前説
アプガプロレスのミニLIVEは『ラビュモット!』
オープニングで白井リングアナが注意事項をアナウンス後、アップアップガールズ(プロレス)が『ラビュモット!』のミニライブをおこなって大会の幕が上がった。
第1試合 20分1本勝負
小夏、千花、アイアンマンベルトを携えたリカがリングイン後にミサヲがマイク。「キラちゃんがお休みですけど、甲田さんがブッキングできなくて、私達が秒殺なんじゃない」と余裕を見せて奇襲。ミサヲが「これで終わり」宣言してリカにチキンウイング・フェースロック。これにリカが「助けてX!」と叫ぶと水波のテーマ曲がヒット。リングサイドを寝る歩き、やっとリングインするや関口&真弥の「わからない」攻撃を「どっちでもいいわ」と意に介せず。真弥をショルダータックルで吹っ飛ばす。小夏にかわると串刺しドロップキックも、真弥がボディースラム。「どちらかわからなくなって申し訳ございません」と謝罪してニードロップ。5分経過。芦田にかわるとY字絞首刑やY字ギロチンを披露。小夏から千花にかわると串刺し正面飛びドロップキックやエルボーを決めていく。稲荷鳥居は抵抗した関口がドロップキック。カウント2。打撃戦から千花がエルボーを放って両軍スイッチ。ミサヲが水波にニーストライクからチキンウイングも、パワーではねのけた水波がギロチンドロップ。カウント2。さらにコーナーに押し込んでマシンガン逆水平。リカもコーナーから煽る。最後の一発は「みんな大好き」と叫んでを放っていく。ミサヲがスプレー攻撃で活路を見出そうするも、奪われてしまい水波は客席へ投下。ならばとミサヲは隠し持っていた予備でスプレー攻撃。リカと芦田のマッチアップとなってリカがヒップアタック、バックブリーカー、スリーパーとたたみかける。ドラゴンスリーパーに移行すると、両軍が入り乱れる。関口&真弥が千花と小夏に串刺し攻撃二重奏も、水波が2人まとめてラリアットを浴びせて排除。ミサヲが水波に捕まるもリカの首絞めの誤爆を誘って、2人まとめてアイアムアヒーロー。かわった芦田がリカにXファクターを決めたが、リカが串刺しヒップからのツイスト・オブ・フェイトで3カウント奪取。試合後は誤爆のあった水波がリカを突き飛ばすと真弥がフォール。リカはカウント2で返して脱兎のごとく逃走した。
【試合後のコメント】
リカ いやー、もう、敵が本当に多すぎるよ。 みんな狙ってくるからアイアンマン。でも今日も無事に防衛できたので、次の後楽園。お茶プロ後楽園。お茶さんとのコラボまで絶対防衛し続けるぞー! いけるいける!(真弥がお茶を持って接近)おおおおおお! お~来るなよ! 来るな!
真弥 お疲れ様でした。これ、あのこれ、あの、よかったらお茶飲んでください(お茶を差し出す)。
リカ お茶?
真弥 はい、お疲れ様のお茶です。
リカ いいの? お茶?
真弥 はい。
リカ ありがとう。あの、喉乾いててカピカピでさぁ。
真弥 冷たいんで。飲んでください。
リカ ありがとう。
真弥 はい、飲んでください。
リカ いただきます。いただきますね。お茶?
真弥 うん、お茶、お茶。
リカ ホントだ。おいしいお茶でした。ごちそうさまでした。ありがとうございました。(背後から真弥が丸め込むもカウント2)なにやってるの!(と言って真弥を追いかける)
第2試合 20分1本勝負
4組が同時に突っかかってゴング。らく&ぽむがハート作って山下組を捕獲。おやすみエクスプレスでみんなでフォールする。カウント2でキックアウトされてしまうと、蹴り足をキャッチして全員が数珠つなぎ状態。最後のらくが山下の足をキャッチ、残ったぽむがスネ蹴りを放つとドミノ倒しのごとくみんながダウン。山下とハルのマッチアップとなると、山下がサッカーボールキックも、スイッチした鳥喰に瑞希&鈴芽が合体関節。これをぽむが大声でカットして、ハルにスネ蹴り。ドロップキックで反撃したハルがユキにスイッチ。ショルダータックルで吹っ飛ばして瑞希&鈴芽をまとめてサイドスープレックス。鳥喰がカットに入って山下が蹴り。鳥喰のセントーンはカウント2。山下はぽむにエプロンからPK。リングではらくがスーパービュー踊り子。5分経過。鈴芽と瑞希がらくにドロップキック、さらにミカヅキ流星群からフライング・クロスボディー。場外ダイブ狙うと山下がカット。そこにハルが割って入って、鈴芽にミサイルキック。さらにユキの背中をステップにクロスボディーも山下がカット。バックに回るとぽむが山下に背中に飛び乗ってでんでん太鼓。気にせず山下がそのままリング中央に移動。これをユキがカットし、らくのアシストからぽむがミサイルキック。カバーを瑞希がフットスタンプでカットすると4組が入り乱れる。最後は山下がぽむに放った蹴りに後楽園がどよめく中、瑞希が旋回式ダイビング・ボディーアタックで山下を排除すると、鈴芽がトップロープ綱渡りからのスワンダイブ式フェースクラッシャーからのリング・ア・ベルで勝利。
【試合後のコメント】
ぽむ らくさんがサン(3カウント)でしたよね。あれ? これね、あのね。カンカンカーンで目覚めたの。
らく 私さ、こんなんなってた(ぽむに寄りかかる)。
ぽむ え、でもらくさんがサン取ったですもんね。
らく 夢見てたかもしれない。
ぽむ ぽむたちが勝ったんじゃないですか?
らく 違かった。
ぽむ え? あんなに怖い思いしたのに? 私ちょっと疲れてるかな、本当に。(らくがぽむのヒザで寝てしまう)もう一回やろう。あの、ちょっとこれが夢みたいなので、一回ちょっと出て、本当の世界に帰ろっか。そうしよう。ぽむたち、帰ってるはずだもんね。
らく うん。
ぽむ 寝ます(横になる)。
らく おやすみ。
ぽむ おやすみなさい。スリー、カンカンカン!
ユキ いやー、くそー、ごめん、最後。
ハル 力尽きた。
ユキ いやいやいやいや、めちゃめちゃに頑張ってたし、いや、私もめっちゃ頑張ったよ。私もめっちゃ頑張ってたんだけど、ハルもすごい頑張ってたから、よし、これはうちらめっちゃいい感じだ、今日いけるって。めっちゃ試合の最後の方まで思ってたんやけどさ、最後の最後にさ、いや、ちょっと瑞希、鈴芽組強かったね。しかもスズメがキックアウトすると、私たちのさ、まあ、なんていうの、連係というかがさ、決まったからさ。これを鈴芽がキックアウトするとは思わなかったから。いや、そこのなんか鈴芽の踏ん張りっていうのかな。それに多分ちょっとやられたんだなって思うんだけど、思いたくないので。思いたくないので、私たちはもう3WAYタッグマッチもやった。4WAYタッグマッチもやった。今日は負けたけど。なので経験値はどんどん積んでいます。
ハル ハイ。
ユキ だから、もう次また組むときは絶対勝とう。5WAY? 5WAYタッグは存在しなくはないと思うけど、怖いな。ちょっと末恐ろしい後輩と組めてとても楽しいです。また頑張ろう。
ハル ハイ。
ユキ ちょっと次こそはアッパレしよう。
ハル ハイ。
山下 負けた! 悔しい。
鳥喰 悔しい。
山下 いや、でもいい連係ではあったよ。
鳥喰 連係も出せました。
山下 悔しいね、これは。 でも、あのWAY系? 4WAYとか3WAYとかさ、頭使わなきゃいけないとか言われてるけど、でも私達できないじゃん。
鳥喰 できないんですよ。
山下 でも、それでも私達、もっとね、強くなれば勝てるんだよ。おのれの体と。
鳥喰 体と反射神経というか。感じる…。
山下 自分が持つ技を駆使して、もっともっとWAY系を極めて、 勝ちたいなと思いますけど。来週はね、タイのセットアップ日本公演での。
鳥喰 ベルト挑戦。
山下 これまた、WAY系よ。
鳥喰 そうだ!
山下 タッグ3WAY。これ、ベルトかかってます。絶対負けられないよ、私達。
鳥喰 そうですね、ある意味これが予行に近い。
山下 そう。
鳥喰 こんなタイプの4WAYなんて、使った後なら3WAYの方が楽だね。
山下 逆に今日、負けちゃったことは良くないけど、 良い経験になった。
鳥喰 はい。
山下 タイの日本公演なんですけど。そこでもね、しっかり私達、 勝って。
鳥喰 勝って。
山下 WAYを制して。
鳥喰 ベルトを。
山下 ベルトを絶対に取りましょう。
鳥喰 取りましょう。
山下 よし、頑張ろう。
2人 やったー! 楽しかったー!
瑞希 すごい、めっちゃ楽しかった!
鈴芽 めっちゃ楽しかった。しかもすごい楽しかった、瑞稀も。
鈴芽 なんか瑞稀さんがいたら、自由に動いても大丈夫だなって思って、好きに動けました。
瑞希 でも好きに動いてくれる中で、なんか目の届く範囲で、私はここにいるよっていうのをすごい伝えてくれるから、こっちも好きに動けるし、なんか何でも挑戦できる気持ちになれるから、すごい楽しかった。ありがとう。楽しかった。
鈴芽 ありがとうございます。なんかリングでも、リング降りても、ずっと背中押してくれるから、すごいたくさん勇気をもらいました。楽しかった!
瑞希 これからもたくさんの人の心を一緒にときめかせていこう!
鈴芽 いきましょう!
第3試合 20分1本勝負
先発は凍雅と荒井。序盤はクラシカルな攻防からまなせが入ってきて連係。ダブルのショルダーからまなせが凍雅をアームドラッグで投げつける人間爆弾。だが、荒井がビッグブーツを放って、スイッチした松本がヘアーホイップ連発。ショルダータックルでお互いにぶつかり合うが、松本が制す。さらに荒井とのバックエルボーの連係。松本は放送席の小田えりなさんに手を振る余裕を見せる。荒井にかわると変形レッグドロップ。カウント2。ハンマースルーを抵抗した凍雅がボディースラム。5分経過。まなせにスイッチしてコーナーの松本を意識するが、松本がエルボー。荒井もドロップキックで追撃。カウント2。まなせのブレーンバスターに荒井もビッグブーツで応戦。スイッチした松本がラリアット。追撃でコーナーに登るが、凍雅がカットしてまなせがパワーボム狙い。堪えた松本がパワーボムの体勢も、まなせがリバース。ラリアットの相打ちから松本が打ち勝つが、まなせも負けじとすぐに起き上がってラリアットを打ち込んでいく。松本と荒井の連係をかわした凍雅が松本にローリングサンダー。カウント2。エルボーを連打し、「来いや」と叫んで決めていく。これに表情の変えた松本がエルボーを浴びせ、髪の毛をつかんで凄んでいく。ここでまなせが割って入ってラリアット連発し、私ごと倒せの連係。さらに凍雅がなりふり構わずエルボー連打からのフォールアウェイスラム連発。カバーは荒井がカット。続くロックボトムは松本が抵抗してラリアット。割って入った荒井が新人賞を放つと松本がラリアットで続く。カバーはまなせがカット。松本が顔壊(フェースロック)を決めると、荒井はまなせにサソリ固めでアシスト。最後は松本がコーナーからのニードロップ、ロックドロップと繋いで勝利。試合後は松本&荒井が放送席の小田えりなさんの元へ駆けつけた。
【試合後のコメント】
松本 ありがとうございました。
荒井 ありがとうございました。
松本 荒井さん、2連勝来たよ。
荒井 やばいですね。
松本 来てるね。熱い。熱いね。
荒井 熱い、タッグになれて嬉しいです。
松本 本当に何が縁で始まるか分からないし。そしてまた今日勝ったことでね、ちょっとまだまだ期待してほしいなとは。
荒井 いや、してほしい。
松本 期待してほしいし、応えていけるように。そしてね、今日、小田えりなさん、久々。8年ぶりだって後楽園が。
荒井 そんな!
松本 もうまだまだ縁がどう続いていくか、分かんないんですが、ちょっといろいろ期待してほしいな。荒井さん。
荒井 え?
松本 荒井さんでも今東京女子でさ、ガンガンいってるのは分かってるから。まだまだね、お互い。私もガンガンやってるから、ガンガンいってる者同士何かが始まるかもしれないんで、そこは期待してほしいなと思います。
荒井 はい。私も負けずに東京女子で頑張ります。また会いたいです。
松本 会おうね。
荒井 はい。
松本 会うしかねえだろ。
荒井 やったー! ありがとうございました。
松本 ありがとうございましたー!
荒井 勝ったー!
――2回目のタッグだったが。
松本 どうだった?
荒井 え、でも私、前はやっぱりこう、組めて嬉しいとかがやっぱ一番の感情のピークにあったけど、このスパンでまた組めたことにすごい嬉しくて。
松本 確かにね。
荒井 でもその分やっぱ、あ、前回と変わってないな、もういいかって思われないように、すごい気合を入れて来たので。どう映ったかは分かんないけど、今日は荒井は前回よりもすごい楽しめました。
松本 あ、でもそうだね。やっぱり一回目と二回目の気持ちっていうのは全然違うけど、そこは改めて荒井優希の強さに気づけたなって思うんで。私の強さもどんどん荒井優希に繋いで。私も荒井さんの強さ、隣でもね、感じていきたいと思ってるんで。今日はいい二回目だったなと。
――ゆくゆくはタッグベルトとかは?
松本 ゆくゆくは。
荒井 もっと組みたいので。ただセンスがないので。
松本 センスなんてね、そんなもんなんて全部ね、ぶっ壊してね、荒井優希を作り上げればいいんだよ。
荒井 そっか。
松本 そうだよ。
荒井 じゃあその際は、たくさん考えます。
松本 おっしゃ!
まなせ いやー。
凍雅 言い訳のしようがないくらい完敗しすぎて…。大田区に当たった時よりも最後思いっきり自分が負けたので、より凄さを体感させられたし。見せつけられた感が凄くあって。大田区は悔しいが凄いあったんですけど、ハルが負けちゃって、私は助けに行けなかったっていう悔しさがあったんですけど。今回は悔しいもあるけど、凄い泣きそうになってしまったり。でも自分が負けたんだからこんなところで泣いててもみたいな思って我慢したけど。
まなせ 悔しかったね。
凍雅 悔しいもないくらい見捨てられちゃったから。
まなせ 私にはそう見えなかったよ。凍雅が試合終わりに悔しそうな顔してるし、それは分かってるしね、私も悔しいしね。でもあの時の大田区であんなに悔しくて泣いてた凍雅がリングでもう一回対角に立つってことは凄い勇気がいることじゃん。それを試合中に一回も気持ち途切れないで、松本浩代を倒す、荒井優希を倒すっていう気持ちで言ってたことが私は絶対大事だと思ってて。それを回数重ねていくことによって絶対凍雅も私もHot Shotも強くなっていくから。やっぱりこういう東京女子にいて相手外敵と、外敵っていうのかな? 浩代さんと戦えるってことはあんまりないから。こういう貴重な経験を無駄にしちゃいけないから、今からちょっと反省会しましょう、私たち。
凍雅 ハイ。
まなせ どこがどうだったか。だってレッスルユニバース生配信でしょ、これ。すぐ見れるから。それを見ながらちょっとやろう。こんなところで折れてちゃダメだよ、うちら。
凍雅 Hot Shotはタイトルから始まって、次の対戦相手が強敵すぎて、なんか全然勝ててないけど、やっぱりタッグとしては強いと思ってるから。もっとこれからも強くなって。
まなせ そうだ!
凍雅 強敵も倒して、ベルトも取るぐらいにやります。
まなせ そうだ! それが大事だ。こないだ負けて、今日負けて。もう次は勝つしかないんだから、勝とう!
凍雅 ハイ。
まなせ 私たちは負けない。反省会だ、凍雅! Hot Shot反省会。
第4試合 30分1本勝負
MLW世界女子フェザー級選手権試合
※第5代王者が5度目の防衛に成功。
試合開始。ロックアップでビバ・バンが押し込んでブレーク。手首を取ったビバ・バンがテイクダウン。グランドの攻防からブレークとなると、両者はスピーディーな攻防を繰り広げる。中島がモンキーフリップから619を狙うが、ビバ・バンはかわしてブレーク。ビバ・バンが中島を称えるフリをして蹴り。それをキャッチした中島はビバ・バンを場外に追いやるが、トペは迎撃されてしまう。リングに戻るとビバ・バンがニールキックからヒザ十字。この日2発目のニールキックはカウント2。再びヒザ十字に捕らえて5分経過。ロープエスケープした中島は、ビバ・バンのシザースキックをかわしてドロップキック。串刺しエルボーからスワンダイブのハリケーンラナ。場外エスケープしたビバ・バンにトペで追撃。吠えた中島がリングにビバ・バンを戻してコーナー最上段へ。だが、捕獲されてしまい雪崩式ブレーンバスターを浴びる。両者はヒザ立ち状態でエルボーのラリー。立ち上がって中島がコルバタで飛びついたが、堪えたビバ・バンが逆エビ固めで切り返す。ロープエスケープした中島は体を入れ替えて倒すと二段構えで619。10分経過。ビバ・バンの打撃連発に中島は機動力で撹乱しようと丸め込むも上から潰されてしまう。カウント2。さらにビバ・バンのスワンダイブのミサイルキックはカウント2。スクリューキックからヘレベーター狙いで肩車で持ち上げるが、脱した中島が香港スピンエルボー。最後はダブルアームDDTからダイビング・セントーンを投下。これで3カウント。
【試合後のコメント】
中島 そうですね。前にも言ってたんですけど、同い年、同世代のレスラーで。初来日から、ものすごくオールマイティで何でもできる選手だなと思ってたんですけど。飛びよし、投げてよしと思ったら、細かい動きで足を取られて、それがすごく予測不能ですごくきつかったんですけど。これ以上、刺激的なことはないなと思います。勝ててめちゃくちゃ嬉しいです。あとまたやりたいです。
――MLWのチャンピオンだし、直前までメキシコにいた。もうすっかり世界に行かれたり、そのあたりはどうですか?
中島 そうですね。やっぱりメキシコという環境が最近あったのが特に大きくて。やっぱり日本とアメリカともすごく違うんですよ。常に試合前の緊迫感がまるで違うし。なんだろう。準備体操とか服を着替えるとか。当たり前に用意されている時間が全然なかったりするから。すごく鍛えられてきたなっていうのと。メキシコに関しては反省がすごくあるんで。もっと修行を積んで、次回行く時はリベンジしたいし、負けた相手にやり返したいという気持ちがあります。
ビバ・バン 試合自体は望んだ結果ではなかったけれども、少なくとも、今日に関しては中島翔子のほうが上だったということは認める。でも、私は逃げないし、折れないし、決して消えることはない。だから、これで終わりではないです。今まで周りにどう評価されるとも、私がクイーン、女王であることには変わりはない。インディー界の女王に登りつめたので、これからはテレビのある、カメラのある世界でも女王に上り詰めるところをこれからお見せします。今、日本を皮きりにアジアからワールドツアーに行くんだけれども、そこで世界中からのリスペクトを集める。それは東京女子だけじゃなく、AEW、ニュージャパン、いろいろなところで試合するけれども、そのすべてで私へのリスペクトをみんなに表明させてみせる。今はタイトルは腰にないかもしれないけれども、私はいつまで経ってもやめないし、諦めないので、やがて私がすべてのベルトを手にするところをお見せすることになるでしょう。
第5試合 30分1本勝負
インターナショナル・プリンセス選手権試合
※第15代王者が2度目の防衛に成功。
ゴングが鳴ると、場内は有栖コールと汐珠コールが交差する。汐珠が丸め込み連発も、落ち着いて有栖が対処。続けて両者は素早いロープワークの攻防から汐珠がドロップキック。有栖もドロップキックでやり返す。コーナーに押し込んだ有栖が串刺しエルボーやドロップキック。さらに有栖がボディースラム3連発。サーフボードで捕らえると汐珠がパワーで抵抗。ならばと有栖はチンロックへ。脱した汐珠がロープに走った有栖にドロップキック。さらに串刺しドロップキックから突進も有栖が迎撃。変形のコルバタを決めていくと場内がどよめく。しかし、反撃を許さず有栖がフライング・ボディープレス。5分経過。キャメルクラッチは反転して脱した汐珠がコアラクラッチで飛びつく。有栖がロープエスケープすると、汐珠がドロップキック。有栖もネックブリーカードロップを放って流れを渡さない。汐珠のエルボーを有栖が強烈なエルボーを放って押し返す。汐珠も負けじとエルボーを打ち込んで、突進した有栖にカウンターのドロップキックを浴びせる。続くコアラクラッチは有栖が決めさせず、スーパーキック。足にしがみついて抵抗する汐珠を蹴り飛ばした有栖が 鶴ヶ城狙い 。これを避けた汐珠がコーナー反転式ミサイルキックからのコアラクラッチでギブアップを迫る。10分経過。エルボーで脱した有栖は丸め込まれるも、カウント2でキックアウト。エルボーで抵抗を見せる汐珠に水車落としを決めると、すかさずキャメルクラッチで捕獲してギブアップ勝ち。試合後は汐珠の健闘を称えて有栖は拍手で見送った。
【試合後のコメント】
有栖 V2、高見汐珠から防衛しました。汐珠はめっちゃ負けず嫌いで。けっこう最初の方とか自信ないかんじだったから、そういう性格だって知ってたからちょっと煽ってみたり、余裕だよとか言ってみたりしたけど、やっぱ言ってよかったなって。強気な言葉、自分も投げる立場になったんだなって思って。とりあえず高見汐珠の全力を出させたんじゃないかなってめっちゃ思ってます。汐珠は努力家だし、できないことはできるようになるまでやり続けるし。人はどうやってこんな動きしてるのかなって、そういう観察力もあるから、いい武器は持ってるからもっともっと強くなると思う。そしてまた、シングルしよう。応援ありがとうございました!
――汐珠の成長は感じた?
有栖 めっちゃ感じましたね。ホントにこんなしつこい子なんだなって。しつこいし、技も正確だし、ホントに練習してるんだなって。ちゃんと練習して、ちゃんと試合でそれが出てるんだなって…ちょっとビビりましたね。
――今後の防衛戦については何か考えている?
有栖 誰でも来いです。いまの私、無敵だと思ってるので誰でも来いです!
――今日はだいぶ先輩風を吹かせていた印象でした。
有栖 先輩です! やっぱね、汐珠がけっこう(SNSで)編集してるの分かります? 画像とかで。今回、なんか編集してくれるのかなって思ってお相撲さんのなんか、相撲(おそらく紙相撲)みたいなのを編集してて。汐珠は風を吹かせてたんですよ。だから、私も先輩風ってものを吹かせてやろうって思って闘いました(笑)。
汐珠 すごくいままでと違う景色のなかで試合ができたなって。それはタイトルマッチだからとか…終わったばかりで何が何か分かってないんですけど、いままでと違う気持ち、新しいステップの気持ちになれた気がして。すごい成長できたし、絶対(成長に)なったなって思います。いままでが高見汐珠の序章だったら、これからだと思うので。これから第1章、第2章、第何章まで続くか分からないんですけど、ずっとたくさんのいっぱいの目で見守ってくれたら嬉しいです。もっともっともっと頑張ります! ありがとうございました!
――いつもと違う切り返し方が多かったです。
汐珠 そうですね。それはねくじぇね終わってから2週間くらい、長いようで短い時間だったんですけど、ホントに嘘じゃないくらい一歩歩くたびにずっと考えてたっていうか。朝起きてからずっと考えてたので。できなかったこともいっぱいあるし。でも(いま出せる)全部は出せたけど、まだまだ考えてもできなかったことがあるので、これからもっと汐珠は進むので見ててください!
――ベルトへの距離感はどう感じた?
汐珠 うーん…初めてのタイトルマッチで、ベルト巻く人ってどんな人なんだろうとか。ベルトが懸かった試合ってどんなのだろうってすっごい思ってたんですけど、こうやってやってみて、正直遠かったです。遠かったけど、ここからいままでと同じペースで進むつもりはないので。遠いようで近い、近いようで遠いのかなとも思ってます。
――地元凱旋が待っています。
汐珠 …それはベルトを取って帰りたかったですけど、少し前のいままでと同じように進んでた汐珠は、この試合で変われたって思うので胸を張って帰ります! 胸を張って帰れないよって思う人もいるかもしれないんですけど、汐珠はとっても胸を張ってバチバチで帰ろうと思います。
アイアンマンヘビーメタル級選手権試合
※リカが防衛に失敗、真弥が第1782代王者となる。
そんなインターナショナル・プリンセス選手権試合の熱戦の中、コメントブースでは「桐生真弥の野郎、どこいきやがった! 次会ったら許さないからな!」と怒り心頭のリカが。尋ねられた文りんが指さすほうにいた真弥にリカが「桐生真弥、よくも!」と首絞め。しかしこれが真弥ではなく関口翔! そんなこともつゆ知らず「桐生真弥、打ち取ったり!」と高笑いのリカだったが、背後から真弥がベルトを奪ってぶん殴り、そのままカバーして3カウント。こうしてアイアンマン王座は再び真弥の腰に戻ったのだった。
セミファイナル 30分1本勝負
プリンセスタッグ選手権試合
※第19代王者組が2度目の防衛に成功。
先発は上福と志乃。上福がおちょくるような張り手。グランドの攻防を経て両者スイッチ。HIMAWARIがドロップダウンで何度も走らそうとするも、上原はつき合わず。ならばとHIMAWARIが髪の毛攻撃からショルダータックル。志乃にかわると「こちらは私達にベルトを譲る上原わかなさんです」と精神的に揺さぶる観光案内。これに上原が「ベルトは渡さないよ」と叫んで串刺しエルボー。上福にスイッチするとコーナーで踏みつけて串刺しビッグブーツ。踏みつけてのカバーはカウント2。かわった上原がレッグロック。5分経過。志乃がロープエスケープすると、上福にタッチ。助走をつけてビッグブーツを食らわせた上福が「終わり」宣言して2発目を放つももカウント2。ブレーンバスターは背後に着地した志乃がスリーパー。コーナーに押し込まれて脱出されるも、ボディースラムで投げ捨てる。かわったHIMAWARIがショルダータックル。カウント2。髪の毛攻撃連発も、上福はロープに引っ掛けて阻止。お姫様落としは上福が卍固めで切り返す。これを脱したHIMAWARIがネックブリーカードロップを放つと、上福もブレーンバスターで応戦して上原にタッチ。ここでOber Eatsが連係。上福のビッグブーツから上原がスペースローリング・エルボー。カウント2。10分経過。HIMAWARIがエルボーで抵抗を見せると、上原がドロップキック。カウント2。続くブレーンバスターはHIMAWARIが不完全ながらお姫様落としで切り返す。志乃にかわるとエルボー連打からスリーパーで捕獲も、上原がロープエスケープ。ドロップキックをかわした上原がブレーンバスターからバナナピロー。上福もHIMAWARIを卍固めで捕らえてアシスト。ロープブレークとなって両者がエルボー合戦。気合で起き上がった志乃がエルボー連発も、上原が渾身のエルボーでダウンを奪う。追撃でロープに走った上原をコーナーのHIMAWARIが捕獲して志乃がドロップキック。ここで挑戦者組が連係を見せたが、カウント2。さらに志乃がスリーパー。上原は立ち上がって抵抗を見せると胴絞めに移行。腕も決めていくが、上福がカット。15分経過。さらにカットに入ったHIMAWARIを上福が迎撃し、「ナメるなガギ!」と叫んで2人まとめてフェイマサー。試合を上原に託す。エルボーでなんとか抵抗を見せる志乃の腕をつかんでスシ・トルネードをさく裂させ、3カウント奪取。試合後は上福が挑戦者組2人をハグも、上原が近寄ると、志乃は突き飛ばしてみせた。
【試合後のコメント】
上福 2回目の防衛しましたー。
上原 嬉しい!
上福 正直志乃があんな風に食らいついて、あんな表情で向かってくるとは思わなかったし。HIMAWARIも、アイツもクールぶって、私の付き人なんだってくらいのテンションで喋ってたけど、ちゃんと最後もしっかり泣いて。HIMAWARIの全力を出せたんじゃないかなって思うけどね。ぶっちゃけ、わかなからしてみたらカレー4杯目くらいなんじゃないですか?
上原 そうですね。あと6杯くらいいけます。
上福 私は個人的にフレッシュな23年組の中に入って試合するからひとり浮いてるかなって思いながら試合してたんですけど、今日は隣の東京ドームでは76歳の矢沢永吉がライブやってるんですよ。矢沢からしてみたら私なんか最近生まれたもんなんで。私もフレッシュな気持ちでノッくるぜ、ヘイだよな。矢沢見習って、Ober Eatsも。
上原 73まで。
上福 76な。矢沢に失礼だろうがよ! そんなかんじで、ヘイヘイで締めよう。いくよ。ノーってくれ、ヘイヘ-イ!(乗り切れない上原に)お前知らんのかい!
上原(笑)
HIMAWARI(イスに突っ伏して泣きまくる志乃に)頑張れ! 大丈夫!
志乃(ボロ泣きしながら)…ベルトに一緒に挑戦してくれて、ありがとうございました。ありがとう。HIMAWARIさんの…一緒に…ホントに…悔しい……。
HIMAWARI でも、まだ私たちは組んでばっかりだから。何にも終わったわけじゃないから。まだまだこの悔しさをバネにして、一緒に頑張っていこう。頑張ろう。
志乃 ありがとう…絶対に、今日の悔しさを、泣いてるけど…全然折れてはいません。頑張ります! もっと頑張ります!
HIMAWARI だからまだまだ応援し続けてください!
――最後、上原のハグだけ拒否しました。
HIMAWARI まだまだこんなところで負けてないので。ちょっと先でベルト持ってるだけだから、全然追いついてみせるから。なんか一歩先、二歩先に行ったとか思わないでほしいって思います。
メインイベント 30分1本勝負
プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合
※第16代王者が2度目の防衛に成功。
J-RODの筋肉ポーズに未詩も同じくやり返してゴング。J-RODが押し込んでチョップを放っていく。ヘッドロックから両者はショルダータックルでぶつかり合うと、J-RODが制して、プッシュアップして余裕を見せる。リープフロッグからグランドの攻防を経て立ち上がったJ-RODはターンバックルへ未詩を軽々と投げ捨てる。続くビッグブーツはカウント2。さらにコーナーに押し込んでチョップ。痛がる未詩に対してJ-RODおちょくるポーズ。ブレーンバスターもカウント2。未詩のエルボーからティアドロップ狙いを抵抗したJ-RODがフォールアウェイスラム。プッシュアップ式フォールはカウント2。続くスープレックス狙いを着地した未詩がショルダータックルからドロップキック。2往復のロープワークからショルダータックルでダウンを奪う。コーナーに押し込んでショルダーからの串刺しスプラッシュはキャッチされてフロントスープレックスを浴びてしまう。5分経過。J-RODがラリアットからフロッグスプラッシュ。これをかわした未詩がジャイアントスイング狙い。不発となるも、アバランシュホールドで叩きつけ、ジャイアントスイング10回転。未詩は筋肉ポーズで喜びを表現する。さらにカナディアンバックブリーカーは着地されてJ-RODの投げ捨てパワーボムを食らってしまう。だが、未詩はバックに回ったJ-RODにエルボーを浴びせて振りほどくと、両者はエルボーのラリー。未詩のバッティングハンマーにJ-RODもビッグブーツで応戦し、10分経過。J-RODの突進をロープを引いて場外に叩き出した未詩がバッティングハンマーの場外弾。リングに戻って未詩のバッティングハンマーはかわしたJ-RODが投げっぱなしジャーマンからアルティメット・スピア。ニアロープとなってリング中央に戻してカバーするも、カウント2。ならばと2発目を狙うが未詩がカウンターのパワースラム。直後、旋回式ティアドロップを決めると3カウントが入った。
エンディング
鈴芽が挑戦表明! イッテンヨン後楽園でプリプリ戦が決定!
ベルトを受け取った未詩が退場するJ-RODに視線を注ぐ。そしてマイクを持つ。未詩「V2(ぶいに)、勝ちましたー! 初めて闘う相手とのタイトルマッチってこんなに、こんなにしんどいんだって思うくらい、すごい叩きつけられたけど…。でもこうやって、これから先もきっとマッスルを高め合えられる仲になってくれてたら、高め合える仲の人がいると思うと嬉しいし、もっともっとぶつかり合いたいって思いました。今年V2して、こっからそろそろ年末年始にもなってくるので、もっともっとたくさんたくさんたくさん防衛して、春にある両国、そしてその先までもっともっとずっとキラキラ輝き続けたいと思います。たくさん防衛します!」ここで鈴芽が登場。場内がどよめく。鈴芽「防衛してくれるって信じてました! 私、この場所は、東京女子プロレスはなりたい自分になれる場所だと思ってます。だから未詩さんは多分、そのベルトに例えばプリンセスって名前がついてなくても、プリンセスなチャンピオンだったと思うんですよ。ですよね?」未詩「…要するにプリンセス?」鈴芽「そうです。プリンセスだなって」未詩「思う。未詩もそう思う」鈴芽「そうなんですよ。そんな風に自分のなりたい形で輝いてる未詩さんがすごく眩しいし。そうやって引っ張ってくれから私も、って思って。私もなりたい自分になるために、いま未詩さんの前に来ました。そのベルト懸けて、私と闘ってください!」未詩「私も鈴芽のこと、待ってました。鈴芽とはすごい色んな、色々近いものがあるなって感じていて。そんななかでもキラキラずっと輝いてるから、ずっとまぶしくて、いつかこのベルトを懸けて鈴芽とやりたいってずーっと前から思ってました。(涙をこらえて)嬉しくて普通に泣いちゃいそうなんだけど…」鈴芽「そんな風に思ってくれてたって知らなかったから、私も泣きそうなんですけど…」未詩「嬉しいー…(涙)。でも私、鈴芽が言う通りプリンセスだし、このベルトを持ってプリンセス・オブ・プリンセスだから。イッテンヨンで、このベルトを懸けて闘いましょう」鈴芽「お願いします」涙を流しながら2人が握手、鈴芽は先に退場する。未詩「嬉しくて泣いちゃった…。いま次の防衛戦も決まったことだし、まずは今年年内最後の後楽園、来月あるとってもスペシャルな後楽園、そしてここから年末年始、色んな世界各国に行って、このベルトの強さを見せつけた上で鈴芽とイッテンヨンで、またここで会えるように頑張っていきます。応援よろしくお願いします! それでは最後に大好きだー!で締めたいと思います。みなさん、声出せますか? 今日はこんなにたくさんのみんながいて、たくさんの声が聞こえてすごくすごく頑張れました。最後に大きな声を聞かせてください。みんなー、東京女子プロレスのこと、好きかー?(大好きだー!)」
【試合後のコメント】
未詩 V2(ぶいに)、防衛しました。今回相手がこれまで多分海外の人とやるとしても前哨戦だったり闘ったことのある人だったりが多かったんですけど、今回完全に未知な相手とやるっていうのはすごい怖いことではあったんですけど。なんか数年前に海外選手とシングルをやっていた、インターナショナルを持っていた時よりもすごく今回成長を自分で感じられたので。去年とかでは(プリプリ王座を)1回目に持ってた時では自分のなかで越えられなかったものが対海外選手という部分で越えられたなと思うので、このままもっともっとベルトを持っている存在として成長し続けられたらなって思います。
――鈴芽が挑戦表明しました。
未詩 まず私がちょっと前にやりたい選手がいるって言ってたんですけど、それがまさしく鈴芽で。鈴芽が練習生として入った時に私はデビューしたてってかんじで。年齢的には(未詩が)1個下で、未詩の方が1個先輩なので。(両手を上げ下げして)こうやってしたらちょうど同い年になるんですよ。なのですごい一緒で、ホントに感覚も近いものがめちゃくちゃあるし。同じ感覚で同じ風景を見てやってきた感覚でいるので、鈴芽といつかできるような遠い遠い(未来を見据えていた)みたいで、って思ってたところがこうして(実現して)。そろそろ叶えたいなって前回言ってみて、それを聞いてなのか、本人が自分で思ってたのか思ってないのか分からないけど、出て来てくれたことがめちゃくちゃ嬉しかったです。年明けになるので気合入れて。時間はあるので、調整していきたいなと思います。
――近いものがあるというのは“同い年”という部分?
未詩 そうです。あと気持ち。たぶん考え方とかも似てるんじゃないかなって。人間っていっぱいいるじゃないですか。その中で(鈴芽とは)似てる部分が多いんじゃないかなっていう風に思ってますね。っていうのも鈴芽は東京女子が大好きで入ってきて、私は入ってから大好きになったんですけど。…そこ省略すると誤解を生みますか? まぁあのアプガでなんやかんやあって、いまでは東京女子が命よりも大切なので。そういう大好きな感覚とかは近いんじゃないかなって思ってます。
――涙もありました。
未詩 思ってなかったです。なんか嬉しくなっちゃって。あれですかね。チャンピオンとしてつい泣いちゃったんですけど、鈴芽も泣きそうだったんですもん。鈴芽もすぐ泣きそうな顔するんですよ。だから、つい、つい。忘れてください(苦笑)。
――J-RODの重さはどう感じた?
未詩 やっぱり回しづらさはめちゃくちゃあったし。1回なんか吹き飛んできた時に、かけようとした方が無理だなって思ったんですけど、なんとか。その後、私たぶん、普段ムキムキしないのにしちゃってましたよね? しちゃってました。ジャパンムキムキを見せつけルックしてやりました。
鈴芽 未詩さんのベルトに挑戦を決めました。元々インターナショナルを落としてからも、このままじゃいけないんだっって。自分なりにこうなりたいとか色々考えてたけど、やっぱり最近瑞希さんにすごく背中を押してもらったりだとか。今日直前の有栖の試合、チャンピオンらしくすごくカッコよく闘ってる姿とか見て、ホントにホントに背中を押されて。ちゃんと自分で自信を持った状態で未詩さんに挑戦を伝えさせてもらいました。イッテンヨンで挑戦します! 東京女子プロレスに憧れて入った中で、もう一度明確に憧れを抱いたもの、それがプリンセス・オブ・プリンセスのベルトだったので。この憧れを原動力に、イッテンヨンでベルトを取りたいと思います。
――イッテンヨン後楽園という舞台、かなりのプレッシャーがかかるが。
鈴芽 やっぱり東京女子を見て好きになった自分にとっては、イッテンヨンがそもそも憧れの舞台だし。そこでプリンセス・オブ・プリンセスを懸けれるっていうのはすごいプレッシャーだけど、それ以上にその場所に未詩さんと私を選んでくれた。その場所を選んでくれたってことが嬉しくて、また泣きそうになって…。その期待に応えられるように、期待を越えて勝ちたいと思います。
――リング上でも言っていた「なりたい自分」というのは?
鈴芽 私は東京女子プロレスで輝くことがなりたい自分で入ってきたんですよ。でも東京女子で闘ってても全然まだまだまだまだってなっていて。そうだな…私のなりたい自分って、実は鈴芽がなりたい自分になるための姿なんですけど。鈴芽だったらどうするだろうって考えることがすごくあって。鈴芽だったらここであきらめない、とか。そういうことを考えた先にあるのが、なりたい自分なのかなって思ってます。変だけど、なりたい自分は鈴芽です。
――団体を引っ張る覚悟は?
鈴芽 プリンセス・オブ・プリンセスに憧れたのは、瑞希さんと未詩さんの闘いを前回もこのあいだも見て。そこで闘っていく存在になりたい、私も引っ張っていく存在になりたいって思ったのがきっかけだったので。その気は満々です。
――決戦まで約2ヵ月あります。
鈴芽 自分にできることっていうのはもちろんなんですけど、未詩さんはいつも常識を飛び越えていくし、相手の想像できないことをしていくので。わたしも未詩さんが思っている鈴芽をぶち破っていかなきゃなって思ってます。
J-ROD 試合に負けたのは残念だったけど、渡辺未詩、パワーは認める。そこはさすが。そこは褒めるけども、もうあなたの強さは分かったから次はそうはいかないわよ。
――後楽園という舞台で初めてタイトルマッチをやりました。
J-ROD このために頑張ってきた。日本でプロレスをして活躍するためにここまで頑張ってきたのでとても嬉しいし、次に来日することがいまから楽しみでしょうがない。
――リベンジの舞台は日本? それともアメリカ?
J-ROD すごくいい闘いだったので、どちらでもいいというか、どっちでもやりたい。日本でもアメリカでもやりたい。あのプリンセス・オブ・プリンセスのタイトルは、いつか私の元にくるわよ。
――NJPWアカデミー出身なのは日本への憧れがあるから?
J-ROD NJPWアカデミーにそもそも行きたくなった理由のひとつとして、キング・ハクとサモア人のファミリーが私のトレーニングコーチで、彼らも日本で長いこと活躍していたから、もうその時点から日本への憧れもすごくあったし。今回私が日本で活躍したことについて彼らが誇りに思ってもらえるととても嬉しい。