、去年の11月以来だったので。半年? でもけっこうあの頃を思い出したというか。
もか 息がすごい合ったので、それがすごく嬉しかったです。
――2冠はお預けになってしまいました。
荒井 まだまだ貪欲に。久しぶりにチャレンジャーっていう立場になってみて、やっぱすごい…挑戦者でいる自分が好きだなってあらためて思った部分があって。けどチャンピオンベルトも持ってるので、これを落としたくない気持ちが一番ですけど。これからも攻めの姿勢で頑張っていきたいなって思いました。
メインイベント 30分1本勝負
プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合
※第14代王者が3度目の防衛に成功。
未詩の握手をリカが握り返して試合開始。リカのエルボーを未詩がヘッドロック。リカが足を取ると未詩がヘッドシザース、フロントネックロック。両者は立ち上がってロープブレーク。ショルダータックルで未詩がなぎ倒し、コーナーに押し込んでショルダー、バックブリーカーで腰を痛めつける。突進をかわしてドロップキックでリカが反撃。場外戦となると、未詩が鉄柱攻撃をこらえてリカをリングに戻す。リカが低空ドロップキックからレッグロック。足をロープに括りつけてドロップキック連発。5分経過。よっしゃいくぞエルボーは自爆となって未詩はバックブリーカーを突き刺す。串刺しボディーアタックからショルダータックル。ジャイアントスイングはロープへ逃れたリカが首絞めで未詩を場外へ落とす。再びの場外戦では未詩が反撃して担ぎ上げながら南側客席へ。反撃したリカが南側客席通路で台車を持ち出して未詩を乗せるダッシュ。さらに台車の未詩にスライディングヒップを決めると「リカ」コール。リカは未詩を蹴落とし階段落ち。これを見たリカは「やったぞ、イエーイ!」。続いてエプロンからヒップアタックを狙うも、未詩がキャッチしてリバース・ジャイアントスイング。抵抗したリカがエプロンサイド幕を掴むが未詩は問答無用でぶん回し、幕が剥がれてしまう事態に。リングに戻った未詩がカナディアンバックブリーカーは抜けたリカがロープへ括りつけてヒザにエルボードロップ投下。ドラゴンスクリューから足4の字固め。形が崩れるとリカが首絞め。未詩はなんと下から首を絞めて吊り天井のような形からホイップさせていく。アバランシュホールドからリバースパラドックスを決めたが、ロープエスケープしたリカがドラゴンバックブリーカー、スリーパーで逆襲。15分経過。立ち上がって低空のティアドロップを決めた未詩がエルボーも、リカが後方回転エビ固め、スライディングヒップはカウント2。ツイスト・オブ・フェイトからのミサイルヒップをバッティングハンマーで迎撃した未詩がカウンターでレーザービーム。ティアドロップを逃れたリカがスリーパーからドラゴンスリーパーへ。未詩も切り返してなんとドラゴンスリーパーの形からスイング。そこから掟破りのドラゴンスリーパーを敢行。これをリカがコーナーを使って体勢を反転させて再びドラゴンスリーパーを決めたが、ロープへ逃れた未詩がバッティングハンマー、レーザービーム、ティアドロップとたたみ掛けて勝利した。
エンディング
リカ、白昼夢は「一区切り」に未詩が困惑「イヤです!」
未詩に右手を差し出し頭を下げて握手をかわしたリカは退場。未詩がマイクを取る。「リカさんに初めて勝てました! 勝てたとはいえ、リカさんの自由さだったり、強さだったり、やっぱり辰巳リカにしかない闘い方で。もっと闘いたいと思ったし、もっとタッグとしていっぱい、タッグベルトとか目指していきたいと思いました。今回は夏のビッグマッチ『SUMMER SUN PRINCESS』が後楽園ということで、後楽園でも十分夏、感じましたか? でもここが『SUMMER SUN PRINCESS』が終わったということはなんと、トーナメントが始
まるということで。私ももちろん優勝を目指したいし、もっともっとみんなで熱い夏にしたいと思うので、ここにいる人、もっともっといろんな熱い夏をすごしてもらえるように
頑張るのでついてきてください!」最後に未詩の「みんな東京女子プロレスのこと好きか?」「大好きだ!」のコール&レスポンスで締め。
【試合後のコメント】
リカ ああああ…終わったー…。もう終わりですね。終わりだ、終わり。気付いた時には…いやもうずっと前から未詩は一人で大丈夫なんですよ。私が横にいなくても、もう全然大丈夫だから。今日で白昼夢は一区切りです。でも別に未詩が嫌いになったわけじゃないし、もっと好きになったし。プロレスってやっぱすげえな、面白いなって好きも増しました。だから晴れ渡っています。
――別の人と組む?
リカ そこは野暮なので、いま一区切りだなって私は決めました。
――未詩には伝えてない?
リカ 知らないかも…。
未詩 SUMMER SUN PRINCESS、リカさんに勝ってV3(ぶいさん)しましたー! やったー! リカさんいはいままで勝ったことなくて、白昼夢としてタッグ結成して以来…もう5~6年前、最初は右も左も分からない時からいっぱい引っ張ってくれてたけど。でも去年闘った時から同率に並んだ気がして。そこから今年、やっと追いつくことができたので。ここからもっともっと白昼夢として切磋琢磨して、これから白昼夢でもっともっと色んな高みを目指していけたらいいなって、あらためて闘ってみて思いました。SUMMER SUN PRINCESS、こっから東京女子の夏が始まっていると思っているので。トーナメントもあるし、もちろん私が優勝して…優勝するとベルトとトーナメント系、全スラム? グランドスラムになるんです。全グランドスラムになるんです。なのでそこを目指してこの夏突っ走っていきたいと思うので、頑張ろうと思います。
――辰巳が白昼夢は一区切りと言っていたが。
未詩 え? 違います! ウソ!? リカさんが? 私はイヤです。絶対にイヤです! 私はやっぱリカさんがいないと何もできない!ってちょっと言いそうになったんですけど、そんなことはもうなくしたいって思ってるんですけど。でもヤダ! リカさんと一緒がいいので。リカさん…一緒にお願いします!
――プリプリ王者がトーナメント優勝はこれまでなかったが?
未詩 いないですね。初めてのことをやってのけたいですね。いままで東京女子、10年歴史がある中で、なかなか初めてを達成したっていうのは私はないと思うので。なのでここで達成して、全グランドスラムも初になると思うので達成します。
――優勝したら幕張での挑戦者はどうなる?
未詩 なんか闘いたい選手は…みんな東京女子はもちろん全員熱いので、何人かいてしまうので。いまの段階で1人とかはいないんですけど。たぶんそのトーナメントとかも見てて、さらに闘いたい選手も増えてくると思うし。でもそういうのを全部闘って倒したうえであらためて決めて、私が誰々と幕張メッセでやりますって言いたいです。